令和7年第2回定例会 一般質問・2

2件目

豊中町本山地区の治水対策の現況と見通しについて

 

【質問】

令和6年12月議会の一般質問に対して、次の4点の答弁があった。

1点は、市河川である加奈子川は、河川護岸の老朽化から、現在120mほどの区間で改修工事を計画中で、今後、地元関係者の協力を得ながら、河川の幅広い護岸のかさ上げの改良工事を進めていく。

2点は、河川改修と大雨のため池や水路管理といった農業施設の適正な維持管理の働きかけを強化する。現状可能な対策にしっかり取り組み、浸水被害の軽減に努める。

3点は、竿川や財田川は、河川の管理者である県に対して、流れがよくなるよう、河道掘削により流水面積の拡大などの協議や改修要望を行っていく。

4点は、地元自治会からの要望もあり、また、私からの提案である「三方良し政策」について、遊水地の整備は有効な浸水防止対策の一つとして検証を行う。

というものだった。これらの答弁に対して以下の4点についてその後の対応の結果を質問する。

①市河川の加奈子川の改修工事の進捗状況と今後の予定について

②大雨前のため池や水路管理の適正管理の働きかけの強化の状況について

③県河川である竿川、財田川の流下力向上に向けた取り組み状況と今後の対応について

④旧豊中電子跡地に企業誘致する産業振興施策と、その民有地を活用した治水対策としての貯水池整備と樹木管理による住環境向上を図る安心安全の確保、並びに借り手のなかった農地の優良農地化という、三方良し政策の提案に対する検討結果について

以上、豊中地区百合田の治水対策の現況と見通しについて問う。

 

【答弁】

市河川の加奈子川の改修について、現在、JR本山駅前の県道観音寺善通寺線から豊中電子跡地までの現地測量、調査を行い、河川法線を検討しているところだ。地元関係者に提案(7月4日)し、了承が得られたら設計案の作成、詳細計画、用地測量など順次進め、用地取得の後下流側から改修工事を実施する予定だ。

農業施設の適正な維持管理の働きかけについては、現在、ポイントとなる施設を確認しているところであり、今後、施設管理者とその方法について協議し、浸水被害軽減のため協力を求めていく。

県河川である竿川と財田川の流下能力向上の取り組みは、財田川と竿川の合流がスムーズに行われ、竿川の流速が少しでも高まり、支川の流れに支障がないよう対策を調査、検討を県に要望しているところだ。

民有地の活用については、先ず、環境美化の観点から樹木管理を土地所有者に要請しているところだ。治水対策は、貯水池の整備を計画する際、大雨時の流量から必要な貯水容量を算出し、それに基づいて設計を行う必要がある。民有地の活用と治水対策の両立は、浸水リスクの軽減が企業誘致の前提となることから、貯水機能を備えた土地利用として、例えば水を活用する陸上養殖など、地域と環境と調和する企業の誘致の可能性が想定される。

いずれにしても、実現には一定の課題があるため、先ず、市河川改修を進めるとともに、農業施設の適正な維持管理の働きかけを強化し、現状可能な対策にしっかり取り組むことで浸水被害の軽減に努めていく。