平成28年度閉会中の民生常任委員会報告・第10回

平成29年の第1回となる3月議会の開会を前にした2月20日(月)、本年度第10回の三豊市議会民生常任委員会が開催されました。開会に先立ち、現在試運転中の、(株)エコマスターが建設運営する「みとよバイオマス資源化センター」の現地視察を行いました。4月からの本格稼働に向けて、6本あるトンネルを1本づつ使用しデータ取得と調整を進めています。これまで、ほぼ計画通り順調に推移しており、微調整を加えながら試運転作業に取り組んでいます。

所管部局である環境部と健康福祉部から提案された案件について協議がされました。

【環境部】

1.バイオマス資源化センター事業について   業務委託契約書(案)が提示され、当委員会の協議を経て契約締結したいとの説明があった。協議の結果、原案通り了承することとなった。

【健康福祉部】

最初に、保育所・幼稚園の保育料等の算定に誤りがあったことの報告がされた。三観広域の税情報の取り込みに不備があり、過少に誤って算定されていたため。

1.三豊市就学前教育・保育施設適正配置計画(案)について   7地区ごとの平成29年4月入園・入所状況の説明がされた。2月1日現在の0~2歳児の空き待ち児童の状況は、高瀬地区:6名、山本地区:10名、三野地区:15名、豊中地区:10名、詫間地区:14名、仁尾地区:2名、財田地区:1名となっている。今、国では待機児童の基準を再検討しており、カウントの方法が変わる可能性がある。

2.三豊市立松崎保育所運営委託検討委員会の開催について   平成29年1月30日に第2回の委員会が開催され、平成30年4月からの指定管理者として(株)小学館集英社プロダクションを、候補者に選定した。

3.山本地区就学前教育・保育施設整備について   平成32年4月の山本地区の統合保育所と認定こども園の開設に向け、建設場所を大野小学校跡地で計画したいとの説明があったが、山本地区内における位置の適性や建設費用等の問題があり、継続協議することとなった。

4.平成29年度上高瀬放課後児童クラブの実施場所について   現在、高瀬町公民館内で実施しているが、利用児童数が増加しており保育スペースの確保ができない状況だ。よって、隣接する総合体育館に全面移転する。移転時期は、平成29年度の1学期中の予定。

5.新生児聴覚スクリーニング検査の公費助成について   新生児の聴覚障害を早期に発見し、乳幼児期に適切な療養支援を行うため。平成29年4月1日以降妊娠届をした妊婦について、初回検査1回:5,000円、確認検査1回:5,000円。

6.三豊市新公立病院改革プランのパブリックコメントについて   前回提示されたプランン(案)に対するパブリックコメントを反映した、修正案が提示された。

7.三豊市豊中庁舎改修工事について   改修工事が完了し、4月より三豊観音寺医師会へ貸与する。後日現地視察を行う予定。

その他の報告事項として2件あった。

⑴三豊市高齢者あんしん見守りネットワークに関する協定について   一人暮らし高齢者や認知症高齢者等を、地域の民間企業や団体、行政が協力し見守りに取り組む。協定事業所は、三豊市上下水道工事業協同組合、四国新聞販売店「四国会」、香川ヤクルト販売(株)、香川県農業協同組合の4事業所。

⑵「認知症かふぇ」について   どなたでも気軽に立ち寄れる「オレンジかふぇ みとよ」を三豊市地域包括支援センターの直営で、平成29年4月より開設する。三野町保健センター内の太陽の家で、毎月第3木曜日の14:00~16:00に、一人100円で実施する。

 

以上で閉会中の民生常任委員会の報告を終わります。

会派清風会視察研修(図書館・病院・駅)報告・3

視察研修報告の3件目は、岡山県高梁市における「JR備中高梁駅舎及び図書館を核とした複合施設」です。

高梁市は、岡山県倉敷市の北の中山間地域にあり、平成16年に1市4町が合併し、新しい高梁市として誕生し、人口32,000人足らず、面積500k㎡ほどとなっている。合併により市内に5校の高等学校を有することとなったことに加え、吉備国際大学、高等看護福祉専門学校等があり、人口の1割に相当する3,200人程の学生が学ぶ「教育のまち」となった。

高梁市のJR備中高梁駅は、人口の半数近くが住む中心市街地にあり、通勤・通学等で4,000人/日近い乗降者が利用している、市の玄関口だ。

備中高梁駅周辺整備事業は、平成12年の「交通バリアフリー法」制定をきっかけに、駅東西の連絡道を整備することによる再開発をすることから始まる。平成24年「高梁市都市ビジョン」を策定し、市とJR間で基本協定が締結されたことで、工事が着工されることとなった。平成27年に完成し、新備中高梁駅橋上駅の供用開始となっている。

備中高梁駅周辺整備事業の総事業費は、平成16年に開通した東西連絡道建設工事に約5億円、駅橋上駅舎の整備及び東西連絡道付帯施設工事に11億円を要している。〔11億円の財源内訳━国費(まちづくり交付金):4.4億円、起債(合併特例債):4.9億円、その他(JR負担金):1.4億円、一般財源:0.3億円〕

JR備中高梁駅に隣接する図書館を核とした複合施設は、平成28年12月に完成しており、核となる高梁市図書館は平成29年2月4日(土)に開館した。延べ床面積:3,882㎡(図書館部分:2,251㎡)、蔵書数:12万冊、建設費:約20億円。

公設民営により民間活力の導入をして、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)=CCC とのパートナーシップで、市民がより利用しやすく、人が集い、学びを得られることを目指している。委託料は1億6千万円/年で、運営におけるコンセプトは「未来につなぐ図書館」で、市民の要望や願いが形になっている。 ●年中無休で365日開いている図書館で、開館時間は朝9時~夜9時まで。 ●こども図書館を独立させ、子どもづれでも気兼ねなくすごせるフロアを設置。 ●市民の要望の多かった学習室を設置。 ●スターバックスコーヒーが入っており、本を読みながら楽しめる。 ●蔦屋書店を併設。 ●図書返却場所を5か所から19か所に増加。

会館初日には4,000人が訪れ、その後の平均来館者数は2,000人を数え、昨年一年間の来館者数をわずか数日で上回るほどの反響がある。

 

高梁市は、日本の地方における若者にとって、魅力あるまちづくりとは何かを示しています。その出発点は、ここに住む人が自らのまちの本質と特性に気付き、このまちだからこそできることは何かを、見つめ続けることから始まっています。伏線の伯備線JRで、岡山まで30分の位置にある学生の集う備中高梁駅。若者が自然と集う場となる駅周辺。「天空の山城」備中松山城を原点とする城下町の歴史と伝統、文化。どれをとっても誰もが気付かなくてはならない、当たり前のことこそがこのまちの最大の魅力なのだと気付いたのです。それを頼りに、がむしゃらに実践したのでした。ここまで来るには様々な困難があったと推察されますが、柔軟な発想と揺るがない信念で推進してきた関係者に敬意を払いたいと、心から思っています。小手先ではない、このまちに本当にふさわしい計画とは何かを考える、貴重な研修となりました。

以上で3回にわたっての報告を終わります。

会派清風会視察研修(図書館・病院・駅)報告・2

2件目の訪問先は、瀬戸内市立瀬戸内市民病院です。

この病院は、岡山県南東部医療圏域にあり「2次医療まではなるべく市内で診療したい」との思いで、平成28年10月に新病院として開院しました。市町合併で新市が有する公立病院の再編統合について研修しました。

 

瀬戸内市の市立病院は、平成16年の3町合併により、邑久病院(一般病床80床)と牛窓病院(一般病床82床)の2病院体制となった。

新病院開院までの経緯は、平成18年に2病院に対し病院事業管理者を設置し、地方公営企業法全部適用とした。平成19年、邑久病院を瀬戸内市民病院へ改称し、牛窓病院を同牛窓分院へ改称。平成20年、公立病院改革プラン実行計画により入院機能を集約し、2病院の合計病床数を162床から52床減らし、110床とした。それに併せ牛窓分院は牛窓診療所にし、無床とした。平成27年、老朽化している瀬戸内市民病院(旧邑久病院)の改築工事に着手。その後、牛窓診療所を施設老朽化と医師等の不足により廃止。この年から建築工事に着手し、平成28年10月、新病院開院となった。本体工事費24億円で、造成及び装置等を含む総額は、40億88,000千円。1床当たり面積も旧病床6.4㎡であったが、8.6㎡となった。(個室は17㎡)

瀬戸内市民病院は市内で唯一の救急病院であり、市内の高齢者対象の民間病院(234床)と連携し、市民医療を担っている。現在、診療科目は「内科」「外科」「消化器科」「循環器内科」「呼吸器内科」「脳神経外科」「整形外科」「小児科」「皮膚科」「眼科」「耳鼻咽喉科」「リハビリテーション科」麻酔科」「心療内科」の14科で、常勤医9名、非常勤医20名体制だ。開院後の病床稼働率は60~65%から80~90%となり、外来は170人/日から200人/日を超える実績となっている。今後、予防医療の重要性から集団検診に力を入れていく方針で、マンモグラフィ等装置の導入を進めていく計画だ。

 

研修に出席してくださった三河内(みこうち)病院事業管理者と、竹内病院長のお互いの経験を活かした連携により、しっかりとした理念と基本方針によって、経営・運営が明確に示されています。今、三豊市では、公立病院改革プランが策定されるとともに、市立永興病院の建替え計画が提案されています。人材が集まり、定着し、育つ公立病院でなければならないのとの思いが、確固たるものとなった研修でした。

会派清風会視察研修(図書館、病院、駅)報告・1

三豊市議会会派清風会の視察研修が、2月4日(火)に天候にも恵まれて日帰りの日程で行われました。訪問先は、岡山県瀬戸内市の「市立瀬戸内市民図書館」及び「市立瀬戸内市民病院」と、高梁市の「JR備中高梁駅舎及び図書館を核とした複合施設」の、計3か所でした。

市立瀬戸内市民図書館は、私にとって2回目の訪問で、2月4日(土)の『学校図書館と子どもたちの学び』講演会に続いての訪問となりました。

 

市立瀬戸内市民図書館 ”もみわ広場” は、市長のまちづくりは人づくりであるとの考えから、市の直営で建設運営されている。オープンして半年が過ぎたばかりの最新の図書館で、総事業費9億6千万円余、延床面積2,400㎡弱で、収蔵冊数は現在9万冊ほどだが、10年後を目標に20万冊に増やす計画だ。職員数は10名で、その内訳は司書9名と学芸員1名(正職5、臨職5)で、年間運営費用は約1億円を予算化している。

計画構想の段階から、運営方針や企画設計にかかわってきた嶋田館長の図書館に対する情熱が、施設環境づくりと運営に生かされている。基本理念は「もちより・みつけ・わけあう広場」だ。ここから愛称の ”もみわ広場” となっている。基本理念を実現するための7つの指針は、 ①市民が夢を語り、可能性を拡げる広場 ②コミュニティづくりに役立つ広場 ③子どもの成長を支え、子育てを応援する広場 ④高齢者の輝きを大切にする広場 ⑤文化・芸術との出会いを生む広場 ⑥すべての人の居場所としての広場 ⑦瀬戸内市内の魅力を発見し、発信する広場 だ。

次に、図書館が誕生するまでの市民参加は、図書館整備の計画づくりに市民参加によるワークショップ「としょかん未来ミーティング」を12回開催し、「基本構想」を策定した。これを参考に「基本計画」や「実施計画」を展開している。

瀬戸内市には ”もみわ広場” の他に2つの図書館がある。合併前の旧町から2館とも公民館図書館として、地域に密着したものだったため、地域コミュニティ拠点として充実していこうとしている。”もみわ広場”を核に、2つの図書館及び保育所、幼稚園、高齢者施設を巡回する移動図書館によって、市内全域に図書館サービスネットワークを展開している。また、地域学習機能として、図書と郷土資料をあわせて展示するほか、地元出身の世界的な糸操り人形師竹田喜之助を顕彰するなど、郷土展示機能による地域学習の推進も行っている。他に、「学び直し」のための生涯学習拠点事業や、学校図書館支援、市民との連携による「おはなし会」や「絵本ライブ」、「図書館基金」の設立などの活動を展開している。

 

ピカピカの最新図書館であるため、「明るくてきれい」であることから滞在型の利用となっており、小中高生も学校帰りによく立ち寄っているとのことです。さらに、”もみわ広場” を市民と一緒に育てていこうとの願いが、図書館友の会という市民の会が結成され「もみわフレンズ」の名がつけられたとのことです。

構想から実施・運営に向けて、市民参加をいかに丁寧に進めていくのかに、市民に愛される施設となるための条件がすべて含まれていることを、改めて感じた研修でした。

学校図書館と子どもたちの学び

三豊市では、本年度中の策定を目指して、「三豊市図書館再編基本構想」の検討作業が、三豊市図書館協議会で進められています。私は、三豊市社会教育委員会会長として、委員の一人に名を連ねています。

今、「三豊市図書館再編基本構想(案)」のパブリックコメントの実施中で、終了後に最後の委員会が開催され、策定の完了となる予定です。この策定委員会は、三豊市内にある7つの公立図書館の在り方を示し、再編することを目的としています。

折しも、2月4日(土)に、昨年(2016)6月に開館したばかりの<岡山県瀬戸内市図書館もみわ広場>で開催される講演会のご案内があり、図書館の役割と機能に関わる本質に迫る講演であると感じ、参加することとしました。「学校図書館と子どもたちの学び」をテーマにした『「場」としての学校図書館~子どもたちの学びに寄り添って~』の演題で、京都女子大学付属小学校司書の坂下直子先生から、ご講演をいただきました。問題提起として、「学び」とは? 「場」とは? 学校図書館にしかできないこととは? についてお話をしていただきました。

 

「学び」とは?  ”教科書を教える”と”教科書で教える”の違いは大きい。”教科書で教える”のならば、これこそ学校司書の出番だ。今「問と答えの間」が短くなっている。”間(あいだ)”に学校司書の役割が大きいといえる。特に、学びに向かう力の高い子、すなわち読める子が偏差値の高い学校へ進学している。

「場」とは?  学校図書館には3つの場所としての機能がある。①読書センターとしての役割:「今の私にぴったりな、おもしろくて、グッとくる本を紹介してください。」の問いに答える「場」 ②学習センターとしての役割:「国語科の学習に必要な本を用意してください」の要望に応える「場」 ③情報センターとしての役割:「カラスはどこから飛んでくるのか知りたいです。」の疑問に答える(レファレンス)「場」

学校図書館にしかできないことは?  第三の場の位置付けとして重要な役割を果たす可能性が大きい。学びの場として子どもたちには、家庭・学校・図書館がある。学校の中のサードプレイスとなることは、学校図書館にしかできないことだ。

 

瀬戸内市民図書館もみわ広場は、図書館機能だけでなく市民全ての世代の集いの場となる、コミュニケーションスペースとなっています。このような環境が、新たな交流と新鮮な学びを導き出す力となっていることは間違いないと、感じたのでした。

第19回香川県市議会議長会議員研修会

昨年は、早稲田大学名誉教授 北川正泰先生からご講演をいただいた香川県市議会議長会議員研修会が、本年も1月31日(火)に開催されました。

第19回を迎える今回の研修会は、同志社大学大学院総合政策科学研究科教授 新川達郎(にいかわたつろう)先生による、「災害時における 議会の役割について」でした。

 

日本は、イギリスの再保険会社ロイスが世界中で災害リスクが高いと判定するほど、世界でも指折りの自然災害被災地域だ。そのような環境に生きていることをしっかり認識したうえで、対応していかなくてはならない。東日本大震災や熊本震災で現地に入り調査する中で、議員の皆さんが災害時における議会の役割とはなにかを、模索している姿に直面することがあった。議員が個々に動くことで、災害対策本部を混乱させることが考えられる。災害時における議会の役割を考えてみたい。

議員としての心構えや、議会の対応の仕方など災害時における議会の役割を考える。  ●フェーズ0:災害発生時における議会としての対応  ●フェーズ1:被災後救援時の議会の対応はできているか  ●フェーズ2とそれ以降:災害復旧、復興時に果たすべき役割は明確か  ●予防は十分か:防災や減災に取り組んでいるか

議会防災体制の整備の課題  ●議会の危機管理体制のあり方  ●議会危機管理計画(議会防災計画)の策定と議会災害時対応マニュアルの策定  ●議会や市民・地域の被災状況の把握と対応可能な組織体制整備  ●予防、救援、復旧、復興を促進する議会体制確立

議会の防災と業務継続計画  ●議会の災害対策体制の確立へ、議会独自の防災方針の策定検討  ●議会災害対策条例制定と条例に基づく議会防災計画策定と議会災害対策体制設置  ●業務継続計画(BCP)の策定:BCPによる被災想定下での議会機能の維持:議会機能の移転先、機能代替、継続体制へ

災害復旧と議会の役割  ●復旧計画の策定と議会の関与  ●住民の声を反映させる議会の役割:復興政策形成、復興政策の実施監視と評価  ●住民の付託にこたえる:議会の復興責任を果たす

災害対策における広域連携の重要性  ●広域行政広域協力は災害対策の要  ●議会は広域連携ができているか  ●議会は市民、国、県と市をつなぎ、市民の防災に向けて活動  ●議会と議会:防災協力協定:対話を続け仕組みを考え、災害対策のネットワークづくり

終わりに災害時の議会の役割をまとめる。平時であれ緊急時であれ、住民代表としての議員だ。災害時にも住民代表機関としての議会としてあらねばならない。団体意思決定機関である議会の機能維持の要請や、危機に際して救援・復旧・復興を担うガバナンス(地域を治める仕組み)を再構築する役割がある。そのためにも、議会減災ネットワークをつくることが求められるのだ。

 

新川先生の示唆の数々を、災害に向け機能するようにまとめなければなりません。これも、団体意思決定機関である議会の役割なのだと、新鮮な気付きをいただいた研修会でした。

<大津市議会の時系列にみる基本的行動パターン>