会派清風会視察研修(図書館・病院・駅)報告・2

2件目の訪問先は、瀬戸内市立瀬戸内市民病院です。

この病院は、岡山県南東部医療圏域にあり「2次医療まではなるべく市内で診療したい」との思いで、平成28年10月に新病院として開院しました。市町合併で新市が有する公立病院の再編統合について研修しました。

 

瀬戸内市の市立病院は、平成16年の3町合併により、邑久病院(一般病床80床)と牛窓病院(一般病床82床)の2病院体制となった。

新病院開院までの経緯は、平成18年に2病院に対し病院事業管理者を設置し、地方公営企業法全部適用とした。平成19年、邑久病院を瀬戸内市民病院へ改称し、牛窓病院を同牛窓分院へ改称。平成20年、公立病院改革プラン実行計画により入院機能を集約し、2病院の合計病床数を162床から52床減らし、110床とした。それに併せ牛窓分院は牛窓診療所にし、無床とした。平成27年、老朽化している瀬戸内市民病院(旧邑久病院)の改築工事に着手。その後、牛窓診療所を施設老朽化と医師等の不足により廃止。この年から建築工事に着手し、平成28年10月、新病院開院となった。本体工事費24億円で、造成及び装置等を含む総額は、40億88,000千円。1床当たり面積も旧病床6.4㎡であったが、8.6㎡となった。(個室は17㎡)

瀬戸内市民病院は市内で唯一の救急病院であり、市内の高齢者対象の民間病院(234床)と連携し、市民医療を担っている。現在、診療科目は「内科」「外科」「消化器科」「循環器内科」「呼吸器内科」「脳神経外科」「整形外科」「小児科」「皮膚科」「眼科」「耳鼻咽喉科」「リハビリテーション科」麻酔科」「心療内科」の14科で、常勤医9名、非常勤医20名体制だ。開院後の病床稼働率は60~65%から80~90%となり、外来は170人/日から200人/日を超える実績となっている。今後、予防医療の重要性から集団検診に力を入れていく方針で、マンモグラフィ等装置の導入を進めていく計画だ。

 

研修に出席してくださった三河内(みこうち)病院事業管理者と、竹内病院長のお互いの経験を活かした連携により、しっかりとした理念と基本方針によって、経営・運営が明確に示されています。今、三豊市では、公立病院改革プランが策定されるとともに、市立永興病院の建替え計画が提案されています。人材が集まり、定着し、育つ公立病院でなければならないのとの思いが、確固たるものとなった研修でした。