令和3年第3回定例会 一般質問

令和3年第1回定例会では、三豊市議会会派清風会の会長として代表質問をしました。令和3年第3回定例会における一般質問は、本当に久しぶりのこととなりました。7町が合併して誕生した三豊市の行く末を、創造するための質問を行いました。まちの豊かさとは何か、市民の皆さんの幸せとは何か、を探求するための4件の質問を行いました。

 

一件目 「人口減少・少子化対策のこれまでの検証と今後の展開について」

質問  三豊市は、7町合併により誕生して15年が経過した。この間、まちの成長と繁栄を人口減少・少子化対策みよる定住人口の安定確保に向け、市を挙げて取り組んできた。

このような経緯の末に、2020年(令和2年)の国勢調査の結果から、県が発表した速報は、県の中で人口減少数が最も多い自治体だったという衝撃的なものだった。さらに、疑うような数字は合併年には500人台だった出生数が、318人であったというものだ。三豊市が、他自治体よりも先手で着手してきた数々の対策の効果は雲散霧消に帰したということなのか。

この現実に対する検証を行い、これまで着手してきた人口減少・少子化対策の各種施策の総括を踏まえた、これからの政策の方向性を問う。

①20年国勢調査の人口動向結果をどのように捉えているのか

②これまで取り組んできた子育て支援や若者定住施策等の人口減少対策にかかる政策の評価について

③それらの検証に基づく政策転換の考えと展望は

④人口の増減数がまちの豊かさの指標ととらえているのか

以上の点について質問する。

 

答弁  指摘の通り、本市にとって衝撃的な数字だと痛感している。平成30年に策定した第2次総合計画の基本構想の中で、人口目標を63,500人プラスと掲げており、高い人口目標を設定することで、減少する人口予測をただ受け入れるのではなく、持続発展し続ける三豊市を目指し、人口減少・少子化対策を念頭に置いて、各種事業に取り組んでいる。

特に子育て支援や若者定住施策に注力してきた。子育て支援施策については、待機児童対策としてアクションプランを策定し取り組んでおり、待機児童の発生を抑制することができている。また、子育て世代包括支援センター「なないろ」の対象年齢を18歳までに拡充し、連携して包括支援に取り組んでいる。

若者定住施策については、40歳未満の住宅取得に補助金を交付し、912世帯3,131人の定住に繋がっている。

日本全体の人口が減少している中、今後は人口の減少を緩やかにしたり、少ない人口でも活力ある社会を維持することが重用になってくる。

内閣官房まち・ひと・しごと創生本部が行った調査によると、出生数や出生率の向上している自治体は、若者が安心して結婚し、子どもを産み育てるために家庭、子育てと仕事を両立しやすい環境であること、経済的な安定が得られる就業、生活環境であること、住み続けたいと思える魅力や文化環境、安心感を持てることが重用だとある。

安心して子どもを産み、育てられる環境づくりを行い、住みやすいと思ってもらえる、まちづくりを考えていく必要がある。加えて、市民の一人一人が自分の求める豊かさを実現することで、三豊市を今以上に好きになってもらうことだと思う。

人口減少問題の解決方法に正解が見いだせない中、自分の生活の場所を誇りに思うシビックプライドの醸成は突破口になると考える。発想の転換も含めた新たな視点から施策を考えていく。

 

質問    答弁にもあったように、人口の減少を緩やかにするとともに、少ない人口でも活力ある社会を維持することが、これからの大きな課題だと思うとともに、そのための発想の転換も含めた新たな視点からの施策立案も重要なことだと思う。

結論は、人口減少にかかわらず、そこに住む人が幸せであると実感できる社会であればいいのだということだ。その人々が幸せと感じるからたくさんの人が引き付けられ、定住するし、安心して子どもを産み育てたいと思うのだ。ならば、このまちが誕生して以来、これまで積み重ねてきた各種施策と事業に、発想の転換による新しい価値を見出して、つなぎ合わせればよいのではないかということだ。

私から一つの具体的な提案だが、三豊市が誇るコミュニティーバス路線網を活かした、コミュニティーバスのサブスクリクションやAIによるダイナミックコースティング等を展開することによって、移動の自由を構築することで、シビックプライドにもつながるのではないかと考える。

このような考えを根幹とした、発想の転換と政策展開の考えを問う。

 

答弁  指摘の通り、人口の増減にかかわらずそこに住む人が幸せであると実感できる社会の実現が重要になってくると思う。教育、健康、福祉、環境、安全など、あらゆる施策において部署の垣根を越え、何が市民の幸せかということを念頭に置き、全職員が一丸となって取り組んでいかなくてはならない。コミュニティーバス路線に関する提案もあったように、現行制度に付加価値を加えた新たな制度の構築も重要だ。こいれは、三豊市にとってウイークポイントだと考えることも、逆転の発想でそれが豊かさにつながるよう新たな視点から考えることだと思う。

三豊市で育つ子どもたちが、夢を諦めることなくチャレンジできる環境をつくり、進学等で三豊を離れてもふるさとに帰りたいと思えるようなまちづくりを目指し、職員自身が色々なアイデアを出し合い、楽しく生き生きと仕事に取り組むことが、ひいては市民の皆さんの幸せにつながると信じ、行政、市民の皆さんが一緒になってまちづくりに取り組んでいこうと考えている。

 

次回も続いて、一般質問の報告をします。

 

一期一会の「たくままさし通信20号」

「たくままさし通信20号」が完成しました。

前号である19号の復活の日から、まる1年が過ぎてのことですが、現状の私の考えと思いを込め、市民の皆様にお届けしたい内容に集約したつもりです。

一号一回のたびに、一期一会(いちごいちえ)の思いで発行しています。

最後までお目通しいただけますことを切に願っています。

まちづくりは行動だ!

新型コロナウイルスの感染拡大は、第4波が押し寄せています。首都圏と近畿圏では緊急事態宣言が再び発出され、新たな局面を迎えています。巷では、ワクチン接種の予約に対する混乱など、心穏やかならざる状況が日常となっています。そのような中にあっても、徐々にワクチンの確保や接種体制の充実等、市民の皆様との新たな日常への光明が見え始めたことは、何よりの救いです。共にこの難局を乗り越えてまいりましょう。

私の政治活動の根幹は、「地域資源を生かした地域課題の解決」です。
そもそも、地域の生活基盤であり資源であった農地は、今では遊休農地・耕作放棄地とされ、一部では厄介者のように扱われているようです。
しかし、たまたま今を生きる人にとってのそれであって、これまで地域を支えてきた農地という資源であることに変わりはありません。
私は、遊休農地・耕作放棄地を再生することで、再び農地という地域資源の息吹を吹き込みたいと考えています。そのことによって、地域の抱える課題の解決の実践に取り組んでいきます。

令和3年度の三豊市の主要施策に、「薬用作物をはじめ、特色ある農作物の栽培の推進」があり、本年度分離独立された農政部が、積極的に取り組んでいくこととしています。
そこで、私は、農業を将来にわたって市の基幹産業とするために、市の展開する事業を活用して「モリンガ」という高機能バランス食材(スーパーフード)の栽培及び加工販売を事業化するために取り組んでいきます。本年度の作付面積はご近所の遊休農地も借り受け、若手認定農業者とそれぞれの得意分野で役割を担いあい、70a(7反)ほどを栽培することとしています。
「モリンガ」の栽培方法については、香川大学農学部の研究協力をいただき、香川・三豊にとって最適な育成・管理方法を模索していきます。また、用途開発は、大倉工業研究開発R&Dセンターとともに、食品、医療、健康、美容等の、有用成分の調査研究への協力を行っていきます。

遊休農地・耕作放棄地が生まれ変わることで、「地域資源を生かした地域課題の解決」につながっていく過程で、若者の新たな雇用創出と、高齢者のちからが活用できる場を、多く創り出していくことを目指しています。
理屈ではなく、実践しなければまちづくりにはなりません。
まちづくりは行動だ!

三豊市 豊中地区新設統合小学校整備 について

三豊市では学校再編整備計画に基づいて、小学校の統廃合を進めています。
これまでの取り組みととして、財田町の2校を1校に、山本町の4校を1校に、詫間町の4校のうち3校を統合するなど、計画に基づき実施してきました。計画では、次の統廃合は豊中地区となっており、コロナ禍の中ではありますが、現在も可能な限り速やかに検討と協議が進められています。

●これまでの経緯
平成23年に、三豊市立学校適正規模・適正配置検討委員会より、豊中地区は「新設校を建築して5校を一度に統合する」答申、基本方針が出された。

令和元年9月に、各地区自治会長代表、各小学校PTA代表、各地区分館長へ再編整備の進め方が説明された。

令和2年2月に、全地区対象の住民説明会を2回実施した。(参加者:72名) 
*令和2年3月に「豊中地区学校再編整備地域協議会設立」を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため延期

令和3年3月に、「豊中地区学校再編整備地域協議会(第1回)」を開催した。(参加者:33名)

●「豊中地区学校再編整備地域協議会」の構成委員
委員は36名で構成され、保護者代表として、乳幼児保育関係団体と保育所、幼稚園、5小学校から、いづれも2名づつ16名。地域の代表として、5地区からいづれも4名(分館長・学校評議員・地区代表)づつの20名。

●開校に向けたスケジュール(案)
令和2年度に地域協議会が発足されたことを受け、令和3年度に地域協議会を開催するとともに、統合準備会を設置

令和4年度、用地取得、基本設計

令和5年度、実施設計

令和6~7年度、校舎建築

令和8年度、新設小学校開校

地区関係者の皆様のご理解とご協力によって、統合に向けての体制はできました。
一方、市民の皆様との信頼関係なくしては、到底進められるものではありません。
明るい未来への取り組みであることをご理解をいただけるよう、市当局ともども尽力して参ります。

会派「清風会」行政視察研修 報告(令和2年)・3

三豊市議会会派「清風会」の行政視察研修報告の最後は、18日に訪問した広島県庄原市役所における「学校統廃合について」です。

庄原市は、平成17年に1市6町が合併し誕生した。それにより、面積は1,250㎢で香川県の3分の2に相当する広さで、人口43,000人の市となった。現市域で過去最多の81,000人から減少の一途をたどり、合併から15年を経過した現在人口は35,000人を切っている。児童生徒数も、平成17年に3,100人余であったものが令和2年には2,300人足らずとなり、令和元年度に生まれた子どもたちが小学1年生になる令和8年の予測は、2,000人を切る見込みとなっている。庄原市にとって教育施設の集約は、最重要課題となっている。
庄原市教育委員会牧原教育長から説明をいただいた。

庄原市には、現在19の小学校と7の中学校がある。学校規模は小学校と中学校いづれも標準校は1校で、そのほかは小規模校(内1~5学級が半数以上)だ。令和8年度を目標に、小学校を9校に、中学校を4校に再配置する計画だ。
【適正規模・配置の基本的考え方】  (1)適正規模について、小・中学校とも1学級あたりの児童数は20人以上で、1学年の学級数は2学級以上が望ましい、なお、本市の実情を考慮する場合、1学年1学級でもやむを得ないとする。 (2)適正配置について、小学校は旧市町の区域内で再編をし、単式学級編成につながるよう配慮する。中学校は、適正規模を確保するため、旧市町の区域を越えた学校の再編を行う。
【学校適正配置に関する留意事項】  (1)保護者・地域住民との協議 (2)児童・生徒の環境への対応 (3)学校指定用品等 (4)廃校施設・跡地の利用 (5)計画の見直し ①国県の制度や基準が変わった場合 ②宅地等の増加で児童生徒の増加が見込まれる場合 ③小学校で児童数の減少で旧市町の区域を越えて検討する必要がある場合 

小・中学校すべてを3つのグループに分け、令和8年の再配置完了に向け順次説明会と準備を進めている。まだ1校区の合意が得られていないが、誠意をもって協議を進めているところだ。

庄原市では、市教育委員会との話し合いすら拒否する自治振興区があります。子どもたちの教育のあり方と人口減少に向き合う方法は一様ではなく、それぞれの地域が抱える多様性を未来への合意に昇華する、人と人との信頼をいかに培っていくのかに尽きると感じた、重たい研修でした。

以上で、会派「清風会」行政視察研修報告(令和2年)を終わります。

会派「清風会」行政視察研修 報告(令和2年)・2

2日目の11月18日は、庄原市高野町にある「道の駅たかの」と、古民家ホテル「こざこ森」の現地視察を行いました。

「道の駅たかの」は、高速道路無料区間である尾道松江線の高野インターチェンジの、2013年使用開始に合わせて開業した。運営は、庄原市が50%出資する(株)緑の村が指定管理受託事業者となっており、これまでの7年間着実に事業拡大してきた。年間来場者120万人、年間売り上げ6億円越えの実績を上げている。
中国山地のど真ん中にあり、とことん庄原産、地元産へのこだわりが最大の売りだ。主な特産品は、大根、リンゴ、トマト、米で、特にリンゴは青森県と同様の気象であるため産地となっている。
施設概要は、『農産物等直売 わいわい高原市場』『カフェレストラン そらら』『軽食コーナー たかのキッチン』『加工室 菓子加工・惣菜工房』『貯蔵施設 雪室』からなっている。
採れた作物の廃棄ゼロを目指して、地元食材(直売所)を使い加工施設内で加工し商品化しており、使い切ることで収益アップにつなげている。
商品開発は、①出荷者商品として‟0から100へ「高野の逸品」を100個つくる”ことを目指している。 ②自社商品として‟高野リンゴアップルパイ”のような商品を自社開発することで生産者の利益アップを目指している。 ③既存商品を2か月ごとにブラッシュアップし、消費者の生活様式に合わせ商品化していく。
「道の駅たかの」の考える道の駅の役割は、『消費者に対して』来店者に商品+会話でストーリー性を提供することと、道に駅を利用してその町の魅力を発見してほしい。『生産者に対して』やりがいと生きがいの創造と、マーケティングによる情報のフィードバックをすることだ。
これからもさらに積極的経営で、道の駅の役割を追求していく。

地域に根差し、地域と共に生きる道の駅の理想の姿を目の当たりにした、「道の駅たかの」の現地視察でした。

続いての現地視察は、同じく高野町にある古民家ホテル「こざこ森」です。
古民家を改修した一棟貸し宿泊施設です。稼働状況は、コロナ禍の直中であり遠方からの宿泊は少ないとのことですが、近場の地方都市(広島市内等)からの利用が多いとのことでした。
三豊市にも多く開業している古民家改修宿泊所という業態の可能性を改めて確認することのできた現地視察でした。

会派「清風会」行政視察研修 報告(令和2年)・1

三豊市議会会派「清風会」の行政視察研修を、令和2年11月17日(火)~18日(水)の2日間、島根県出雲市と広島県庄原市で実施しました。

11月17日に出雲市役所において【縁結び定住課の取り組みについて】【シティーセールス事業について】【ふるさと納税について】の3件について、総合政策部 縁結び定住課から説明をいただきました。

出雲市は、島根県内で松江市に次ぐ2番目の人口175,000人をかかえる。恵まれた自然環境、交通基盤、産業、医療、福祉基盤を有しており、通勤時間1時間圏内生産年齢人口は24万人で、発展性の高いまちだ。また、縁結びの神様といわれる「出雲大社」等の歴史と文化の観光のまちであることから、全国から注目を集め、各種アンケート調査において「行ってみたいところナンバーワン」や、市区町村の魅力度ランキング中国地方で、倉敷市、尾道市に次いで第3位となるなど、さらなる魅力発信に取り組んでいる。

【縁結び定住課の取り組みについて】
出雲ブランド化推進・定住推進・縁結び(結婚対策他)・ふるさと寄附を所管業務として、平成26年4月に設置された。「出雲の真のブランド化」「定住促進・支援」「縁結び(結婚対策他)の2事業を絡めながら、出雲のシティーセールス事業として展開している。
●「出雲の真のブランド化」  『出雲ブランド力を高める』内への出雲の魅力再認識と外への出雲発信⇒大好き☆出雲!の心が定住に繋がる・たくさんのご縁を結ぶ
●「定住促進・支援」  『定住をいざなう』出雲を知ってもらって、好きになってもらって、定住を促進していく
●「縁結び(結婚対策他)」  『いいご縁がいっぱい』縁には色々なご縁がある、縁結びのお膝元「出雲」で、たくさんの良縁が結ばれることで出雲を発信していく
この3つのWORDがつながることにより、大きな効果が表れ、出雲市を全国へPRできるとともに、色々な縁を結ぶ「しごと」になると考えている。

【シティーセールス事業について】
事業概要は、出雲大社の「平成の大遷宮」による注目度の高まりを継続、発展、させるために、出雲の魅力を積極的に発信していく。市民・団体・行政がともに協力して、「げんき、やさしさ、しあわせあふれる縁結びのまち出雲」の実現を目指すために、幅広い分野での総合的な情報発信をしていく。
事業内容は、①出雲暮らし情報の発信 ②神在月出雲のPR強化 ③縁結びのまち出雲のPR強化 ④出雲ナンバー普及促進 ⑤著名人による出雲市応援メッセージ配信 ⑥「愛しきわが出雲」CD販売
に着手する。出雲市では現在、「出雲ブランド化推進市民委員会」を中心に、出雲の魅力を発信する合言葉と旗印を「大好き☆出雲!」と掲げ、出雲の真のブランド化に取り組んでいる。

【ふるさと納税について】
「日本の心のふるさと出雲」応援寄附として着手している。寄付額は4億円ほどで、寄附金充当事業の主なものは、教育・子育て、産業・観光、出雲の魅力情報発信(縁結び情報発信)、芸術・歴史・文化等である。
ふるさと納税の返礼品の発掘と、開発支援の取り組みは、年1回程度の事業者説明会に、ふるさとチョイスなどから担当者を呼んで商品の効果的な見せ方や、開発の研修を行っている。また、新事業者については、地元商工会議所などを通じて呼びかけを行っている。

地域の特徴と魅力を、そこに住む人自らが誇りと愛着、情熱をもって「大好き」になることが、なによりも大切であることを再認識した研修でした。

令和3年第1回定例会代表質問

市民の皆様には、新型コロナウイルス対応の日々に苦しみながらも、活力をもって生活をしていますことに敬意を表したいと思います。共に頑張りましょう。
4年間の任期の最終年度となる令和3年度を目前にした、三豊市議会令和3年第1回定例会における、会派「清風会」の代表質問の報告をします。

 

山下市長は、前市長の急逝に伴い急遽県議から転身し、早くも4年の任期の3年が過ぎ、最終年度を迎えることとなる。2021年、令和3年度は私たち市議会もそうだが、市長にとっても1期目の集大成の年度であると思う。施政方針について何点か質問する。

1件目 【新型コロナウイルス対応について】

質問  現在、日本国内はもとより全世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスは、不確かな情報の中にあっても、ワクチン接種が実施される方向で調整されている。健康福祉部内にワクチン接種対策室を設置し準備を進めているとしている。刻々と事態は変化すると思われるが、現時点での市民へ伝えることのできる対応について問う。

答弁  接種計画は、国から示された接種スケジュールなどの情報に基づき、医療圏域が同じである観音寺市と連携しながら、三豊・観音寺医師会や関連機関との協力体制のもと、希望する市民ができる限り迅速に安全に摂取できるよう進めている。ワクチン接種に関する情報提供や接種勧奨は、市広報紙や防災行政無線、市ホームページなどでの周知を考えているが、市民には適宜正確な情報を積極的に発信していく。

2件目 【市長の市政運営に対する思いについて】

質問  市長は施政方針で「健康」と「教育」を政策立案の基軸にして施策展開を行うとしている。私も、「健康」と「教育」は、人が人として生まれ育ち、豊かに生き抜くための環境と社会をつくるために欠くことのできない、人としての存在を確かなものとする包括的概念だと考えている。豊かさを実感できるまちづくりに向けた、任期最終年度となる4年目の市政運営に対する思いを問う。

答弁  施政方針で強調したのは、「健康」と「教育」だ。市民の命と健康を守ることが行政の最優先課題であり、原点であると考える。原点という観点から、三豊市の過去から未来へとつなげ、このまちが持続的に発展し続けるための原点、基礎となるのが「教育」だ。「健康」と「教育」は、指摘のように、人としての存在を確かなものとする包括的概念だと考えている。
市民の「健康」にも関わりの深い薬用作物は、多くの皆さんから支援や協力をいただきながら取り組んでいる。薬膳教室では薬用作物の効能や食べ方などを学ぶ場として、市民に「健康」への意識を高める機会となっている。
あらゆるスポーツに子どもたちの選択肢を広げていくというのは、私の変わらない信念だ。子どもたちが将来への夢を抱き、実現に向けて多様な選択肢の中から、可能性にチャレンジできる機会をつくっていく。その一つが、宝山湖ボールパーク構想だ。地域スポーツチームなどの関係機関と連携し、子どもたちが選手とともにそのスキルを学べる環境を整備していく。
豊かさを実感できるまちの実現は、市民一人ひとりがあらゆる場面で学んだ知識や能力を生かして、豊かな地域づくりに貢献できる仕組みをつくっていくことが、持続発展する市の未来そのものだ。その礎が「健康」と「教育」だと考えている。
市民、議会の皆さんの理解と協力を得ながら、市政運営に取り組んでいく。

3件目 【健全な財政運営の計画的取り組みについて】

質問  令和3年度一般会計予算案は352億7,000万円で、合併以来2番目の規模だ。その内訳は、人件費、扶助費、公債費の義務的経費が150億円余で4割余を占めており、合併以来最高額だ。また、物件費、補助費、繰出金等のその他の経費も最高額の159億8,000万円と4割5分を占めている。その要因は何かを問う。
一方、歳入では地方交付税は合併以来2番目の交付額を見込んでおり、そこから見える財政見通しについて問う。
次に、合併特例債は有利とはいえ借金であるから、将来世代も必要となる事業を厳選した上で活用するというが、市立新病院等計画されている施設建設や、役割を終えた施設の除却等、第2次総合計画と公共施設再配置計画における財政見通しについて問う。

答弁  一般会計予算案は、市立新病院の建設が本格化することで出資金7億9,370万円や貸付金3億2,000万円の増額のほか、人件費が9.0%の増、公債費が4.0%の増、扶助費が4.4%の増で、義務的経費全体で6.5%の増となり、3年連続の増加で合併以来2番目の大きな予算規模となった。
歳入の地方交付税は、公債費の増加や市税の減収により前年比6億円の増となっているが、合併算定替え交付が令和2年度で終了することから、公債費分を除いた普通交付税は減額となっている。これは、自由に使える一般財源が減少することであり、特に経常経費の削減に努める必要がある。最も大きいのは人件費を含めた固定費だ。人員適正化計画の見直しを含めた、抜本的な財政のあり方を考え、財政健全化に取り組む。
合併特例債の発行限度額は446億6,000万円だ。令和3年度の発行予定額が36億3,100万円となっており、年度末での発行総額は302億3,720万円、発行率67.6%となる見込みだ。よって、令和4年度から発行期限である7年度までに活用できる額は144億円余となる。既に着工している事業や今後予定している事業も含め、公共施設の再配置で優先順位をつけて、過度に将来世代への負担を残さないよう十分な精査を行い、健全な財政運営を行っていく。

4件目  【農業政策について】

質問  新たに農政部を設置し、薬用作物等の特色ある農作物の栽培など、新たな取り組みに積極的にチャレンジするとしているが、これまでの農業構造のままでは、産業としての農業の再生はハードルが高いのではないか。それを補完するのがAIや各種研究機関、地元の教育関係者等との連携だろうと想像するが、農政部新設をきっかけに未来につながる三豊市型農業をどのように展開しようとするのかを問う。

答弁  農業は本市の基幹産業であるが、担い手の減少や高齢化、耕作放棄地の増加、有害鳥獣被害の増加、生産基盤の老朽化といった問題に直面している。この現状に迅速かつ的確に対応するために、令和3年度から農政部による積極的な取り組みを図る。
ここでは、これまでの事業を引き継ぎながら、薬用作物等の特色ある農産物の栽培など、新たな取り組みへの積極的なチャレンジを進め、新たに一歩踏み込んだ視点で農業振興に取り組んでいく。また、地域の担い手情報の把握、共有を図り、次世代の農業をリードする担い手確保、育成に努める。省力化、高品質化のためのICTやロボット技術を活用したスマート農業の導入も積極的に推進し、香川県やJA香川県などの関連機関と連携し、新たな優良品目の選定や生産基盤の整備、販売力の高度化、データ分析による経営改善など、真に農家所得の向上を目指して取り組んでいく。
地域と一体感をもって積極的にチャレンジすることにより、地域の特色を生かした強い農業を目指し、本市の農業が夢と希望を持てるような魅力ある産業となるよう努める。

5件目  【宝山湖公園芝生広場の整備について】

質問  令和3年度の重要施策の一つになっているが、この計画のこれまでの経過と事業の全体像及びその財源を問う。また、新型コロナウイルス対策や鳥インフルエンザ対応で、計画的な財政運営に少なからず影響が出る提案だが、将来的な財政的負担の懸念を払拭するような運営と、次世代への活力を生む資産となる構想は、どのような計画のもとに進められようとするのかを問う。

答弁  ジュニアサッカーコートが8面とれる全国的にも貴重な施設を、年間2万3,000人が利用する実績を踏まえ、関係機関と協議し、子どもから大人まで利用できる施設の充実と利便性の向上を図るため改修工事を行うこととした。
整備費用の財源は、国や関係機関の補助制度のほか、企業版ふるさと納税などの民間資金も活用しながら、市の財政負担を軽減できるよう努める。
コロナ禍等の厳しい財政状況という現実を子どもたちに背負わせることなく、夢を諦めず頑張る子どもたちの聖地を、苦しい今だからこそいち早く整備し提供したい。
整備後の運営計画は、維持管理面で天然芝のい管理など専門技術を要する作業も増え、経費の増加が見込まれるが、指定管理者制度の活用や関連企業による事業展開など、民間活力を呼び込むことで財政負担を軽減し、健全な運営を図っていく。さらには、たからだの里や父母ヶ浜などの重点観光施設と連携することで経済効果の創出を図り、地域活性化にもつなげていく考えだ。

6件目  【子育て支援センターと「なないろ」の充実について】

質問  施政方針では、子育て世代包括支援センター「なないろ」を充実するとしており、その象徴となるのが子育て支援センター建設だとしている。検討委員会を設置し計画を進めるとのことだが、センター完成までのスケジュールを問う。
「なないろ」のこれまでの取り組みで、就学全の発達障害児の早期発見がされ、早くから気づき保護者の相談に乗るという早期対応はすばらしい成果だ。その影響で就学したとたんに受け入れ施設が少ない上に、相談支援の窓口が少なく、子どもと保護者の行き場がない現状となっている。子育て支援拠点のセンター建設に向けての具体的検討の中で、「なないろ」の充実をどのように進めていくのかを問う。

答弁  「なないろ」は、対象年齢を18歳までに拡充し、就学前の乳幼児や子育て家族の支援と併せ、就学後も切れ目のない支援充実を図るため、専門職を増員配置し、早期の情報収集や適切な対応に取り組んでいる。今後、さらなる充実を図るため、子育て支援機能と発達支援センター機能を備えた、こども・子育て支援センター(仮称)の整備を検討している。
今後のスケジュールは、令和3年度に、こども・子育て支援センター機能等検討委員会を設置し、専門的な検討を行っていく。令和4年度に基本構想及び基本設計、令和5年度に実施設計を行い、令和6年度から7年度にかけて建設工事を実施したいと考えている。
「なないろ」が取り組む発達支援は、臨床心理士による保育所、幼稚園での相談充実で、大きく前進したと感じている。また、小学校での巡回、個別相談にも取り組んでおり、切れ目のない支援の継続にも重点を置き、保護者のニーズに合った支援につなげていく。
整備予定のこども・子育て支援センターでは、児童の発達に関する専門機関として「なないろ」との連携を強化することで、相談支援から療育への支援体制の拡充を図っていく。

7件目  【デジタル推進室設置によるデジタル化のさらなる推進について】

質問  国では本年9月にデジタル庁が設置される。本市はいち早くデジタルファースト宣言を発しており、技術的な追い風となると考える。これまでの取り組みと成果、並びにデジタル推進室設置による推進計画を問う。

答弁  デジタルファースト宣言以降は、市民窓口におけるタブレット端末を活用した行政手続きのデジタル化、会計の歳入伝票の一部電子決済化、デジタルコンテンツを活用したふるさと納税の検討など、関係人口施策、住民サービスなど、各分野で着実に取り組んでいる。4月に設置するデジタル推進室において、国のデジタル庁の政策展開を注視しながら、積極的に展開していく。

長い報告になりましたが、可能な限り端的に、且つ具体的に記載しました。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
以上で、報告を終わります。

 

 

「たくままさし通信」復活の日。

「たくままさし通信第19号」が完成しました。前号の18号は、2017年の平成29年10月9日にこの場にアップしています。それ以来、実に約2年8か月ぶりとなります。

表紙に ‟「たくままさし通信」復活の日。” の見出しとともに、再び市民の皆さんに、三豊の現状と未来の三豊はどのような姿なのかを、お届けしていきたいと考えています。

先ずは、ささやかな復活の第一歩を、七宝山からとらえた昇る朝日とともにお届けします。

地域科学研究会 セミナー研修報告・第4部

第4部  横浜国立大学副学長・教授 国土交通省交通政策審議会地域公共交通部会長 中村文彦氏 から、「近未来の地域交通とそれを支える計画制度の方向性」の講義があった。

地域交通の論点と課題は、一つは環境問題、交通事故、高齢者等社会的疎外の視点であり、もう一つは自家用車への過度な依存の見直しの必要性だ。

近未来の地域交通の革新に向けて3つの視点がある。①シェアリング・自動運転・MaaSなどの技術動向の視点 ②持続可能性、創造性、多様性からの地域の近未来を考えていくべき視点 ③ウオーカブル(歩きやすいこと)、レリアブル(乗り物を信頼すること)、エンジョイブル(楽しむ場所のあること)で、交通の革新を考えていく視点 である。

公共交通の不便な郊外で、車の使えない高齢者が外出できなくなり、社会的疎外が現実問題となっている。交通政策を考える上での課題は、安全で円滑(渋滞解消)なのは当然であり、社会課題の解決のためや、都市・地域の持続可能性のために、さらには、生活の質の確保、保持、改善&向上のため、が考えられる。その課題解決の方向性は、自家用車を使わなくても済む場面を増やし、自家用車への過度な依存からの脱却が必要だということだ。

新しいキーワードに「シェアリング」「自動運転」「MaaS」があるが、まだまだ技術面や制度面で、クリアしていかなければならない課題が多い。「シェアリング」は、公共交通利用を減らしているし、道路混雑を増やしている。「自動運転」は、まだまだお金がかかるし、バスは運賃箱と乗務員が義務付けられている。「MaaS」は、個別の交通手段の質が悪いままであり、地域のすべての移動選択肢を含んでいない。そのような状況では、割高な月額制なら利用されない。現状における、これらの不都合をクリアするための、調査研究が進められているところだ。

近未来の地域交通を創造するにあたり、目的を政策領域で考えるならば、「環境問題」「防災&災害復興問題」「地域活性化問題」「健康問題」がある。特に「健康問題」は行政課題として重要で、新たにヘルスケアMaaSの考え方が生まれている。ヘルスケア推進を、MaaSがつなぐ「交通」で外出し歩いてもらったり、ケア支援、認知症対応など社会包摂で、健康、安全な地域になり医療費を減らすことができる。削減できた医療費の余剰財源の一部を、交通財源に投入することで、交通システムの維持が可能となる。

「近未来の地域交通とそれを支える計画制度の方向性」を考える根底には、需要側、供給側、制度枠組み側のそれぞれの覚悟とぶれない姿勢が不可欠だ。需要側(利用者)には、これまでの交通の常識を払拭する覚悟がいる。供給側(交通事業者)には、これまでの道路や鉄道、バス、タクシー等の常識がなくなる覚悟がいる。制度枠組み側には、多元的で深いデータの解析に基づいた計画と評価に、ぶれが生じないことだ。いずれにしても、何を重要な要因とするのかの優先順位は変わらず、むしろ明確にしなければならない。それは、「人間」「豊かさ(時間短縮ではない)」「安全で安心」「地球環境と生活環境」、最後に「コスト」の順であることだ。

 

地域の魅力の再認識と新発見によって、高齢者も目的をもって移動できることで地域が活気づき、若者も元気になるのだろうと思います。新しい技術や制度を駆使して、大切にしなくてはならないコトを見失うことなく、三豊市に相応しい近未来の地域交通を模索していきたいと思っています。4名の先生の講義は、いづれも内容豊富で奥深いものばかりでした。貴重な時間をいただいたことに対し、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。