会派「清風会」行政視察研修 報告(令和2年)・3

三豊市議会会派「清風会」の行政視察研修報告の最後は、18日に訪問した広島県庄原市役所における「学校統廃合について」です。

庄原市は、平成17年に1市6町が合併し誕生した。それにより、面積は1,250㎢で香川県の3分の2に相当する広さで、人口43,000人の市となった。現市域で過去最多の81,000人から減少の一途をたどり、合併から15年を経過した現在人口は35,000人を切っている。児童生徒数も、平成17年に3,100人余であったものが令和2年には2,300人足らずとなり、令和元年度に生まれた子どもたちが小学1年生になる令和8年の予測は、2,000人を切る見込みとなっている。庄原市にとって教育施設の集約は、最重要課題となっている。
庄原市教育委員会牧原教育長から説明をいただいた。

庄原市には、現在19の小学校と7の中学校がある。学校規模は小学校と中学校いづれも標準校は1校で、そのほかは小規模校(内1~5学級が半数以上)だ。令和8年度を目標に、小学校を9校に、中学校を4校に再配置する計画だ。
【適正規模・配置の基本的考え方】  (1)適正規模について、小・中学校とも1学級あたりの児童数は20人以上で、1学年の学級数は2学級以上が望ましい、なお、本市の実情を考慮する場合、1学年1学級でもやむを得ないとする。 (2)適正配置について、小学校は旧市町の区域内で再編をし、単式学級編成につながるよう配慮する。中学校は、適正規模を確保するため、旧市町の区域を越えた学校の再編を行う。
【学校適正配置に関する留意事項】  (1)保護者・地域住民との協議 (2)児童・生徒の環境への対応 (3)学校指定用品等 (4)廃校施設・跡地の利用 (5)計画の見直し ①国県の制度や基準が変わった場合 ②宅地等の増加で児童生徒の増加が見込まれる場合 ③小学校で児童数の減少で旧市町の区域を越えて検討する必要がある場合 

小・中学校すべてを3つのグループ分け、令和8年の再配置完了に向け順次説明会と準備を進めている。まだ1校区の合意が得られていないが、誠意をもって協議を進めているところだ。

庄原市では、市教育員会との話し合いすら拒否する自治振興区があります。子どもたちの教育のあり方と人口減少に向き合う方法は一様ではなく、それぞれの地域が抱える多様性を未来への合意に昇華する、人と人との信頼をいかに培っていくのかに尽きると感じた、重たい研修でした。

以上で、会派「清風会」行政視察研修報告(令和2年)を終わります。

会派「清風会」行政視察研修 報告(令和2年)・2

2日目の11月18日は、庄原市高野町にある「道の駅たかの」と、古民家ホテル「こざこ森」の現地視察を行いました。

「道の駅たかの」は、高速道路無料区間である尾道松江線の高野インターチェンジの、2013年使用開始に合わせて開業した。運営は、庄原市が50%出資する(株)緑の村が指定管理受託事業者となっており、これまでの7年間着実に事業拡大してきた。年間来場者120万人、年間売り上げ6億円越えの実績を上げている。
中国山地のど真ん中にあり、とことん庄原産、地元産へのこだわりが最大の売りだ。主な特産品は、大根、リンゴ、トマト、米で、特にリンゴは青森県と同様の気象であるため産地となっている。
施設概要は、『農産物等直売 わいわい高原市場』『カフェレストラン そらら』『軽食コーナー たかのキッチン』『加工室 歌詞加工・惣菜工房』『貯蔵施設 雪室』からなっている。
採れた作物の廃棄ゼロを目指して、地元食材(直売所)を使い加工施設内で加工し商品化しており、使い切ることで収益アップにつなげている。
商品開発は、①出荷者商品として‟0から100へ「高野の逸品」を100個つくる”ことを目指している。 ②自社商品として‟高野リンゴアップルパイ”のような商品を自社開発することで生産者の利益アップを目指している。 ③既存商品を2か月ごとにブラッシュアップし、消費者の生活様式に合わせ商品化していく。
「道の駅たかの」の考える道の駅の役割は、『消費者に対して』来店者に商品+会話でストーリー性を提供することと、道に駅を利用してその町の魅力を発見してほしい。『生産者に対して』やりがいと生きがいの創造と、マーケティングによる情報のフィードバックをすることだ。
これからもさらに積極的経営で、道の駅の役割を追求していく。

地域に根差し、地域と共に生きる道の駅の理想の姿を目の当たりにした、「道の駅たかの」の現地視察でした。

続いての現地視察は、同じく高野町にある古民家ホテル「こざこ森」です。
古民家を改修した一棟貸し宿泊施設です。稼働状況は、コロナ禍の直中であり遠方からの宿泊は少ないとのことですが、近場の地方都市(広島市内等)からの利用が多いとのことでした。
三豊市にも多く開業している古民家改修宿泊所という業態の可能性を改めて確認することのできた現地視察でした。

会派「清風会」行政視察研修 報告(令和2年)・1

三豊市議会会派「清風会」の行政視察研修を、令和2年11月17日(火)~18日(水)の2日間、島根県出雲市と広島県庄原市で実施しました。

11月17日に出雲市役所において【縁結び定住課の取り組みについて】【シティーセールス事業について】【ふるさと納税について】の3件について、総合政策部 縁結び定住課から説明をいただきました。

出雲市は、島根県内で松江市に次ぐ2番目の人口175,000人をかかえる。恵まれた自然環境、交通基盤、産業、医療、福祉基盤を有しており、通勤時間1時間圏内生産年齢人口は24万人で、発展性の高いまちだ。また、縁結びの神様といわれる「出雲大社」等の歴史と文化の観光のまちであることから、全国から注目を集め、各種アンケート調査において「行ってみたいところナンバーワン」や、市区町村の魅力度ランキング中国地方で、倉敷市、尾道市に次いで第3位となるなど、さらなる魅力発信に取り組んでいる。

【縁結び定住課の取り組みについて】
出雲ブランド化推進・定住推進・縁結び(結婚対策他)・ふるさと寄附を所管業務として、平成26年4月に設置された。「出雲の真のブランド化」「定住促進・支援」「縁結び(結婚対策他)の2事業を絡めながら、出雲のシティーセールス事業として展開している。
●「出雲の真のブランド化」  『出雲ブランド力を高める』内への出雲の魅力再認識と外への出雲発信⇒大好き☆出雲!の心が定住に繋がる・たくさんのご縁を結ぶ
●「定住促進・支援」  『定住をいざなう』出雲を知ってもらって、好きになってもらって、定住を促進していく
●「縁結び(結婚対策他)」  『いいご縁がいっぱい』縁には色々なご縁がある、縁結びのお膝元「出雲」で、たくさんの良縁が結ばれることで出雲を発信していく
この3つのWORDがつながることにより、大きな効果が表れ、出雲市を全国へPRできるとともに、色々な縁を結ぶ「しごと」になると考えている。

【シティーセールス事業について】
事業概要は、出雲大社の「平成の大遷宮」による注目度の高まりを継続、発展、させるために、出雲の魅力を積極的に発信していく。市民・団体・行政がともに協力して、「げんき、やさしさ、しあわせあふれる縁結びのまち出雲」の実現を目指すために、幅広い分野での総合的な情報発信をしていく。
事業内容は、①出雲暮らし情報の発信 ②神在月出雲のPR強化 ③縁結びのまち出雲のPR強化 ④出雲ナンバー普及促進 ⑤著名人による出雲市応援メッセージ配信 ⑥「愛しきわが出雲」CD販売
に着手する。出雲市では現在、「出雲ブランド化推進市民委員会」を中心に、出雲の魅力を発信する合言葉と旗印を「大好き☆出雲!」と掲げ、出雲の真のブランド化に取り組んでいる。

【ふるさと納税について】
「日本の心のふるさと出雲」応援寄附として着手している。寄付額は4億円ほどで、寄附金充当事業の主なものは、教育・子育て、産業・観光、出雲の魅力情報発信(縁結び情報発信)、芸術・歴史・文化等である。
ふるさと納税の返礼品の発掘と、開発支援の取り組みは、年1回程度の事業者説明会に、ふるさとチョイスなどから担当者を呼んで商品の効果的な見せ方や、開発の研修を行っている。また、新事業者については、地元商工会議所などを通じて呼びかけを行っている。

地域の特徴と魅力を、そこに住む人自らが誇りと愛着、情熱をもって「大好き」になることが、なによりも大切であることを再認識した研修でした。

令和3年第1回定例会代表質問

市民の皆様には、新型コロナウイルス対応の日々に苦しみながらも、活力をもって生活をしていますことに敬意を表したいと思います。共に頑張りましょう。
4年間の任期の最終年度となる令和3年度を目前にした、三豊市議会令和3年第1回定例会における、会派「清風会」の代表質問の報告をします。

 

山下市長は、前市長の急逝に伴い急遽県議から転身し、早くも4年の任期の3年が過ぎ、最終年度を迎えることとなる。2021年、令和3年度は私たち市議会もそうだが、市長にとっても1期目の集大成の年度であると思う。施政方針について何点か質問する。

1件目 【新型コロナウイルス対応について】

質問  現在、日本国内はもとより全世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスは、不確かな情報の中にあっても、ワクチン接種が実施される方向で調整されている。健康福祉部内にワクチン接種対策室を設置し準備を進めているとしている。刻々と事態は変化すると思われるが、現時点での市民へ伝えることのできる対応について問う。

答弁  接種計画は、国から示された接種スケジュールなどの情報に基づき、医療圏域が同じである観音寺市と連携しながら、三豊・観音寺医師会や関連機関との協力体制のもと、希望する市民ができる限り迅速に安全に摂取できるよう進めている。ワクチン接種に関する情報提供や接種勧奨は、市広報紙や防災行政無線、市ホームページなどでの周知を考えているが、市民には適宜正確な情報を積極的に発信していく。

2件目 【市長の市政運営に対する思いについて】

質問  市長は施政方針で「健康」と「教育」を政策立案の基軸にして施策展開を行うとしている。私も、「健康」と「教育」は、人が人として生まれ育ち、豊かに生き抜くための環境と社会をつくるために欠くことのできない、人としての存在を確かなものとする包括的概念だと考えている。豊かさを実感できるまちづくりに向けた、任期最終年度となる4年目の市政運営に対する思いを問う。

答弁  施政方針で強調したのは、「健康」と「教育」だ。市民の命と健康を守ることが行政の最優先課題であり、原点であると考える。原点という観点から、三豊市の過去から未来へとつなげ、このまちが持続的に発展し続けるための原点、基礎となるのが「教育」だ。「健康」と「教育」は、指摘のように、人としての存在を確かなものとする包括的概念だと考えている。
市民の「健康」にも関わりの深い薬用作物は、多くの皆さんから支援や協力をいただきながら取り組んでいる。薬膳教室では薬用作物の効能や食べ方などを学ぶ場として、市民に「健康」への意識を高める機会となっている。
あらゆるスポーツに子どもたちの選択肢を広げていくというのは、私の変わらない信念だ。子どもたちが将来への夢を抱き、実現に向けて多様な選択肢の中から、可能性にチャレンジできる機会をつくっていく。その一つが、宝山湖ボールパーク構想だ。地域スポーツチームなどの関係機関と連携し、子どもたちが選手とともにそのスキルを学べる環境を整備していく。
豊かさを実感できるまちの実現は、市民一人ひとりがあらゆる場面で学んだ知識や能力を生かして、豊かな地域づくりに貢献できる仕組みをつくっていくことが、持続発展する市の未来そのものだ。その礎が「健康」と「教育」だと考えている。
市民、議会の皆さんの理解と協力を得ながら、市政運営に取り組んでいく。

3件目 【健全な財政運営の計画的取り組みについて】

質問  令和3年度一般会計予算案は352億7,000万円で、合併以来2番目の規模だ。その内訳は、人件費、扶助費、公債費の義務的経費が150億円余で4割余を占めており、合併以来最高額だ。また、物件費、補助費、繰出金等のその他の経費も最古医学の159億8,000万円と4割5分を占めている。その要因は何かを問う。
一方、歳入では地方交付税は合併以来2番目の交付額を見込んでおり、そこから見える財政見通しについて問う。
次に、合併特例債は有利とはいえ借金であるから、将来世代も必要となる事業を厳選した上で活用するというが、市立新病院等計画されている施設建設や、役割を終えた施設の除却等、第2次総合計画と公共施設再配置計画における財政見通しについて問う。

答弁  一般会計予算案は、市立新病院の建設が本格化することで出資金7億9,370万円や貸付金3億2,000万円の増額のほか、人件費が9.0%の増、公債費が4.0%の増、扶助費が4.4%の増で、義務的経費全体で6.5%の増となり、3年連続の増加で合併以来2番目の大きな予算規模となった。
歳入の地方交付税は、公債費の増加や市税の減収により前年比6億円の増となっているが、合併算定替え交付が令和2年度で終了することから、公債費分を除いた普通交付税は減額となっている。これは、自由に使える一般財源が減少することであり、特に経常経費の削減に努める必要がある。最も大きいのは人件費を含めた固定費だ。人員適正化計画の見直しを含めた、抜本的な財政のあり方を考え、財政健全化に取り組む。
合併特例債の発行限度額は446億6,000万円だ。令和3年度の発行予定額が36億3,100万円となっており、年度末での発行総額は302億3,720万円、発行率67.6%となる見込みだ。よって、令和4年度から発行期限である7年度までに活用できる額は144億円余となる。既に着工している事業や今後予定している事業も含め、公共施設の再配置で優先順位をつけて、過度に将来世代への負担を残さないよう十分な精査を行い、健全な財政運営を行っていく。

4件目  【農業政策について】

質問  新たに農政部を設置し、薬用作物等の特色ある農作物の栽培など、新たな取り組みに積極的にチャレンジするとしているが、これまでの農業構造のままでは、産業としての農業の再生はハードルが高いのではないか。それを補完するのがAIや各種研究機関、地元の教育関係者等との連携だろうと想像するが、農政部新設をきっかけに未来につながる三豊市型農業をどのように展開しようとするのかを問う。

答弁  農業は本市の基幹産業であるが、担い手の減少や高齢化、耕作放棄地の増加、有害鳥獣被害の増加、生産基盤の老朽化といった問題に直面している。この現状に迅速かつ的確に対応するために、令和3年度から農政部による積極的な取り組みを図る。
ここでは、これまでの事業を引き継ぎながら、薬用作物等の特色ある農産物の栽培など、新たな取り組みへの積極的なチャレンジを進め、新たに一歩踏み込んだ視点で農業振興に取り組んでいく。また、地域の担い手情報の把握、共有を図り、次世代の農業をリードする担い手確保、育成に努める。省力化、高品質化のためのICTやロボット技術を活用したスマート農業の導入も積極的に推進し、香川県やJA香川県などの関連機関と連携し、新たな優良品目の選定や生産基盤の整備、販売力の高度化、データ分析による経営改善など、真に農家所得の向上を目指して取り組んでいく。
地域と一体感をもって積極的にチャレンジすることにより、地域の特色を生かした強い農業を目指し、本市の農業が夢と希望を持てるような魅力ある産業となるよう努める。

5件目  【宝山湖公園芝生広場の整備について】

質問  次年度の重要施策の一つになっているが、この計画のこれまでの経過と事業の全体像及びその財源を問う。また、新型コロナウイルス対策や鳥インフルエンザ対応で、計画的な財政運営に少なからず影響が出る提案だが、将来的な財政的負担の懸念を払拭するような運営と、次世代への活力を生む資産となる構想は、どのような計画のもとに進められようとするのかを問う。

答弁  ジュニアサッカーコートが8面とれる全国的にも貴重な施設を、年間2万3,000人が利用する実績を踏まえ、関係機関と協議し、子どもから大人まで利用できる施設の充実と利便性の向上を図るため改修工事を行うこととした。
整備費用の財源は、国や関係機関の補助制度のほか、企業版ふるさと納税などの民間資金も活用しながら、市の財政負担を軽減できるよう努める。
コロナ禍等の厳しい財政状況という現実を子どもたちに背負わせることなく、夢を諦めず頑張る子どもたちの聖地を、苦しい今だからこそいち早く整備し提供したい。
整備後の運営計画は、維持管理面で天然芝のい管理など専門技術を要する作業も増え、経費の増加が見込まれるが、指定管理者制度の活用や関連企業による事業展開など、民間活力を呼び込むことで財政負担を軽減し、健全な運営を図っていく。さらには、たからだの里や父母ヶ浜などの重点観光施設と連携することで経済効果の創出を図り、地域活性化にもつなげていく考えだ。

6件目  【子育て支援センターと「なないろ」の充実について】

質問  施政方針では、子育て世代包括支援センター「なないろ」を充実するとしており、その象徴となるのが子育て支援センター建設だとしている。検討委員会を設置し計画を進めるとのことだが、センター完成までのスケジュールを問う。
「なないろ」のこれまでの取り組みで、就学全の発達障害児の早期発見がされ、早くから気づき保護者の相談に乗るという早期対応はすばらしい成果だ。その影響で就学したとたんに受け入れ施設が少ない上に、相談支援の窓口が少なく、子どもと保護者の行き場がない現状となっている。子育て支援拠点のセンター建設に向けての具体的検討の中で、「なないろ」の充実をどのように進めていくのかを問う。

答弁  「なないろ」は、対象年齢を18歳までに拡充し、就学前の乳幼児や子育て家族の支援と併せ、就学後も切れ目のない支援充実を図すため、専門職を増員配置し、早期の情報収集や適切な対応に取り組んでいる。今後、さらなる充実を図るため、子育て支援機能と発達支援センター機能を備えた、こども・子育て支援センター(仮称)の整備を検討している。
今後のスケジュールは、令和3年度に、こども・子育て支援センター機能等検討委員会を設置し、専門的な検討を行っていく。令和4年度に基本構想及び基本設計、令和5年度に実施設計を行い、令和6年度から7年度にかけて建設工事を実施し、解説したいと考えている。
「なないろ」が取り組む発達支援は、臨床心理士による保育所、幼稚園での相談充実で、大きく前進したと感じている。また、小学校での巡回、個別相談にも取り組んでおり、切れ目のない支援の継続にも重点を置き、保護者のニーズに合った支援につなげていく。
整備予定のこども・子育て支援センターでは、児童の発達に関する専門機関として「なないろ」との連携を強化することで、相談支援から療育への支援体制の拡充を図っていく。

7件目  【デジタル推進室設置によるデジタル化のさらなる推進について】

質問  国では本年9月にデジタル庁が設置される。本市はいち早くデジタルファースト宣言を発しており、技術的な追い風となると考える。これまでの取り組みと成果、並びにデジタル推進室設置による推進計画を問う。

答弁  デジタルファースト宣言以降は、市民窓口におけるタブレット端末を活用した行政手続きのデジタル化、会計の歳入伝票の一部電子決済化、デジタルコンテンツを活用したふるさと納税の検討など、関係人口施策、住民サービスなど、各分野で着実に取り組んでいる。4月に設置するデジタル推進室において、国のデジタル庁の政策展開を注視しながら、積極的に展開していく。

長い報告になりましたが、可能な限り端的に、且つ具体的に記載しました。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
以上で、報告を終わります。

 

 

「たくままさし通信」復活の日。

「たくままさし通信第19号」が完成しました。前号の18号は、2017年の平成29年10月9日にこの場にアップしています。それ以来、実に約2年8か月ぶりとなります。

表紙に ‟「たくままさし通信」復活の日。” の見出しとともに、再び市民の皆さんに、三豊の現状と未来の三豊はどのような姿なのかを、お届けしていきたいと考えています。

先ずは、ささやかな復活の第一歩を、七宝山からとらえた昇る朝日とともにお届けします。

地域科学研究会 セミナー研修報告・第4部

第4部  横浜国立大学副学長・教授 国土交通省交通政策審議会地域公共交通部会長 中村文彦氏 から、「近未来の地域交通とそれを支える計画制度の方向性」の講義があった。

地域交通の論点と課題は、一つは環境問題、交通事故、高齢者等社会的疎外の視点であり、もう一つは自家用車への過度な依存の見直しの必要性だ。

近未来の地域交通の革新に向けて3つの視点がある。①シェアリング・自動運転・MaaSなどの技術動向の視点 ②持続可能性、創造性、多様性からの地域の近未来を考えていくべき視点 ③ウオーカブル(歩きやすいこと)、レリアブル(乗り物を信頼すること)、エンジョイブル(楽しむ場所のあること)で、交通の革新を考えていく視点 である。

公共交通の不便な郊外で、車の使えない高齢者が外出できなくなり、社会的疎外が現実問題となっている。交通政策を考える上での課題は、安全で円滑(渋滞解消)なのは当然であり、社会課題の解決のためや、都市・地域の持続可能性のために、さらには、生活の質の確保、保持、改善&向上のため、が考えられる。その課題解決の方向性は、自家用車を使わなくても済む場面を増やし、自家用車への過度な依存からの脱却が必要だということだ。

新しいキーワードに「シェアリング」「自動運転」「MaaS」があるが、まだまだ技術面や制度面で、クリアしていかなければならない課題が多い。「シェアリング」は、公共交通利用を減らしているし、道路混雑を増やしている。「自動運転」は、まだまだお金がかかるし、バスは運賃箱と乗務員が義務付けられている。「MaaS」は、個別の交通手段の質が悪いままであり、地域のすべての移動選択肢を含んでいない。そのような状況では、割高な月額制なら利用されない。現状における、これらの不都合をクリアするための、調査研究が進められているところだ。

近未来の地域交通を創造するにあたり、目的を政策領域で考えるならば、「環境問題」「防災&災害復興問題」「地域活性化問題」「健康問題」がある。特に「健康問題」は行政課題として重要で、新たにヘルスケアMaaSの考え方が生まれている。ヘルスケア推進を、MaaSがつなぐ「交通」で外出し歩いてもらったり、ケア支援、認知症対応など社会包摂で、健康、安全な地域になり医療費を減らすことができる。削減できた医療費の余剰財源の一部を、交通財源に投入することで、交通システムの維持が可能となる。

「近未来の地域交通とそれを支える計画制度の方向性」を考える根底には、需要側、供給側、制度枠組み側のそれぞれの覚悟とぶれない姿勢が不可欠だ。需要側(利用者)には、これまでの交通の常識を払拭する覚悟がいる。供給側(交通事業者)には、これまでの道路や鉄道、バス、タクシー等の常識がなくなる覚悟がいる。制度枠組み側には、多元的で深いデータの解析に基づいた計画と評価に、ぶれが生じないことだ。いずれにしても、何を重要な要因とするのかの優先順位は変わらず、むしろ明確にしなければならない。それは、「人間」「豊かさ(時間短縮ではない)」「安全で安心」「地球環境と生活環境」、最後に「コスト」の順であることだ。

 

地域の魅力の再認識と新発見によって、高齢者も目的をもって移動できることで地域が活気づき、若者も元気になるのだろうと思います。新しい技術や制度を駆使して、大切にしなくてはならないコトを見失うことなく、三豊市に相応しい近未来の地域交通を模索していきたいと思っています。4名の先生の講義は、いづれも内容豊富で奥深いものばかりでした。貴重な時間をいただいたことに対し、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

地域科学研究会 セミナー研修報告・第3部

第3部  小田急電鉄(株)経営戦略部次世代モビリティチーム 藤垣洋平氏 から、 「共通データ基盤『MaaS Japan』で実現できる MaaSアプリ&サービス」の講義があった。

小田急は、90年間積み上げてきた安心・快適という普遍的な価値を、これからのテクノロジーを生かして、「会いたいときに、会いたい人に、会いに行ける」、次世代の”モビリティ・ライフ”をまちに生み出していこうと取り組んでいる。

MaaSのとらえ方は、2つの類型に分けて考えることができる。類型1として、複数のサービスを統合した「統合型」と、類型2として新しい柔軟な交通サービスの「新サービス型」がある。「統合型」は、複数の交通サービスを対象とした検索・予約・決済管理等を一体的に提供するサービスで、統合的な検索サービスや一体的な決済サービス、定額制パッケージ、スマートフォンアプリがある。「新サービス型」は、利用者のニーズに柔軟に対応できるICTを活用した新しい交通サービスで、オンデマンドバスやカーシェアリング、自動運転サービスがある。

MaaSの活用に取り組む上での考え方は、「提供しているサービス」ではなく、「達成される状況」をもとにして考えれば、人や地域によるそれぞれに相応しい形が見えてくる。利用者の移動特性や置かれている都市環境を踏まえ、利用者にどのような移動が可能になり、そのサービスに対してどう感じるか、どう感じることを目指して設計されているのか、という考え方が大切だ。MaaSの根本にある考え方をもとにしたサービス設計は、「提供されるサービス(商品)」だけでなく、「どのようなシーン(体験)」であるかをトータルデザインすることだ。

そこから生まれたのが、MaaSアプリ「EMot」だ。 ”もっといい「いきかた」” のために Emotion(感動させる)とMobility(モビリティ)の融合によって、日々の行動の利便性をより高め、新しい生活スタイルや観光の楽しみ方を見つけられるアプリとして活用してほしい。現在、「EMot」を使った、観光型MaaS「デジタル箱根フリーパス」と郊外型MaaS「新百合ヶ丘エリア 買物利用者向けバス無料チケット」、MaaS×生活サービス「飲食サブスク」の3つのタイプの実証実験を行っている。

「共通データ基盤 MaaS Japan」は、データ基盤を、小田急以外の事業者や自治体のMaaSにも活用できる。他の交通事業者・自治体等がMaaSの実証実験を容易に実施できる環境を提供する。これまでに着手している「MaaS Japan」を活用・連携したアプリ展開は、①海外からの旅行者が、使い慣れたアプリで日本を周遊できる環境を目指すために、WhimとZipstrの海外アプリと連携 ②東京都「MaaSの社会実装モデル構築に向けた実証実験」として、立川駅周辺エリアの「お出かけ」をサポート などがる。

「EMot」も「MaaS Japan」も、交通サービスを適材適所で組み合わせることで、自家用車と同等以上の便利さを提供し、交通サービス利用中心のライフスタイルを提案するものだ。MaaSを通じて、「会いたいときに、会いたい人に、会いに行ける」次世代の”モビリティ・ライフ”を社会に生み出していく。

 

行きたくなるようなワクワクする、バショやコトがあり、そこで人との出会いがあるまち。住みたくて、住み続けたいまちにするために、ストレスなく移動できる環境を構築していくことが地域創世につながっていくことを、再確認できた講義でした。

地域科学研究会 セミナー研修報告・第2部

第2部  福島大学経済経営学類准教授 国土交通省交通政策審議会地域公共交通部会臨時委員 吉田樹氏 から、「次世代交通サービスと暮らしの足の確保に向けた協働の進め方~自治体と交通事業者等の連携━交通サービスの開発と運営~」の講義があった。

地方行政の公共交通政策は「何のために」必要か。高齢者の移動手段確保に注目が集まるが、実は、市民生活を支える地域公共交通の多くは不採算であり、自家用車で移動する人が「移動手段確保」を考えるのはなぜか。また、すでに都市圏でも営業所撤退や大幅減便、補助金要望がきている。このような現状で、「公共交通政策を移動困難者対策」ととらえていては、移動困難者対策も公共交通再生も地域再生も果たせない。

地域における「くらしの足」が抱える問題は、大きく3点ある。①自家用車を運転しないと活動できない ②目的地が多様化して小口化している ③交通を支える担い手が不足している がある。福島県南相馬市民の後期高齢者の「5年前の外出状況との比較」アンケート調査で、自家用車の運転を中止することで、活動機会が低下し「楽(愉)しいお出かけ」が失われつつある現実がある。そこから推察されることは、「交通の躊躇は、果たして本人の積極的な選択なのか」「外出しにくい環境は、社会が作っているのではないか」「交通への不安が高い地域は、将来も生き残れるのか」ということだ。

交通政策基本法(2013施行)にある交通に関する施策の推進にあたっての認識は、①「生活」を支える「くらしの足」としての地域交通 ②「交流」を支える「おでかけの足」としての地域公共交通 であると解釈できる。よって、『地域公共交通マネジメント』は、市民の「くらし」を守り、「交流=おでかけ」の機会をつくる地域公共交通を、ビジネス(経済)と合意形成(社会)で創出・継続するプロセスといえる。

今、求められる『地域公共交通マネジメント』は、「空間やコンテンツ」と「モビリティ」を両輪で考えることだ。「魅力的な空間やコンテンツ」は、地域ごとに「異なる魅力」(賑やかな街、豊かな郊外・・・)があることで、交通行動は生まれる。そこには、土地利用計画、施設整備計画、観光政策・・・との関連がある。「魅力的なモビリティ」については、MaaS・自動運転・オンデマンド交通などは、手段であって目的ではなく、既存の公共交通を含めた、「新たなモビリティツール」が市民の交流を促し、暮らしを支援する機能を持つことが重要だ。

青森県八戸市における、「共同運行化」と「マネジメント」の実証事例は、事業者間の調整機能による競争政策から「共創政策」への転換において、分散する路線を「事業者連携」によって、公共交通の品質の向上を実現した。また、栃木県足利市の地域公共交通網の「面的」な再構築の事例では、クルマ社会の地方都市でも、みんなが「好んで」マイカーで外出しているわけではなく、「需要に応える」だけでなく、「ライフスタイルの提案」が鍵であった。それは、公的支援の考え方として、「赤字だから支援する」発想ではなく、「おでかけ機会を広げる投資」ととらえているからだ。さらに、会津若松市と青森県田子町の事例では、「束ねて×減らす」の視点で、生活路線と観光路線や医療機関搬送バス、スクールバスを統合一本化するなどして、生産性向上を実現した。

他に、●生活圏単位のネットワーク再構築 ●次世代モビリティサービス━MaaS ●公共交通に求められる「見せ方改革」 ●超高齢社会のMaaSとタクシーへの期待 ●地方都市のタクシー定額制サービス ●「デマンド交通」の課題と展望 ●「のりしろ」で「くらしの足」を豊かにする ●MaaS構築に求められる「眼差し」 があった。

最後に、3点にまとめる。①公共交通づくりは「おでかけ」の機会を広げる投資である。「赤字補填」「赤字は問題」という論理から、「おでかけ機会」を確保するため、公共交通へ「投資」するという発想に転換したい。 ②地域公共交通もMaaSも、地域生活と交流を支える「道具」である。「使ってもらってなんぼ」だからこそ、カイゼンが必要だ。 ③地域公共交通マネジメントは、地域創世のけん引役であり、MaaSはその土台となる。地域公共交通は、「現場の近さ」が特徴で、「くらし」と「おでかけ」の足の議論はまちづくりの「第一歩」だ。それぞれの地域にあった「地域公共交通マネジメント」の確立こそが地域創世につながっていくのだ。

 

「くらし」と「おでかけ」の足の確保に向けた協働の進め方の実践を通して、示唆に富んだ貴重な講義を聴くことができたことに、心から感謝します。地方公共団体と民間事業者との協働によって、好きな時に好きなように好きなところへ移動できるツールとしての地域公共交通が、実は魅力的なことや場所を有機的につなぎ成長させるキーツールになることに、大きな気付きをいただいた講義でした。小林一三や後藤慶太、堤康次郎など、鉄道というモビリティで活力あるまちを建設していった先人の執念と発想に、時代は変われども地域創世はここにありと感じています。

 

地域科学研究会 セミナー研修報告・第1部

令和2年1月27日(月)に、東京都千代田区にある剛堂会館で開催された、「地域公共交通計画制度とその運用の改革」をテーマにしたセミナーに参加しました。4名の講師から、それぞれの立場からの専門的な講義をいただきました。4部に分けて報告します。

 

第1部  国土交通省総合政策局地域交通課長 原田修吾氏(代理) から、「地域の移動を担う交通手段の確保・維持に向けた国の動向について」の講義があった。

人口減少、超高齢社会の本格到来となった。人口は2008年をピークに減少局面に入っている。三大都市圏においても人口減少に入るが、都市と地方の人口格差は拡大する。人口構造の推移をみると、2025年以降、「高齢者の急増」から「現役世代の急減」に局面が変化する。高齢者の免許非保有者、免許返納の数は、大幅に増加する。高齢者を中心に、公共交通がなくなると生活できなくなるのではないか、という声が大きい。自動車運転事業は、労働環境等の影響で若者が敬遠し、運転手不足が深刻化している。市町村における地域公共交通の組織体制も専任担当者が不在の市町村は約8割で、人材不足が課題だ。このような中で、国としても自治体が地域交通の確保(地方バス、離島航路支援等)に関する「特別交付税交付額(地方負担分の8割を交付)」は毎年増加傾向にある。

平成19年に地方公共交通活性化再生法を制定、平成26年に改正し①まちづくりと連携し、②面的な公共交通ネットワークを再構築するため、「地方公共交通網形成計画」を規定した。しかしながら、人口減少の本格化、運転手不足の深刻化で、地域公共交通の経営環境は悪化し、路線廃止が相次いでいる。このため、持続可能な地域の旅客運送サービスの提供を確保することを目的とする、地方公共団体による「地域公共交通計画」の策定を努力義務化し、国が予算・ノウハウ面の支援を行うことで、地方における取組をさらに促進する。

地域の実情に合わせた交通手段の見直しは、地方公共団体、交通事業者等の地域の関係者の協議の下で、路線バスについては、生産性の向上を図るとともに、地域の実情に合わせてダウンサイジング等(車両の小型化、運行経路やダイヤの見直し)を行いつつ、公的負担によるコミュニティバス、乗り合いタクシー等の運行を検討する。また、自家用有償旅客運送の活用、スクールバス、福祉輸送等の積極活用により、地域の暮らしや産業に不可欠な移動手段を確保する。

MaaSへの取り組みが急速に進められている。MaaSとは、スマホアプリにより、地域住民や旅行者一人ひとりのトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスだ。新たな移動手段(シェアサイクル等)や移動目的に関連したサービス(観光チケットの購入等)も組み合わせることが可能となる。MaaSの円滑な普及のための措置として、①MaaSに参加しようとする交通事業者等は、MaaSの実施にかかる事業計画の申請を行い、国土交通大臣の認定を受けることができる ②認定された事業計画に定められた交通事業者(鉄道・バス・フェリー)が運賃・料金の届け出を行う場合、共同で行うことができる ③都道府県または市町村は、MaaSの実施に関し必要な協議を行うための協議会を組織することができる これらの措置によって、運賃届け出手続きのワンストップ化と、交通事業者のMaaS関係者の協議・連携の促進が図られることとなる。

 

国の地域交通政策を立案する中枢の担当課からの講義を聴講できたことは、三豊市が挑戦していこうとしている、豊かさを実感できるまちの実現に向けての具体的政策への取り組みの裏付けにもなり、実に有意義な時間となりました。地域の移動を担う交通手段の確保・維持に向けた国の施策の方向性を確認できたとともに、広くて居住地が分散するわがまちの、未来の交通手段の考え方が整理できました。

 

令和2年第1回定例会代表質問

2年間の議長任期が終わり、久しぶりの質問になりました。三豊市議会の会派「清風会」を代表して、施政方針に対して8件の質問をしました。

 

施政方針に沿って、山下市長の政策の取り組みと考え方が市民の皆さんに伝わるよう質問する。

1件目 「市長の政治姿勢について」

問 山下市政となってはや2年が過ぎ、後半の2年が始まる。一昨年に策定した第2次総合計画における本市のまちの将来像は、「One MITOYO~心つながる豊かさ実感都市~」だ。施政方針では、豊かさを実感してもらうために、従来の常識や前例にとらわれない思い切った方法をとらなければならないとあるが、豊かさ実感都市の実現に向けた政治姿勢と決意を問う。

答 市長に就任して2年が経過した。これまで、市のため、市民のためにを最優先として、職員と一丸となって取り組んできた。縮小する地域を前提としたまちづくりをするのではなく、チャレンジできて夢をかなえることができ、このまちに来れば幸せに暮らしていける三豊をつくっていく。今後も、「One MITOYO」の実現は非常に厳しい道のりだが、可能性を切り開くまちづくり、期待感と幸福の中で人が育つ三豊をつくっていく。

 

2件目 「財政課題について」

問 令和2年度予算案は、合併以来2番目の一般会計予算規模となっている。普通交付税の合併特例措置の段階的減少や合併特例債の発行可能期限が迫るなど、三豊市財政の極めて重要かつ深刻な局面を迎えている。先ず、第2次総合計画の重点プロジェクトである「攻め」の施策への配分を重視した編成内容について。次に、合併後2番目に大きい予算規模となった一般会計予算額が、将来的財政的見通しの中でどのような意味合いと位置づけになるのか。最後に、合併特例債の発行期限までの計画的取り組みについて。3点について問う。

答 「攻め」の施策は、人口減少を緩やかにするために、移住定住、子育て支援や教育環境の整備などの施策に加え、地域や産業の担い手の育成や確保に積極的に取り組む。さらに、AIやICTの活用など、先端技術の研究も進め、特に将来を見据えた地域コミュニティーにかかわることに積極配分している。2点目の財政の見通しについては、公共施設の老朽化対策は避けて通れない。引き続き、中長期的な見通しの中で、計画的に進めていく。本市は交付税に大きく依存し、財政力も低いので、独自施策の原資を模索するため、寄付の獲得や外部資源の積極活用、民間投資の誘導を進める。特に寄付は交付税制度の外にある仕組みなので、重点的に取り組む。新たに、自治体クラウドファンディングにも取り組んでいく。合併特例債は、有利とはいえ借金であるため、将来の財政負担が制御可能な水準にあることを確認した上で、将来世代も必要となる事業を厳選して活用していく。

 

3件目 「AIベンチャーと自治体広域連携システムについて」

問 みとよAI社会推進機構MAIZMが開設され、東大松尾研究室の起業支援を受け、香川高専詫間キャンパス初のAIベンチャーが立ち上がったと聞くが、現状と今後の見通しを問う。また、AI活用による自治体広域連携も視野にあるとも聞いている。4市3町の自治体広域連携システムの今後の方向性を問う。

答 MAIZMが支援した高専生ベンチャー企業は、AIを活用しあおり運転を検知するシステムの開発に取り組んでいる。起業した学生は、スマートフォン用のアプリやゲームを開発するスキルを持ち、全国高専プログラミングコンテストで詫間キャンパスが最優秀賞を受賞した時のリーダーで、MAIZMや松尾研究室の支援を得て起業にチャレンジした。今後の見通しは、起業マインドを育成するような講座も開催することで、起業に向けての相談が増えることを期待している。次に、広域自治体連携システムの今後の方向性は、丸亀市以西の4市3町で構成された人工知能活用推進協議会が設置され、地方自治体として共通の地域課題や行政課題の解決に向けた協議を開始している。広域協議会のメリットを生かし、複数自治体が保有する行政データをもとにした、広域連携による施策展開も検討していく。

 

4件目 「学校再編整備について」

問 学校再編整備基本方針に基づき、豊中地区で説明会を進めているが、現状と今後の意見集約をどのように行っていくのかを聞くとともに、市全域の再編構想の考えを問う。

答 これまでに、自治会長代表、保護者会代表、公民館分館長に豊中町内の小学校の現状や将来児童数予測を説明し、再編に向けての協議を開始することについて理解をいただき、地元説明会を数回にわたり開催した。また、保育所、幼稚園、小学校の保護者を対象にアンケート調査をした。丁寧な説明、周知を続けるとともに、学校再編地域協議会の設立に向けて準備を進めているところだ。今後は、地域協議会や住民とともに、子どもたちに望ましい学校とは何かという点を第一に、建設的に誠意をもって協議を進めていく。市全域の再編構想は、10年を契機に見直しを行うとされているが、答申から8年が経過し、学校を取り巻く環境は大きく変化しており、中学校でも再編整備を考えなければならない状況になっている。新たに再編整備検討委員会を設け、十分検討していただくことが必要だと考えている。

 

5件目 「三豊市子育て世代包括支援センターの体制強化について」

問 重点施策である、妊娠期から子育て期にわたるまでの継続した支援を行うための、子育て世代包括支援センターの体制強化をどのように進めていくのかを問う。また、既に市民の自主活動として子ども食堂や子どもの居場所づくり、発達障害等の勉強会や相談会などとの、今後の連携について問う。

答 子育て支援課内に子育て世代包括支援センター「なないろ」を開設し、妊娠期から就学までのきめ細かい子育て支援を始めている。令和2年度からは対象年齢を18歳までに拡充し、早期から支援が行えるよう相談窓口をワンストップ化し、情報を一元管理することで、18歳まで子どもたちを一貫して見守り寄り添う、三豊市独自の体制を構築する。また、多機能型子ども支援センター整備に向け、子ども支援センター機能等検討委員会(仮称)を設置し、子育て支援センター機能と発達支援センター機能を併せ持つ機能等の検討を始める。次に、子ども食堂や子どもの居場所づくりを自主的に行う団体への支援については、三豊市社会福祉協議会に業務委託するとともに、市と協働での支援体制を充実し、地域で子供を見守ることができるよう、地域と連携しながら、子どもや家庭の支援につなげていく。発達障害支援については、個別の相談体制をさらに充実させ、医療機関等での適切な支援につなげる。また、現在19か所の巡回支援を25か所に増やすとともに、市による巡回相談支援を小学校5校でスタートする。そして、発達支援のさらなる充実のため、ケースマネージメントや発達障害支援について、民間事業者や専門家への業務委託や連携も検討していく。

 

6件目 「MaaSと多極分散型ネットワークのまちづくりについて」

問 豊かさを実感できるまちの条件の一つに、好きな時に好きなように好きなところへ行ける、があると考えている。市長は、地方公共交通計画策定に取り組むとともに、民間事業者とも連携し、本格的に着手していこうとしているが、3点について質問する。1点目は、MaaSに向けての実証実験、民間企業との連携等、その方法や実践について。2点目は、多極分散型ネットワークのまちづくりの考え方と、その目指すべき政策目的は何かについて。3点目は、スマート社会、5G社会にも対応する取り組みにもチャレンジするとのことだが、どのように関連するのか。

答 現在、地方公共交通計画の策定に取り組むとともに、引き続き民間事業者とも連携していく。令和元年度は複数の民間企業と次世代モビリティーサービスに関する協定に基づき、福祉介護や観光、市民生活などの各分野における課題解決に向け連携を図ってきた。実証実験は、安全で環境に優しい新しいモビリティーの実証運行を行ってきた。令和2年度も、より市民に身近で利用しやすいモビリティーサービスのあり方が明らかにできるよう、民間事業者の各分野における専門的な知見をいただき取り組みを進めていく。2点目は、広い市内で市民が住みたい場所に住み、不便なく豊かな生活を送ることができる地域コミュニティーの再構築と、MaaSという概念の移動サービスでつながることで、新たな人流をつくり、行きたいときに行きたいところへ行ける社会の実現を目指す。市民の移動とは、地域経済の活性化にも直結するとの認識で取り組む。3点目は、5Gの普及で家電、車など、あらゆるものがつながる本格的なIoT時代が到来する。本市もこの通信社会の進化に乗り、ローカル5Gなどの導入に積極的に取り組む。これからの先進技術、通信技術を活用して地域の課題解決を図り、市民の安全安心、利便性向上を実現するのがスマート社会の概念だ。society5.0時代に即したまちを目指し、さらには循環社会の構築、再生可能エネルギー、脱炭素化なども含め、持続発展するまちを創造していく。

 

7件目 「補助金に頼らない地域や住民主体の取り組みについて」

問 施政方針では、「補助金に頼らない地域や市民主体の取り組みが三豊を元気にしてくれる」とあり、民間投資をしてくれるフィールド、魅力をつくっていくことが、豊かさを実感できるまちづくりだともしている。市民自らによって取り組む新しい公共とは、どのような形であり、それをどのように取り組んでいくのかを問う。また、地域ができること、地域が捨てることなど、思い切った決断による行財政運営も必要であるとの考えだが、どのように取り組むのかを問う。

答 ボランティア活動が市内各地域で続けられている一方で、移住してきた人や市内の若者世代が中心となって、クラウドファンディングなどの手法で資金を得る、新たなビジネスへのチャレンジが始まっている。世代を超えた多様で活発な市民活動が外に向けて発信されることで、さらに新たな人や投資を呼び込むきっかけとなっている。可能性を切り開くことのできるまちとしてのポテンシャルをアピールしていく。また、これまで行政が担っていた公共サービスは、地域の住民やNPO、企業等が提供する、地域主体のまちづくりを進めていきたい。2点目は、限られた資源を有効に活用し持続するまちの中で、現在の活動水準を維持発展させるためにも、決断や判断を強いられる場面では、未来を見据えた思考で取り組んでいきたいと考えている。

 

8件目 「港湾施設の機能強化について」

問 国際港である詫間港について、市民から請願書が提出され、議会において幾度となく協議をしてきた。その中で、県に対して要望するべきことをまとめ、要望書を提出した経緯がある。機能強化を含め県と協議をしていくとしているが、どのように取り組んでいくのかを問う。

答 港湾施設の機能強化は、その前提として詫間港の活性化が必要不可欠だと考える。企業に詫間港を利用してもらうために何が必要か、民間を巻き込むことが重要であり、コンテナー貨物以外で新たな利用方法を考えることが必要だ。様々な活性化方法について企業と香川県とともに協議を進めているところだ。活性化のための方針が決定すれば、国・県とともに協議をしながら、港湾整備に取りかかることも可能と思う。令和2年度は、県と市で設置している詫間港の活性化方策検討会を開催し、幅広く活性化方策について協議、検討をしていく。また、詫間港の耐震強化岸壁の整備、貯木場の有効活用に関しても、県・国との協議を前向きに進めるとともに、接続する県道の整備についても引き続き県に要望していく。

 

以上で、令和2年第1回定例会における、三豊市議会会派「清風会」の代表質問の報告を終わります。