会派清風会視察研修報告(2025山梨・東京)・2

会派清風会視察研修の2件目は、衆議院会館会議室に省庁関係職員を招いての政策勉強会で、テーマは【放課後改革について】と【自動運転について】の2点です。

 

【放課後改革について】

●『放課後子供教室について』  文部科学省総合教育政策局地域学習推進課から説明をうけた。

放課後児童クラブにおける待機児童解消策は、開設する場の確保だ。学校施設の積極的な活用で、学校内の特別教室や学校図書館等のタイムシェアや体育館や校庭等の有効活用、廃校施設の活用を図るなど、学校施設を活用する際の管理運営上の責任体制の明確化。

全ての子どもが放課後を安全・安心に過ごすための強化策は、多様な居場所づくりの推進だ。放課後児童クラブと放課後子供教室の校内交流型・連携型の推進。「地域と学校の連携・協働体制構築事業」を活用して、放課後子供教室を実施する場合は、校内交流型を中心として連携実施し、放課後児童クラブの児童も含めてのこどもたちの参加促進が図られるよう努める。

●『部活動の地域連携・地域移行と、地域スポーツ・文化芸術環境の整備について』  スポーツ庁地域スポーツ課、並びに文化庁参事官(芸術文化担当)学校芸術教育室から説明を受けた。

「地域スポーツ・文化芸術創造と部活動改革に関する実行会議」最終とりまとめ(素案)ポイントは8点ある。

1.地域クラブ活動を担う運営団体・実施主体の体制整備

2.指導者の質の保証・量の確保

3.活動場所の確保

4.活動場所への移動手段の確保

5.大会やコンクール運営の在り方

6.生徒・保護者等の関係者の理解促進

7.生徒の安全確保のための体制整備

8.障害のある生徒の活動機会の確保  などが挙げられている。

 

三豊市では先んじてミクスポを立ち上げ、この地域に相応しい部活動の在り方に取り組んでいます。今回の説明にあった実行会議の今後の施策提案に注目したいと考えています。

 

【自動運転について】

●『自動運転に関する取り組み』を国土交通省 物流・自動車局 技術・環境政策課説明を受けた。

自動運転の意義は *死亡事故の大部分は「運転者の違反」で、交通事故の削減効果に期待 *地域交通の維持・改善、ドライバー不足への対応などの解決

自動運転の実現に向かうアプローチは2つ ①特定のルート・地域に限定して、「無人」自動運転を実現し、人手不足解消や移動手段確保に寄与(商用車) ②ルート・地域を限定しないことで、どこでも使える自動車として、自動運転のレベルを段階的に上げる(自家用車)  により社会実装が進められている。

自動運転社会実装推進事業は、レベル4自動運転移動サービス実装の初期投資を支援する。地方公共団体を対象事業者として4/5を補助。重点支援には上限3億円、一般支援には1億円。

松山市では、市内の港から駅を結ぶバス路線を、市と私鉄が協力して着手し、自動運転化している。

三豊市では、詫間駅~大浜地域を結ぶルートで社会実装することを目指した取り組みを行っている。令和6年度には一部運行し、令和8年度からレベル4運行を開始し、段階的に運行区間を拡大することとしている。

 

●『自動運転実現に向けたインフラ支援』を同省 道路局から説明を受けた。

一般道の自動運転移動サービスに求められるインフラ支援は、「道路インフラから自動運転車両に対して交差点等の状況を提供する路車協調システムや、安全性向上のための走行空間整備により、自動運転移動サービスの実現」するためだ。

支援案として、走行空間確保のための専用道・歩行者分離によるハード面の支援から、自車位置特定のための電磁誘導線や磁気マーカー・RFタグ等の路面施設や、交差点センサによる路面協調のためのソフト面による支援が考えられる。

 

その地域にとってどのような自動運転が求められて必要とされているのかを、そこに住む私たちが、どのような未来社会を目指していくのかを見据え見極めていくことから始めなければならないという、当たり前のことが明確になった研修でした。