コミュニティバス路線変更(案)

三豊市内を走るコミュニティバスの、路線変更が検討されています。
市民の更なる利便性向上のために、現在13路線ある中で維持基準0.12を下回る4路線について、地域振興室で検討が進められていました。
今回提案された案は、JR駅・学校・温泉・病院などの市民生活に密着した施設を直結することで、利用目的を明確にし、乗車率アップを狙った改善案となっています。
一部、他自治体との関係などもあり、調整が必要な路線もありますが、来年4月1日からの運行開始の予定となります。
豊中三野線は【高瀬観音寺線】となり、起終点を高瀬天然温泉~観音寺駅の15.8kmをつなぎます。
経由町は、高瀬・豊中・観音寺市です。
高瀬線は2ルートになり、一つは【高瀬線北ルート】で、原下~西香川病院の17.7kmの高瀬を走ります。
もう一つは【高瀬線南ルート】で、原下~高瀬天然温泉の18.0kmです。
山本線は、これまで通り【山本線】と呼び、琴平駅~三豊総合病院までの24.7kmを行きます。
経由町は琴平町・まんのう町・山本・観音寺市です。
三野線もこれまでと同様【三野線】のままですが、ルートを変え三野町を巡る22.2kmを周回します。
経由町は三野・詫間です。
路線変更に伴い、市民の皆さんには悲喜こもごもであることは大いに察することができます。
来月11日にオープンを控えた、「ゆめタウン三豊」による人の流れなどの、不確定要素をまだまだ多く抱えています。
三豊市の福祉サービスの向上と一体感の促進及び活性化のため、今日も三豊市コミュニティバスは走り続けています。
市民の皆さんの生活の一部(身体の足のように)となるように、更なる改善に向けご意見をお聞かせください。

市民自治を考える会

9月定例会で可決された「三豊市新総合計画━自立への助走路━」を指針に、三豊市のまちづくりが進められようとしています。
人口減少・少子高齢化の進行の中で、地方が“自立”するために何から取り組んでゆけばよいのでしょうか。
私は、経済財政的自立はもとより、市民自治を市民自らが問い直すことが、重要なことなのだろうと思っています。
三豊市では行政・市民・市民組織・民間企業による、協働の社会を目指そうとしており、それぞれの担うべき役割分担の再確認が急がれています。
その一つの方法が、「市民ができることは市民が」、「民間ができることは民間が」を理念とする、『地域内分権』の考え方です。
これを推進するには、市民の自立の精神の醸成が欠かすことができないと思います。
今、三豊市民の有志の皆さんによる『市民自治を考える会』の発足の動きがあり、そこでは、私たち数名の議員も参加して“三豊市政治倫理条例”の素案が作られつつあります。
市民の自立を促す前に、議会自らが自らの政治姿勢を正す必要があると考えるからです。
“政治倫理条例”のその先に、『地域内分権』の基本的根拠となる“住民自治基本条例”への展望が開けてくるものと考えています。
『市民自治を考える会』に参加する市民の皆さんの輪を広げてゆくことが、“自立”への助走路なのだろうと思っています。

菜の花プロジェクト 2008

昨年に引き続き、「三豊菜の花プロジェクト」(合田和稔代表)が、循環型社会実現を目指して始動しています。
これまでの何回かの会議で、今年は造成地での栽培実験を兼ね、仁尾町の仁尾興産さんの車えび養殖場の8アール程をお借りして、菜の花を栽培することとなりました。
昨年作付けした高瀬町六つ松の休耕田は、現在見事なブロッコリー畑に変身しています。
耕作放棄地であった1ヘクタールもの土地が、循環型社会の基本となる農地に再生したことは、想わぬ効果だとメンバー一同喜んでいます。
汎用コンバインが借りられず本格的な収穫を断念して、試験搾油用として手作業で採取した菜種は、洲本市に搾油を依頼しており4~5リットル程の菜種油が取れるようです。
申し訳程度の成果ですが、一歩踏み出せたことの安堵感と、いつできるのかと言った期待感で、待ち遠しくもあり楽しみでもあります。
10月25日(土)の種まきには、四国電力の社員さんの参加もあり、順調に作業が終わりました。
こらから、草取りに始まり来春の開花、初夏の収穫など作業が続いてゆきます。
8アールほどの作付けに対して採取量は80キログラム位で、菜種油は20リットル位が目安になります。
当地以外の三豊市内各地(山本・三野・詫間など)でも、地域ボランティアグループによって、菜の花栽培に取り組むところもでてきています。
市民参加による地域社会づくりの、象徴的な活動に育ってゆくことを願っています。

予算編成

平成19年度の決算委員会がまだ終わってもいないのに、平成21年度当初予算編成の時期となりました。
1年以上も前の過去のことと、進行している現在のこと、そしてこれから進められようとする未来のこととが一度に押し寄せてきて、錯覚と混乱をしばしば起しています。
政策部財政課より、「平成21年度当初予算編成要領」の説明がありました。
三豊市が発足して4年目の予算となりますが、18年度予算は旧7町の持ち寄り予算であったため、本来の市としての予算編成は3回目となります。
平成21年度当初予算は、“新しい三豊市のまちづくりのスタートの年として”と題して、先の9月議会で可決された「三豊市新総合計画・基本構想」を指針として編成されてゆこうとしています。
《平成21年度三豊市予算編成方針》
新総合計画の主要事業やまちづくり指標達成に向け、全部局が連携し、実施計画第1期目の年に相応な予算編成に取り組む。
行政改革大綱の「中期財政計画」最終目標の230億円へつながるよう、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を絶対的条件とし、積極的かつ効果的な予算編成とする。
よって、新年度予算は、新総合計画の着実な実践と、プライマリーバランスと投資的経費の関係において形付けられるものとなり、それを平成21年度予算規模とする。
《基本方針》
*「三豊市新総合計画」で示された、目指すまちづくりの施策の大綱に沿った編成
*行財政改革で生じた財源を市民に還元し、「三豊市新総合計画」の施策を実践できるような、積極的、効果的な予算編成
*歳入に見合う財政構造への転換と財政基盤確立に向けての、徹底的な行財政改革と財政体質の健全化に努める
*補助金等適正化法の承認基準の変更により、遊休施設の今後の運営方法について、積極的に予算反映する
*義務的経費(人件費・扶助費・公債費)と臨時職員賃金などは、現行制度や行財政改革推進プランに基づく
*人件費・扶助費などを除く経常経費は、平成20年度当初予算の一般財源の95パーセントを各部課に配分する
補助金は、「三豊市補助金見直しの答申」を反映する
*扶助費のうち市単独事業は、政策的要素もあるが、5パーセント削減を目標とする
*投資・政策的経費は、「三豊市新総合計画・実施計画の事業に優先配分する
道路や学校などの市民サービス根幹施設の改修や補修に限定する。
*特別会計及び企業会計は、経常経費の5パーセント削減し、独立採算を原則に、赤字補填は一層困難にとなることを考慮する
*補正予算は、補助事業及び突発的災害など(市長が認めたもの)とし、その他は、予算の組替えで対応する
「三豊市新総合計画」に沿った、計画的まちづくりが始まります。
大切なのは、どのように市民に見える形に組み立ててゆくのかだと思っています。

地域資源としての地元企業・7

各地で秋の大祭が厳かに、そして華やかに執り行われ、一年を通して最も過ごしやすく、活動的な最高の季節となりました。
太鼓台や獅子舞などではじける若者たちも、地域とのかかわりを感じ、更に成長するものと思います。
来春に大学や社会に出る高校生の中には、これから、通勤や通学のための自動車運転免許の取得に追われる者たちもいると思います。
以前は、春休みや夏休みであったピークは、現在は12月・1月・2月となっていて、彼等を獲得するために自動車学校業界では、これから熱い生徒募集合戦が繰り広げられるようです。
今回訪問したのは、「香川県公安委員会指定 (株)高瀬自動車学校」の代表取締役社長 詫間敬芳さんです。
詫間さんは、現在高松に所在する(株)ソレイユの代表取締役として長く映画館の経営をしてきました。
昨年、高瀬自動車学校の前の社長であった前田幸一さん(元詫間町長)が亡くなられた後、突然、経営を引き継ぐこととなりました。
『現在、(株)ソレイユは高松の中心商店街に2スクリーンを有する映画館と、喫茶店及びタワーパーキングの経営を業務としています。
大型商業施設の出店によるシネマコンプレックスの進出で、競争が苛烈で、「よく生き残っているなア」というのが実感です。
突然経営を担わなくてはならなくなった高瀬自動車学校は三豊市にあるため、高速道路が整備され交通状況が良くなったとはいえ距離を感じています。
ソレイユでは、経営指針書をつくり経営の実態をガラス張りにし、オープンな経営を実践しています。
しかし、自動車学校は、株式会社であり完全な民間企業でありながら、まだまだ半官半民の体質が残っており、急ぎ社員とともに経営指針書作成に執りかかろうと考えていなす。
少子化が進む中で、香川県の自動車学校業界は2割以上のオーバースクールの現状だといわれ、生徒獲得競争が激しく、沖縄県に次ぐ低価格市場となっています。
正当な利益確保のために、それに見合ったサービスの提供を目指したいと構想を練っているところです。
自動車免許証を取得するということは、人生の中でも記憶に残る出来事だろうと考えています。
高瀬自動車学校で学んだ時が、人生の思い出になるような教習所づくりを目標としたいと思っています。
厳しい経営環境ではありますが、生き残りをかけ経営改革に取り組んでゆきます。』
これほどに厳しい経営環境の中、詫間町出身であったお父様が地元経済界の仲間と共同出資していた高瀬自動車学校の株を引き継ぎ、あえて火中の栗を拾っているように見えます。
三豊・観音寺地域には高瀬自動車学校を含め3校あり、生徒の獲得競争が苛烈を極めているとききます。
地方の自立のための、次なる社会の基幹となる営みとは何なのかを、改めて考えさせられるとともに、制度として組み込まれる業界のジレンマを感じる訪問でした。

9月議会の一般質問(その2)・答弁

9月議会の一般質問の2件目は、「経済財政基盤確立の戦略的政策について」です。
【質問】
まちづくりに何より必要なのは、地域経済強化と財政基盤の確立であることは、「三豊市総合計画」にも明記されています。
ただ、総合計画では、主たる施策を企業誘致においており、地域資本の地元中小企業に対する取り組みが弱いようです。
これまでの地方自治体の財政基盤強化策として、多く用いられていたのが企業誘致です。
この施策の発送の根源は、中央集権国家づくりのためで、人材・物・金・情報のすべてを中央へ集中させるためのものです。
バブルの崩壊後、国が失われた10年の後にとった地方経済活性化に関する政策転換の一つに、1999年(平成11年)の中小企業基本法改正があります。
旧法と改正中小企業基本法の大きな違いは、地方公共団体の責務を定めていることです。
「国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び施す責務を有する」と、謳っています。
三豊市の自立のためにもっとも必要とされる地域経済基盤強化と財政基盤確立に対する戦略的政策の取り組みを問います。
【答弁】
総合的なまちづくりの観点から、産業・雇用のみならず、少子化対策などの課題に横断的に取り組む必要があります。
そのために、若者が安心して働ける環境を整備し、合わせて関連施策を進める手法をとろうと考えています。
地域振興の柱を産業・雇用対策としており、外から補う企業誘致と内から強化・育成する中小企業振興施策があると考えています。
三豊市の農・工・商を横断的に連携し、市民も巻き込んだ戦略的施策の、総合産業振興ビジョンを持つことが必要と考えています。
市の責務や中小企業者の役割などを含めたルールづくりや、事業者の連絡・連携のたねの組織づくりなど、このまちの特性を踏まえた総合的経済施策の検討を、企画課で組織横断的に早急に進めてゆきます。
そして、地元に若い世代が残ってもらえるような地域産業と、地域社会基盤を築くよう取り組んでゆきます。
9月議会の一般質問の報告を終わります。

9月議会の一般質問(その1)・答弁

9月議会の一般質問は、通告どうり “地域内分権について” と “経済財政基盤確立の戦略的政策について” の2件を行いました。
1件目の “地域内分権について”の報告です。
【質問】
地方分権が言われ、国と地方の役割分担に変化が生まれ、地方自治体は自らのことは自らが決定し、自らが責任を取る自主自立に向かっています。
三豊市もこの方向に変化しようとしており、その政策方針の一つが『地域内分権』の考え方だと理解しています。
「総合計画━自立への助走━基本構想」では、市民、市民組織、民間企業、行政がこれまでの役割を見直し、地域内分権によって新しい役割の共通認識を持つ必要性が明記されています。
それぞれが担う役割を、それぞれが認識することが地域内分権の基本的考え方だとしています。
しかし、、市民にとっては、どのような形で自分たちの生活に影響が及び、何を担えばよいのか、具体的な姿が見えていません。
それぞれが担う具体的役割と地域内分権システム確立までの具体的手法を問います。
【答弁】
国の地方分権改革推進委員会第1次勧告では、初めて「地方政府」という言葉が登場し、私たちの進むべき方向が示されています。
これからは、公共事業を行政だけが行うのではなく、市民、市民組織、民間企業も行政と役割分担しながら担ってゆくシステムが必要であり、その総称が『地域内分権』です。
各地区ごとの取り組みについては、公民館を強化し、それを中心にさらに活動の輪を広げる体制づくりを始めています。
役割分担の基本的な考え方、市民提案の汲み上げ方、権限と責任の関係、財源負担の問題など具体化することは、『三豊市地域内分権システム』として、平成21年度に取りまとめるとともに、市民説明も順次実施してゆきたいと考えています。
次回は、2件目の報告をします。

長野県小布施町のまちづくり

塩尻市での研修の翌日(10月6日)は、同じ長野県の北部に位置する小布施町を訪問しました。
視察研修の目的は、少子高齢化による人口減少の中で発生しつつある、居住者不在による管理放棄された空廃屋対策の糸口を模索するためです。
小布施町の議会事務局に受入依頼した内容です。
『全国の自治体同様、三豊市では、少子高齢化に伴い人口減少が著しく、空廃屋が多く発生しており、防災・治安・景観等の問題が行政課題になろうとしている。
また、三豊市仁尾町の街並み保存にも、居住者不在住宅が増加しつつある。
貴町が修景事業に取り組んだ本来の目的と結果としての成果の差異があるとすれば、現状どのように分析し、今後に活かそうとしているのか。』
小布施町は千曲川のほとりにあり、江戸時代後期から水運を利用した港町として繁栄してきました。
商業や農産物で財を成した豪商・豪農が生まれ、彼等によって多くの文人墨客が招かれ、今日まで続く文化の薫り高い雰囲気が根付いてきました。
また、小布施は江戸時代より栗の産地として天領となっていました。
なぜ、“小布施のまち”が集客力のある魅力的なまちになったのかには、五つのポイントがあります。
(1) 人口政策のゆるぎない拠り所として、このまちはよそ者を受け入れやすい資質を持っているということ。(様々な人々の行き交いによってこのまちは生きてきた)
(2) 北斎館などの美術館の整備がされた。(観光目的ではなく、作品の散逸を防ぐことが本来の目的であった。美術館が10ヶ所ある)
(3) 地場産業の栗菓子店の活躍があった。(文化に続いて食の要素が整った)
(4) 町並み修景事業が展開された。(民間の力を活用し、土地の売買をせず北斎館周辺15,000㎡を回遊できる計画が実行され、“外は皆のもの、内は自分たちのもの”の考えが浸透した)
(5) 花のまちづくり事業が成果を発揮した。(街並み修景事業と歩調を合わせるように、オープンガーデンが始まり、花をテーマにおもてなしの心が定着した)
今では、年間100~120万人(小布施の人口の100倍)の観光客が訪れるまちとなって持て囃されていますが、それは結果としての成果であり、最初から小布施を観光地にしようなどとは考えていなかったのです。
なつかしく、やすらぐ、ホッとする、をモットーに町民すべてが係わってゆこうとしており、“小布施人の小布施好きを、お客好きが下支え”しているのです。
観光地にしようとするのが目的ではなく、自分のまちのすばらしさを一つ一つ大切にしてきたことの結果が、地域の活力に成果として結実したのだといえます。
何事でもそうですが、“好き”が一番です。
それをどのような手段で表現するのかは、その地域にしかない“好き”の匂いを嗅ぎ分けることなのだと思うのです。
そんな素朴なことを感じた研修でした。

東京財団・塩尻市研修会

10月5日(日)、ワインで有名な長野県塩尻市で開催された、政策研究を目的に設立されている「東京財団」の研修会に参加してきました。
テーマは、「分権時代の地方議会改革━改革派首長からの提言━」です。
これまで、多くの改革派首長が登場し地方自治体改革に挑戦してきた効果が、幾分か伺えるようになってきています。
ところが、彼等が引退するとその勢いが急速に弱まり、足踏み状態となっているようです。
地方自治体改革が、なぜ期待するように進まないのかの考察が、今回の研修テーマです。
予定では、橋本大二郎前高知県知事の参加も計画されていましたが、いつ火蓋が切られてもおかしくない衆議院選挙活動のために、欠席となっていました。
信州大学教授の又坂常人先生をコメンテーターとして、愛知県犬山市前市長の石田芳弘氏と佐賀市前市長の木下敏之氏のお二人から、改革派首長としての体験・研究発表が行われました。
改革派首長が引退すると、その勢いが弱まったのはなぜか?
水戸黄門的な改革では、地方自治体組織全体には浸透せず広がらない。
先進事例として、北海道栗山町では議会基本条例を制定し、①住民参加を進めること ②説明する責任のこと ③首長が議員に質問できること などを明記している。
この条例の目的は、議員の意識改革とこれまでの首長偏重の自治制度改革にある。
地方自治体改革は、首長だけでできるものではなく、地方議会全体が力を高める必要がある。
そのための提言として(一部抜粋)
提言1:そもそも「議員とは何か?」ということを議員も住民もゼロから考えよう。
議会の多くは、執行権に不当に介入し存在意義を誇示することに注力するあまり、住民の意思を吸い上げて全体の利益を実現しようという姿勢にかけている。
住民が自治の意識を高め、議会とは何か、議員とは何かという基本的なことを問い直すことが重要だ。
提言2:まずは、議会の権能を最大限活用しよう。
個別の議員としての活動ではなく、地方自治法にある議会の権能を積極的に最大限活用することからはじめ、議会としての住民対話の機会を増やし、議員間での議論を実質的なものへと変えていかなければならない。
提言3:自治の制度(ガバナンス・システム)は、地方自治体が選択できるようにしよう。日本国憲法で困難と思われている一元代表制も選択できるようにしよう。
国が定めた全国均一の制度をやめ、自治体が主体的に財政状況や将来展望を考え、財源を可能な限り自力で確保し、決定した事項に責任を負うなどのガバナンス・システムを機能させることが自治の本質だ。
自治制度とは、自治の制度だ。すなわち、全国均一の制度によって、“形式美”を整えたとしても、自らを治める目的を達成する制度になっていなければ、本末転倒だ。
本来、自治体がどのような方法で市長や議員を選ぶかというのは、その自治体が決めることだ。
分権時代に言われる地方自治体の呼び方として、“地方の行政体”から“地方自治体”へ、そして今言われているのが“地方政府”です。
首長だけに地方自治体改革を期待しているだけではなく、議会自らの改革が急務です。
議会が政策を予算化することで議会が政治をし、首長が執行するのです。
このような政治をする議会があって、初めて地方政府が現実のものとなる様な気がしています。

「豊かな体験活動」支援委員会

10月3日(金)、三豊市立三豊市比地大小学校の“「豊かな体験活動」支援委員会”が、地域の支援委員の皆さんの参加で行われました。
6月5日(ブログに書き込み)・7月2日に続いての開催で、年3回の予定で実施されています。
今回は、県教育委員会西部教育事務所から竹森所長他6名、市教育委員会から建林教育委員、臼杵教育長他4名の出席があり、この事業の取り組みや、授業の組み立てなどについての助言・指導がありました。
比地大小学校での「豊かな体験活動」は、命をテーマにしており、自然と体に視点を置いた『生命としての命』と社会と心にかかわる『生き方としての命』について、学年に相応しい単元設定で授業が組み立てられています。
同時に行われた保護者の授業参観にも9割に近い参加があり、比地大地域ならでわの地域あげての学校支援体制を実感しました。
[1年生]
『生命としての命』に取り組み、目標を、「花や野菜の栽培、生き物の世話などを通してそれらに命があることを知り、大切にしょうとする。」においています。
生き物の心臓の音を聞くことで、一つしかない命を大切にしなければいけない心情を高め、感じたことを言葉で表現する力を育てる。
[2年生]
『生き方としての命』に取り組み、目標を、「周りの人たちとの交流を通して、自分は生きていくためにお世話になっていることに気づく。」においています。
何気なく見ている施設に意味があることや、地域ボランティアの人々にも目を向け、命を守るために様々な人々が係わっていることを実感として分からせる。
[3年生]
『生命としての命』に取り組み、目標を、「自分の体の成長や人間・植物の命のつながりを知り、命を守ってゆこうとする。」においています。
植物を育てる体験を通して、「森が魚を育てたり、洪水を防いだりする」など、生命が地球環境や生活に大切な役割を持っていることを知らせる。
[4年生]
『生き方としての命』に取り組み、目標を、「人や文化の交流を通して、ふるさとの自然や文化を大切にしていこうとする。」においています。
「世界一美しいぼくの村」という戦争を背景にした作品から、家族・郷土への愛を考えることで、戦争や環境問題に関心を持ち、豊かな感受性を育て行動力につなげる。
[5年生]
『生命としての命』に取り組み、目標を、「動植物の誕生や死、体のつくりやはたらきなどを調べ、その巧みさを感じるとともにつながりを知り、命を大切にしようとする。」においています。
助産師を招き、出産の生の話を聞くことで“生きている”実感を持たせ、誕生のすばらしさと命に対する考え方を学び、自分の生き方を考えるきっかけとする。
[6年生]
『生き方としての命』に取り組み、目標を、「様々な立場の人たちとの交流を通して、自分にできることを進んで行うとともに、夢や希望を持って生きようとする。」においています。
近代日本が世界に歩みだし発展成長する社会の中で、陰として差別問題が生まれてきた。学んできた歴史を踏まえ、差別を無くそうと活動する地域の人から話を聞くことで、お互いを大切にする思い(協力)や誇り、知恵(学習)が大切であることに気づかせ、行動できるよう導く。
「豊かな体験活動」のどれをとっても、地域の人々の協力なくしては成り立ちません。
保護者の協力に加え比地大地域の皆さんの、小学校に対する熱い想いが強力な支援体制になっているのだと、いつものように感じたのでした。
小林校長先生、古川教頭先生他先生方本当にご苦労様でした。
“「豊かな体験活動」支援委員会”は、私の楽しみの一つにもなっています。
今年度で終わりなのかな?・・・・・・・