学校図書館と子どもたちの学び

三豊市では、本年度中の策定を目指して、「三豊市図書館再編基本構想」の検討作業が、三豊市図書館協議会で進められています。私は、三豊市社会教育委員会会長として、委員の一人に名を連ねています。

今、「三豊市図書館再編基本構想(案)」のパブリックコメントの実施中で、終了後に最後の委員会が開催され、策定の完了となる予定です。この策定委員会は、三豊市内にある7つの公立図書館の在り方を示し、再編することを目的としています。

折しも、2月4日(土)に、昨年(2016)6月に開館したばかりの<岡山県瀬戸内市図書館もみわ広場>で開催される講演会のご案内があり、図書館の役割と機能に関わる本質に迫る講演であると感じ、参加することとしました。「学校図書館と子どもたちの学び」をテーマにした『「場」としての学校図書館~子どもたちの学びに寄り添って~』の演題で、京都女子大学付属小学校司書の坂下直子先生から、ご講演をいただきました。問題提起として、「学び」とは? 「場」とは? 学校図書館にしかできないこととは? についてお話をしていただきました。

 

「学び」とは?  ”教科書を教える”と”教科書で教える”の違いは大きい。”教科書で教える”のならば、これこそ学校司書の出番だ。今「問と答えの間」が短くなっている。”間(あいだ)”に学校司書の役割が大きいといえる。特に、学びに向かう力の高い子、すなわち読める子が偏差値の高い学校へ進学している。

「場」とは?  学校図書館には3つの場所としての機能がある。①読書センターとしての役割:「今の私にぴったりな、おもしろくて、グッとくる本を紹介してください。」の問いに答える「場」 ②学習センターとしての役割:「国語科の学習に必要な本を用意してください」の要望に応える「場」 ③情報センターとしての役割:「カラスはどこから飛んでくるのか知りたいです。」の疑問に答える(レファレンス)「場」

学校図書館にしかできないことは?  第三の場の位置付けとして重要な役割を果たす可能性が大きい。学びの場として子どもたちには、家庭・学校・図書館がある。学校の中のサードプレイスとなることは、学校図書館にしかできないことだ。

 

瀬戸内市民図書館もみわ広場は、図書館機能だけでなく市民全ての世代の集いの場となる、コミュニケーションスペースとなっています。このような環境が、新たな交流と新鮮な学びを導き出す力となっていることは間違いないと、感じたのでした。

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