地域資源としての地元企業・10

今回の企業訪問は、昭和63年に印刷関連デザイン制作を主業務とする事業所を、観音寺市の自宅で創業し20年余りになる、「TAKUMA」代表の詫間博さんにお願いすることとなりました。
ある会で古くからお付き合いを頂いていたのですが、しばらくご無沙汰をしていて、ふいに “新事業所”開設のご案内を頂いたのです。
何やら面白そうなことを始めたようで、興味本位と怖さ見たさで “事情聴衆” に伺うこととしました。
事業所の場所は、三豊市豊中町下高野の七宝山の裾野に位置し、七宝山トンネルに程近いところにあります。
従来から大手印刷会社の印刷関連デザインの仕事に携わっていたことにより、印刷がらみの宣伝広告用販売促進ツール加工の仕事の受注機会に恵まれました。
四国中央市にある紙加工大手企業の販売促進のための、サンプリング用試供品委託製造です。
訪問したその日は、今話題の 「超立体マスク」 の試供品製造にパート従業員の皆さんが、忙しなく作業をおこなっていました。
デザインという形の見えにくい創造性の高い仕事に携わる中で、デザインが大きな力を意味する宣伝広告の販売促進ツール委託製造業に移行するなど、いかにもしたたかで、創造的で、ファンタスティックです。
100年に一度の世界大不況といわれる今、こんなに身近なところに、したたかに生きる経営者が存在することに、本気で生きれば切り開かれる道もあることの実践を目の当たりにしたのです。
シルバー人材センターからも作業員を多く雇い入れているようで、高齢化社会においける面白い営業形態になる期待が持てます。
高齢者福祉との連携にも、可能性があると感じた訪問でした。