議会運営委員会 視察研修報告・1

三豊市議会議会運営委員会の視察研修に、10月23日(木)と24日(金)の2日間行ってきました。視察テーマは 《議会改革・議会運営について》 で、訪問したのは 佐賀県鹿島市 と 山口県山陽小野田市 の二つの市議会です。

1件目の 鹿島市 における研修報告をします。

鹿島市は、佐賀県の西南部に位置し、面積112.10㎢ 人口約30.000人の、有明海が東に広がる自然豊かな環境にある。日本三大稲荷の一つで年間300万人程が参拝に訪れる祐徳稲荷神社や、地域おこしイベント「ガタリンピック」で有名だ。また、日本の生涯教育発祥の地といわれ、青年団活動の生みの親である田澤先生の生誕の地としても全国に名を知られている。

鹿島市における議会改革・議会運営の取り組みは、平成20年に議会運営委員会で委員から議会基本条例の提案があったことにより、議運で勉強会を行い検討することから始まる。平成21年に全員で構成する『鹿島市議会基本条例検討会』を設置、約1年をかけ平成22年9月24日「鹿島市議会基本条例」を全会一致で可決した。

現在、鹿島市議会が取り組む議会改革として、【議会報告・議場開放】 【政務活動費】 【議会だより・ICT】 の3つのプロジェクトを設け、市民に開かれた市民が主役の議会を目指している。

条例制定後の影響とその変化は、㋐議会報告会の定期的開催の定着 ㋑基本条例第11条の定着 ㋒議会だより・ICTプロジェクトの実績(議会だより予算の増額、議場パソコンモニター設置事業など) ㋓議場解放事業(市制60周年事業として市民に議場開放) がある。特に、㋑の基本条例第11条 「市長等による政策等の形成過程の説明」 は、市長が提案する重要な政策に対し、6点の説明を求めるものとしている。 「⑴必要とする背景 ⑵提案に至るまでの経緯 ⑶総合計画における根拠又は位置付け及び整合性 ⑷関係する法令及び条例等 ⑸財源措置及び将来負担すべき経費 ⑹政策等の効果」 により協議を行う。これによって政策水準を高め、その結果について 【確認書】 を交わしている。この 【確認書】 は、年度が替わり担当職員が異動となっても新たな担当者と交わすことで、協議事項に対する影響が継続するようになっている。

議会改革を進めるにあたり、議会運営委員会が担うべき役割と目標とする課題は、①議員間の自由討議(6条2項):重要案件で全員協議会で活発な議員間討議を行なう。また、本議会の議案審議でも討論が活発になる。 ②一般質問での映像利用(5条2項):平成26年度補正で ‟議場パソコンテレビモニター設置事業” に導入予算がついた。 ③議員提案: ‟鹿島市日本酒で乾杯を推進する条例の制定” を行い、今後も議員提案の条例を増やしていきたい。

これまでの活動実績だけではなく、ユーストリームによるインターネット中継や一般質問での映像利用の試みなど、市民に分かりやすい議会情報提供に、挑戦的に取り組み続けていることが分かった。

 

その気になればすぐやれる、具体的な取り組み事例の示唆をいただきました。1件目の報告を終わります。

 

 

カテゴリー未分類