総務常任委員会 行政視察研修報告(平成30年)・2

二件目の報告は、佐賀大学農学部内にある「(株)オプティム」での研修です。

今回の研修の目的は、日本の農業が抱える課題である、高齢化・担い手不足・技術伝承の難しさ、を解決するため、AI・IOT・ドローン・センサー等の最先端技術を駆使することによる、スマート農業の取り組み事例を学び、三豊市の農業の未来を探求することと併せ、多様な分野での最先端技術の活用の可能性について研究するためです。

 

(株)オプティムは、佐賀大学農学部出身である菅谷俊二氏が、在学中に「インターネットそのものを空気のように、まったく意識することなく使いこなせる存在に変えていくこと」をミッションに、2000年に起業したものだ。IT活用の可能性は、あらゆる分野に広がっている。農業・水産業・建設・医療・介護・小売・製造・鉄道・電力などがあげられる。

今回訪問した、(株)オプティムの佐賀本店は、佐賀大学農学部と佐賀県生産振興部との三者連携協定によって、[農業×IT]で ‟楽しく、かっこよく、稼げる農業” を佐賀から実現しようと取り組む研究・開発・実践の拠点だ。

ドローンを活用したIT農業の実証例を紹介する。現在、農業政策の事業に麦の『経営所得安定対策等交付金支払』制度がある。白石町(全国の自治体も同様の状況だと考えられる)では、これまで作付け確認を職員が現地へ出向いて行っていた。干拓地を含め大規模な圃場があり、現地確認等に多大な時間を要していた。そのため、交付金支払に遅れが発生することもあり、大きな課題となっていた。

対象範囲の約8,500haを、町全域にドローンを飛ばし空撮して、そのデータをオルソ画像化するとともに、空撮画像と水田台帳データの突合確認し、麦作付状況の確認(9,000筆)を行った。平成30年4月16日~5月20日の期間に作業を完了した(5月20日以降、麦の刈り取りが始まるため、期間厳守であった)。このような結果で、行政事務の負担軽減や、支払時期の早期化の効果が期待できることが分かった。

もう一つは、「スマートえだまめ」プロジェクトがあげられる。ドローンを活用し、圃場の隅から隅までを空撮し、AIを用いて害虫を検知。どのデータに基づき害虫めがけてピンポイントで農薬を散布することで、農薬使用量10分の1「スマートえだまめ」として製品化し、百貨店で高値で販売し完売した。

 

いくつかの農業分野の関する実証事例を学ぶことで、三豊市の抱える多様な分野の課題解決に生かせる可能性を大いに気付かせていただきました。ITを活用した事業展開は、私たちの日常生活の中でITが空気のようにまったく意識することなく使いこなせる存在にするということです。農業分野だけでなく、三豊市が直面する市立病院改築計画等の、医療・介護分野での在宅医療や遠隔診療、見守り等への利活用にも、大きな期待を感じることのできた研修でした。