「ゆめタウン三豊」出店に対し

「ゆめタウン三豊」の出店が決定し、来年の秋(9月頃)オープンに向け作業が進められているようです。
三豊市と観音寺市にある既存の地元商店にあたえる影響は大きいと想像されます。
しかし、漠然とした不安感で思い悩んでいるだけでは対策は見つかりません。
こんな折りに、地元商店や商業者の支援のための経営セミナーが、地元金融機関である観音寺信用金庫の主催で開かれました。
香川松下寿電子跡地であった敷地面積約68,000平方メートル(20,000坪)に、スーパーイズミと50の専門店が入る本館と、家電・衣料・レストランなどの別館からなる21,000平方メートルの売場面積のビッグモールが開業されます。
このことによって地元商業者は、売上下落や、店舗数減少、人材確保困難、交通渋滞、住環境低下などの影響を被ることは避けられません。
決定的なこととして、売り場面積からの分析の説明がありました。
三豊地域の売り場面積の現状は、観音寺市の小売店舗数が約950~970店で、売り場面積は約120,000平方メートル(店舗平均120平方メートル)、三豊市のそれは約850~870店で、約70,000平方メートル(店舗平均80平方メートル)で、合わせて190,000平方メートルとなります。
全国的なデータとして、小売業の売り場面積は人口一人あたり1平方メートルと言われており、三豊地域に当てはめれば人口約14万人で、140,000平方メートルが一般的な水準となります。
現状においても明らかに過剰です。
しかも、この上に「ゆめタウン三豊」の約20,000平方メートルが加わり、210,000平方メートルとなります。
三豊地域の1店舗面積を100平方メートルとするならば、700店は廃業・撤退の可能性があります。
この数は、三豊地域の既存店舗1,800店のおよそ4割近いことを示しています。
地元商業者は、この現実を直視しこの機会に進むべき方向を見定め、決断することが求められているのです。
それは経営努力と改善はもとより、廃業・撤退も含めた新たな一歩を踏み出すきっかけとする必要があると言うことでした。
テナントとして入るも、差別化・個性化を図り対抗するも、地元商業者にとっては、何時くるとも知れない南海大地震よりも、確実に訪れる激震であるのは間違いのないことです。