地域資源としての地元企業・6

今回の地元事業所訪問は、仁尾町の中心街にある「ショッピングストア今川」の3代目、22歳独身の今川宗一郎さんに、お話を聞きに伺いました。
当店は、宗一郎さんのおじいさんが、昭和32年に(私の生まれた年だ)創業し半世紀にわたり、当地で営業してきました。
先般、ここから程近い仁尾マリーナでバーベキューをしたときに、食材やビールなどの一切の材料をそろえていただくなど、何でもそろう、この地にはなくてはならない生鮮食品スーパーとして愛されてきました。
現在は、ご両親を中心に地元常連客のニーズにこたえるべく、特徴ある店づくりに取り組んでいます。
仁尾町というコンパクトな地の利もあり、大手量販店の出店も少なく大きな影響を被ることなくきているようです。
しかし、今の小売市場は価格競争で非常に厳しく、他店との差別化を明確にしなければ生き残ってゆけない状況となっており、価格だけではなく、新鮮な地どれ食材にこだわり、素材ではどこにも負けない品揃えに力を注いでいます。
毎早朝、仁尾、観音寺の魚市場と観音寺の青果市場で仕入れをおこない、特に魚類は、宗一郎さん自らが捌き、他店より一手間加え、新鮮で調理しやすく購入しやすい商品の提供を心がけています。
本年の目標は、ふぐの調理免許取得で、毎日地どれ新鮮素材を前に包丁捌きの腕を磨いています。
19歳から「ショッピングストア今川」の営業に加わりまだ3年ほどですが、現状の小売業の厳しさを直視し、積極的に何事にも取り組んでいます。
目標を定め、着実に力をつけているようで、きっと近い将来、地域特性を活かした斬新な業態展開の期待が感じられました。
若き後継者の育ちを支える、大きなうねりを作るにはどうすればよいのか、ここが知恵の出しどころです。