地域資源としての地元企業・8

今回の企業訪問は、三豊市豊中町上高野に営業拠点を置く、(株)小西興發にお伺いしました。
当社は、1,999年(平成11年)に、砂・土のスペシャリストとして、環境型企業を目指して設立されました。
当時は、中国・ベトナムなどからの輸入砂を主に取り扱っていましたが、価格上昇などで国内調達に切り替わり、現在は高知県の工場を主力においています。
主な取扱商品と業務は次の通りです。
* 上下水道用ろ過材の販売と入れ替え工事 : 四国内のほとんどの自治体に供給
* ゴルフ場用砂 : グリーン用砂・フェアウェイ用砂・バンカー用砂など、用途にあわせ生産供給
*室内園芸用土砂代替材「ハイドロカルチャー」 : “ネオコール” “ルミナ・ストーン”
(ハイドロカルチャーとは、土を使わずに植物を育てる水耕栽培用土壌材)
(ネオコールとは、高知県産のスギやヒノキの間伐材から生まれた木炭粒に、包むように多孔質セラミックを焼き付けたもの)
(ルミナ・ストーンとは、白玉砂利に蓄光加工を施したもの)
応対をしていただいた小西さんは現在29歳で、当社に入社する4年ほど前までは、まったく畑違いの仕事に従事していたそうで、社会福祉士の資格を取得しています。
現在は、地球と人にやさしい商材を拡販すべく、昼間は営業に、夕方は帰社後配送の手配などの業務に忙しく励んでいます。
小西さんが思い描く、未来の会社像を話していただきました。
「福祉の勉強をしたこともあり、障害者雇用のできる企業を創りたいと考えています。
そのためには、管理者がいなくても現場が動くシステムを模索する必要があると思っています。」
使命感とも取れる言葉でした。
まさに、障害者雇用のトップ企業である、『“ダストチョーク”の日本理科学工業』のような、障害者とともにある現場づくりと、企業づくりを夢に描いているようです。
日本理科学学工業の大山会長の、次のような言葉があります。
『人間の究極の幸せは4つあります。
「人に愛されること」
「人に褒められること」
「人の役に立つこと」
「人から必要とされること」
働くことによって、愛以外の3つの幸せは得られるものです。
その愛も、一生懸命働くことによって得られるものだと思うのです。』
地球にやさしい、人にやさしい企業として、障害者が生き生きと仕事ができ、経済的な自立を目指せるシステムを、ぜひ確立していただきたいと思います。
障害者の雇用が安定し、一生懸命働くことで得られる「人間の究極の幸せ」を、体現できる会社を実現していただくことを期待しています。
ノーマライゼーションを実践する環境型企業として、地球にやさしく、真に人にやさしい企業に成長する可能性を秘めていることを、強く感じた訪問でした。