水道料金統一と「三豊平野のおいしい水」

三豊市の水道事業は、7町合併に伴い 「三豊市水道事業会計」 として一本化されています。
合併当初の企業債(借金)合計は約68億円でしたが、組織改変による人件費や施設の集中管理による経費削減などで、効率化を図ることによって、平成21年度末には48~50億円ほどに減額の見込みとなっています。
又、この減額の促進のために、19~21年度の3年間で約20億円の繰り上げ償還をおこなっており、その原資として基金を当てていて、21年度末で基金(貯金)は16億円ほどとなる見込みです。
不利な企業債を減らすことによって、年間40,000千円の金利負担の減額が実績として上がっています。
三豊市の水道料金は、合併協議会の協定によって豊中町を除く6町は統一料金となっています。
合併前の7つの町の、“1日平均給水量”と“水量区分(0~5t及び6~10t)の料金”は次の通りでした。
         (0~5t)   (6~10t)
【高瀬町】
5,600トン  1,800円  1,800円
【山本町】
2,900トン  1,900円  1,900円
【豊中町】
4,500トン    800円  1,100円
【仁尾町】
2,000トン  1,100円  2,000円
【財田町】
1,700トン  1,900円  1,900円
【三野町】
3,300トン  1,650円  1,650円
【詫間町】
9,900トン  1,600円  1,600円
(工場用水含む・t当たり90円) 
このような差のある料金を統一するには、大変な知恵がいります。
合併と同時に取り入れられたのが、現在の料金体系です。
6町が、0~5tを1,100円として6~10tを1,800円としました。
豊中町は、旧町時代と同様に800円と1,100円で今日まで来ています。
6町と豊中町の料金に差があるのは、水源事情や歴史的背景に大きな要因があることは周知の事実です。
合併協議会では、「水道事業関係の取り扱いについて」の中で、
“豊中は、現行料金体系とし、高瀬町、山本町、仁尾町、財田町、三野町、詫間町は、合併時に料金体系を統一する。
ただし、新市において水道施設の維持・管理、施設整備計画、財政計画等と併せて総合的に見直しを図り、料金の統一ができるよう調整に努める。”
としています。
豊中町は、水源に恵まれ量は豊富だといわれていますが、宮川水系の伏流水を汲み上げているため、微量要素が多く含まれていることで、硬度の高い傾向にあります。
硬度の高い『硬水』は、生活用水で使用の場合多すぎるミネラル分が、洗濯機や温水器、トイレ、風呂、炊事周りなどの水周りに悪影響を及ぼすことは、広くいわれています。
私は、水道料金の統一をするならば、水質の均一化も同時に行われなくてはならないと考えています。
むしろ、「三豊平野のおいしい水」として売り出せるような、誇りの持てる良質なものとすればよいとさえ考えています。
水道料金の統一は、豊中町浄水場の近くにある長渕川の、「湧き水環境整備事業」とあわせ、「三豊平野のおいしい水」のための施設整備事業が完成した後であるべきだと考えています。