三観広域行政組合視察研修・2-①

2日目は、中濃消防組合と中濃地域広域行政事務組合の施設を2ヵ所訪問しました。
1ヶ所目は、刃物のまち関市と紙のまち美濃市の2市で構成し、面積589.89K㎡をカバーする、中濃消防組合消防本部で、広域消防のこれからの在り方について研修を行いました。
消防組合は、関市94,000人、美濃市24,000人、合わせて118,000人弱の市民の生命財産を守っています。
組織体系は、消防本部を指令本部として、2つの消防署、1分署、5出張所を備え、市町村合併前の旧自治体施設を地域消防の拠点としています。
20日(木)のこの日は、ちょうど消防本部の耐震改築工事の竣工検査前日であったため、防災バス 『あんしん号』 の中での研修となりました。
“防災バス『あんしん号』”は、組合所有のものではなく関市が単独で導入したもので、主な目的としては、
①消防隊員などの現場活動環境の充実のため
②高速道路事故の一時対応のため
③現場本部機能
④防災の市民広報
などで、本年4月から稼動しています。
購入費は、市民からの寄付金と岐阜県振興補助金などの18,500千円です。
車両の装備内容は、中古の高速バスを改造したものをベースとして、現場での被災者に対する応急処置機能や、防災無線機、衛星電話機、発電機などを搭載しており、緊急自動車として登録しています。
また、バスの左側面を利用した組み立てテントも配備したものとなっています。
『あんしん号』 は、市民が安心安全を目に見える具体的な形として実感できる役割を果たしています。
説明を受ける中で再確認できたのは、岐阜県下におけるデジタル通信網整備や広域合併など、抱える問題はどの地域の広域消防組織も共通の問題なのだということです。
これを打破するのは、地方の中央に対する政治の強い働きかけなのだろうと、改めて感じた研修でした。
次回は、2-②の報告をします。