市民力の 「とよなか秋のまつり」

「とよなか秋のまつり」 が、10月11日(日)の夜、三豊市豊中地域の太鼓台(チョウサ)14台を集め、勇壮・豪華絢爛に開催されました。
市町合併をはさみ、早5回目を迎えました。
昨年までは、市の豊中庁舎周辺駐車場を会場としていましたが、今回はゆめタウン三豊さんのご好意で、初めての試みとして、当店開店1周年を前にしたこの時期に店舗駐車場を舞台として、大変な賑わいとなりました。
この “まつり” は、三豊市合併の1年前に、太鼓台が好きで「チョウサ命」の豊中地域の若者たちが、旧豊中町を動かし自らの手作りで始めた、地域活性化のためのイベントです。
合併後の三豊市では行財政改革の方針で、旧町時代から引き継いだイベントやまつりの補助金は、毎年5~10%づつ削減されてきました。
“「とよなか秋のまつり」実行委員会” が、今年市から受ける補助金額は50万円にも満たず、後は地域の企業や事業所の協賛金で賄っていて、実に心細い運営費内容となっています。
豊中地域のこの種のイベントは、10年ほど前に 「響けとよなか太鼓台まつり」 がありました。
旧豊中町が、その当時どれだけの予算を投入していたのかは知りませんが、行政丸抱えの組織体制で運営されていたようです。
結局、依存体質のこのイベントは、運営者に対する一部の不心得者の起した不祥事で、中止になった忌まわしい事実がありました。
「とよなか秋のまつり」が、当時のイベントと決定的に異なるのは、市民が自らの地域のために、自らのできることを手段として、自らの意思によって自主運営しているということです。
この思いは、太鼓台関係者に伝わっており、そのことによって地域の理解と協力がさらに得られ、熱気溢れる中にも整然とした美しさが感じられる “まつり” となっているのです。
両手にも満たない実行委員会のメンバーたちは、十川剛実行委員長と松浦睦夫副実行委員長を中心に、実に誠実に町内の太鼓台関係者と連携し進めてきました。
今回の 「とよなか秋のまつり」 は、自主自立のまちづくりを目指す三豊市にとって、目の前で確認することのできる “市民との協働のまちづくり” のモデルになるといって差し支えないと思います。
好きで、愛し、信じるもののために、ひたすら前進する彼等の創る “まつり” のエネルギーは、必ず、三豊市の市民の自信と誇りになって、全市に伝わってゆくものと信じています。