三豊市議会議会運営委員会の行政視察研修を令和7年1月21日(火)~23日(木)の3日間実施しました。研修先は、21日に広島県三次市議会、22日に同じく大竹市議会、23日には島根県浜田市議会でした。
三次市議会では、「予算決算委員会について」と「主権者教育の取り組みについて」、「議会基本条例の検証について」の3点を研修した。
先ず、予算決算常任委員会の設置の経緯は、常任委員会を単位とした分科会での審査では、自分の所属する分科会の内容しか分からないことや、全体的なことや歳入についての審査が難しいことがあったためだ。
議会改革の取り組み項目の一つとして議会内で協議し、平成23年3月定例会に特別委員会の通年設置を1年間試行した。平成24年9月定例会に予算・決算特別員会を常任委員会化した。令和2年9月定例会から、事業別審査シートの導入により審査資料の充実を図り、決算審査から予算審査へ「ツナゲル」を実践している。
次に、主権者教育の取り組みは、参加者の固定化や女性や若者の参加が少ないため、幅広い意見や提案が十分聴衆できないという議会報告会等の課題があった。そこで、選挙権年齢が引き下げられたこともあり、高校生と意見交換会を行うことで新しい発想、意見を取得できるのではないかとの意見があった。
三次市には3つの県立高校と1つの県立中学校があり、それぞれの教育カリキュラムに即した開催を行った。意見交換会では、政治参加について ①議員になるにはどうしたらよいか ②議会の仕事は何か 等の意見が交わされた。
現状、ここでいただいた意見や要望について、一般質問に生かしているものの執行側への提言にはいたっていない。
最後に、議会基本条例の検証について。三次市議会では平成22年3月に条例制定している。平成27年度に全条文について達成度を内部評価した。これまでの間検証の取り組みはなかった。
平成30年度、前の内部検証の評価に対して外部評価(環太平洋大学教授)を受けた。この外部評価において 「三好市議会が果たす最大の役割は、議会基本条例にも定められている『市民福祉の向上及び市政の伸展』であり、任期4年の最後には、より上位の視点から、議員、議会は、自らどのように実践してきたのか、その検証が肝要である」との指摘を受ける。
令和4~5年度にかけ、議会基本条例に掲げる議会、議員活動について検証を着手した。初めての試みであった「議員活動:選挙公約実現に向けての活動の自己評価検証」は、全議員が理解不足のまま取り組んだため、個人の議員の評価検証の視点がバラバラとなり、成果の出ないまま終了してしまった。
現在の取り組みは、前の取り組みの反省を踏まえ「議会改革プラン実施計画」の基本理念をベースとして、個々の議員が公約実現に向け、いかに取り組んできたかを自ら検証することを目標としている。
すなわち、議員個々のマニフェストの検証であることより他はないと感じた研修でした。