少子化対策

三豊市でも、第2次ベビーブーム世代がまだ30代であるあと五年の間に、速やかに有効な少子化対策を実施すべく、“三豊市の「子育てプラン」”に基づく政策を展開しようとしています。
10月28日のこの場でもお伝えしたように、「少子化対策」イコール福祉による子育て支援と親の就労支援が多くを占めています。
良くできたプランであるとの認識には変わりありませんが、私は、「どんな人を育てるのか」の使命感にも似た覚悟が見えていないようでなりません。(それは、これからなのかも知れませんが)
平成18年6月20日付けの、国の少子化社会対策会議から出された【新しい少子化対策について】では、
「子ども・子育て応援プラン」で推進された従来の対策のみでは、少子化の流れを変えることはできなかったことを深刻に受け止める必要がある。
とし、
若い世代の不安感の原因に総合的に対応する必要。
を指摘しています。
その上で、『新たな少子化対策の視点として』
①社会全体の意識改革
家族の絆や地域の絆の強化をし、生命を次代に伝え育んでいくことや家族の大切さが理解されることが重要である。
②子どもと家族を大切にするという視点に立った施策の拡充
子育て支援は、親の負担を軽減することのみが目的ではなく、子育ての喜びを実感できることを通じて、家族機能や家族の絆を強める施策の推進が必要である。
と記されています。
最後には、
少子化問題は、我が国のあり方が問われる課題であり、この国に暮らすすべての人が「少子化対策」を、国の基本にかかわる最重要課題として取り組むべきだ。
といっています。
私は、福祉と教育を分けた考え方の「少子化対策」は、無意味だと思っています。
子育て支援施策を推進することによって、「どんな人を育てるのか」が先立つのが基本だと思っています。
それは、この社会が子どもたちに対して、「何を期待するのか」であるとも思っています。
「どんな暮らしをして欲しい」を求める前に、「どんな人になって欲しい」の願いが重んじられる社会であって欲しいと言うことです。
子どもたちにこの国の未来を託さなければならないのです。
江戸時代に生きた、儒学者の貝原益軒は 「およそ小児の教えは早くすべし」 と言っています。
また、
「人生生まれて学ばざれば、生まれざるに同じ。
学んで道を知らざれば、学ばざるに同じ。
知って行なわざれば、知らざるに同じ。」
との言葉を残しています。
久しぶりに、心の琴線に触れる心に染みこむ言葉に行き当たりました。
私は「少子化対策」には、子どもを産み育てる若い世代の皆さんが、人を教え育てることの“愛くるしさ”と“浪漫”を感じることのできる、人肌の政策展開がなければならないと思っています。