令和元年度 総務常任委員会行政視察研修 報告・1

三豊市議会総務常任委員会の令和元年度行政視察研修に、7月31日(水)~8月2日(金)の3日間参加しました。視察先は、1日目に「東京都墨田区議会」、2日目は同じく「中央区役所と中央区観光情報センター」及び「消防庁」、最終日は(株)つくばウエルネスリサーチセンター」の計4か所です。

1カ所目の「墨田区議会」における『議員提案の条例制定について』の視察研修報告をします。

 

墨田区は東京23区の一つで、人口約274,000人、面積13.77㎢の都心に位置する。これまでの約10年間で人口は、東京一極集中の流れの中で2万7千人程の増加となっている。

議会の議員定数は32人で、その内女性議員が10人おり3割を超えている。また会派構成は、自民党12人、公明党7人、共産党5人、立憲民主党2人の他、一人会派が7人となっている。

墨田区議会における議員提案条例の先導者でもある、加納副議長(当時:区民文教委員長)から説明をいただいた。

今回の研修目的である、議員提案の条例制定の実践例の『墨田区子ども読書活動推進条例』は、平成30年12月11日に制定された。また、『墨田区議会基本条例』も、同じく平成30年12月11日に制定されている。

議員提案で制定された第一号の『墨田区子ども読書活動推進条例』は、次のような背景によって提案された。 ①5次にわたる学校図書館図書整備等5か年計画にもかかわらず、図書標準未達成 ②読書数の伸びの鈍化、学年が上がるごとに読書量が減少 ③学校司書の配置状況及び委託に関する課題並びに学校司書の役割の明確化 ④その他として、●2015年PISA調査結果に読解力の低下が明確となった ●第2次墨田区子ども読書活動推進計画での、「ひきふね図書館」内に子ども図書館の整備と機能・役割の明確化

次に、『墨田区子ども読書活動推進条例』制定までの経緯は以下の通りだ。

H28 区民文教委員会の加納委員長から、委員長の抱負として「政策提案型の委員会にしたい」、「委員会として条例の提案をしたい」旨の発言がった。

H29 各派交渉会で、条例案を区民文教委員会で提案するとの発言があった。墨田区議会では常任委員会の任期が1年であるため、次年度においても引き続き同委員会で協議をすることとした。その後、各派交渉会で、「委員会提出議案の取り扱いについて」は、【H18年の地方自治法改正により、常任委員会、議会運営委員会、特別委員会に議案提出権が認められることとなった】ことを根拠として、常任委員会で行うこととした。この間の勉強会及び意見交換会の中で、委員会として条例提案する際に、意見が分かれた場合の取り扱いについては、「議会全体として検討する必要性がある」として、委員長から議長に対し、議会全体として協議してもらうよう申し入れることとした。

H30 各派交渉会において、委員会が議案を提出するときは、当該委員会の全会一致を原則とすることを決定した。それを受け、「墨田区子ども読書活動推進条例素案検討委員会」において、議員提出議案として提出することを決定した。条例案について法務課へリーガルチェックを依頼するとともに、執行機関の意見聴取を経た。同年9月定例会において、当該常任委員会に審査付託した。本案は、区民等の意見を聴取する必要があることから継続審査とし、12月定例会において原案可決した。

 

三豊市議会は、平成25年4月1日に『三豊市議会基本条例』を施行しています。(見直し手続き)第21条には「必要に応じて改正も含め適切な措置を講ずる」ことを明記していますが、これまでの6年間、自らの議会活動の規範となるこの条例を一度も見直してきませんでした。

『墨田区議会基本条例』では、(政策会議)第16条を明記しています。そこには、 ●議会は、政策立案及び政策提言を推進するため、毎年1回以上、政策会議を開催するものとする。●政策会議は、政策立案及び政策提言に関する事項を議長に提案することができる。 とあります。議員提案の条例制定には、議会議員の大多数の賛同を得て推進されなければならないと思います。であるためには、議会内における機関決定のプロセスが鮮明でなくてはなりません。

議員提案の条例制定のために、三豊市議会が先ず取り組むべきことは、『三豊市議会基本条例』に(政策会議)の条項を追記し、議員全員が政策の議論を交わすことのできる、機会の確保なのだと思います。

『三豊市議会基本条例』の改正に着手することが、議員提案の条例制定への第一歩だと、確信することのできた研修でした。

豊中中学校平成30年度卒業式の祝辞

鳥がさえずり花香り、桜の花の季節をまじかに感じる今日の良き日に、97名の皆さんが、三豊市立豊中中学校を卒業されることに対して、心からお慶びを申し上げます。おめでとうございます。

皆さんはこれまでの3年間、先生方の指導の下勉強にクラブ活動にと様々な体験を通して、実にたくましく成長されました。皆さんの中には、それぞれの置かれた環境によって、これからの進路は色々であろうと思いますが、本校での学びと経験を活かし、しっかりと自分らしく生きて欲しいと願っています。

時代は大きな転換点にあります。皆さんが生きるこれからの社会は、ソサエティ5.0社会だといわれています。1.0社会は太古の狩猟社会です。2.0社会は古代から中世にかけての農業社会です。3.0社会は近世から近代にかけての工業社会です。4.0社会は現代の情報社会です。まさに次の社会となる5.0社会は、全ての人とモノがつながり、今までにない新たな価値を生み出す近未来社会なのです。

AI、IOT、ロボット、ドローン、ビッグデータといった、社会を大きく変化させる技術が進展し、経済の発展と社会課題を解決し、これまでの閉塞感を打破し、希望ある社会へと進化するであろうことが期待されています。皆さんはまさに今、そのような未来社会へとつながる劇的変革期に、豊中中学校を巣立とうとしているのです。

そこで、皆さんへの餞の言葉を贈りたいと思います。「決してあきらめない」ということと、 ‟「量」が「質」に変わる” ということです。例えば水を沸かすと水蒸気に変わります。水という液体が水蒸気という気体に変わるためには、そこに至るまでの熱のエネルギーの蓄積があって始めて変わります。熱が、ある一定の「量」になってある時を境に、水蒸気という「質」に変わるのです。

諦めないで、自分らしく自分のできること、当たり前のことを普通にやり続けることで、ある日突然新しい世界が広がることがあるのです。‟諦めなければ、失敗で終わることはない”のです。 なぜなら、失敗のエネルギーの「量」が、成功という「質」に変わるからです。

皆さんが生きるこれからの時代が、ソサエティ5.0社会であったとしても、皆さんにできることは、自分らしく与えられた日々をしっかり生きることです。立派に成長した姿を期待しています。

最後になりますが、お子様をこのように立派に育ててこられた保護者の皆様へのご労苦に、そして校長先生をはじめ諸先生方のこれまでのご尽力に対し敬意と感謝を申し上げますとともに、卒業生97名の皆さんの幸多からんことを願い、お祝いの言葉といたします。

「永康病院調査特別委員会」の調査・研究報告の根拠

前回、「永康病院調査特別委員会」の調査・研究報告をお伝えしました。その中の「ソフト面」と「ハード面」の提言の裏づけとなる、伊関友伸(ともとし)先生の講演会内容をまとめたものを、改めて掲載します。

本年2017年(平成29年)11月号の、三豊市『議会だより』に委員長である私が原稿を書いた19ページの「議会研修報告」をアップします。

三豊市議会「永康病院調査特別委員会」の調査・研究報告が、いかなる根拠に基づいて提案されたのかを、市民の皆さんと共有したいのです。決定の判断の良しあしを共に確認していただけることを願っています。

「たくままさし通信18号」が完成しました

三豊市議会議員としての3期目の任期も残すところ4か月余りとなりました。今期の最後の発行となるであろう「たくままさし通信18号」が完成しました。支援して下さる市民の皆さんの力をお借りして、豊中地域を中心に配布します。お手元に届きましたら、ご一読下されば幸いです。

会派清風会視察研修(図書館・病院・駅)報告・2

2件目の訪問先は、瀬戸内市立瀬戸内市民病院です。

この病院は、岡山県南東部医療圏域にあり「2次医療まではなるべく市内で診療したい」との思いで、平成28年10月に新病院として開院しました。市町合併で新市が有する公立病院の再編統合について研修しました。

 

瀬戸内市の市立病院は、平成16年の3町合併により、邑久病院(一般病床80床)と牛窓病院(一般病床82床)の2病院体制となった。

新病院開院までの経緯は、平成18年に2病院に対し病院事業管理者を設置し、地方公営企業法全部適用とした。平成19年、邑久病院を瀬戸内市民病院へ改称し、牛窓病院を同牛窓分院へ改称。平成20年、公立病院改革プラン実行計画により入院機能を集約し、2病院の合計病床数を162床から52床減らし、110床とした。それに併せ牛窓分院は牛窓診療所にし、無床とした。平成27年、老朽化している瀬戸内市民病院(旧邑久病院)の改築工事に着手。その後、牛窓診療所を施設老朽化と医師等の不足により廃止。この年から建築工事に着手し、平成28年10月、新病院開院となった。本体工事費24億円で、造成及び装置等を含む総額は、40億88,000千円。1床当たり面積も旧病床6.4㎡であったが、8.6㎡となった。(個室は17㎡)

瀬戸内市民病院は市内で唯一の救急病院であり、市内の高齢者対象の民間病院(234床)と連携し、市民医療を担っている。現在、診療科目は「内科」「外科」「消化器科」「循環器内科」「呼吸器内科」「脳神経外科」「整形外科」「小児科」「皮膚科」「眼科」「耳鼻咽喉科」「リハビリテーション科」麻酔科」「心療内科」の14科で、常勤医9名、非常勤医20名体制だ。開院後の病床稼働率は60~65%から80~90%となり、外来は170人/日から200人/日を超える実績となっている。今後、予防医療の重要性から集団検診に力を入れていく方針で、マンモグラフィ等装置の導入を進めていく計画だ。

 

研修に出席してくださった三河内(みこうち)病院事業管理者と、竹内病院長のお互いの経験を活かした連携により、しっかりとした理念と基本方針によって、経営・運営が明確に示されています。今、三豊市では、公立病院改革プランが策定されるとともに、市立永興病院の建替え計画が提案されています。人材が集まり、定着し、育つ公立病院でなければならないのとの思いが、確固たるものとなった研修でした。

『ピュアホワイト』 の芽が出ました

前々回(4/30)のこの場でお伝えした 『ピュアホワイト』 のお話の続きです。
4月25日(木)に、桑山放課後児童クラブの子どもたちと種まきしたトウモロコシ 『ピュアホワイト』 は、10日目の5月5日(日)、この日を見計らったようにしっかりと芽を出しました。
昨年同様、不動の滝カントリーパークに4月17日(水)から5月5日(日)の子どもに日までの19日間、こいのぼりを泳がせていました。
雨と風の強い日はお休みするという申し合わせで、毎早朝、絡んだり引っかかったりしたこいのぼりを、付け直す作業をしていました。
その帰り道に 『ピュアホワイト』 の栽培地があるため、種まきしてからというもの雨と風の日の2日間以外、ほとんど毎日 「芽はまだか?」 と子どものように覗き込んでいました。
この間、雨が少なく、近年まれにみる絶好の行楽日和であったため、水分が不足気味であったこともあり、待ちに待った発芽です。
子どもの日を祝ってくれているようにも思え、感激しています。
これから夏にかけて、 『ピュアホワイト』 の生育状況を随時お知らせしていければと思っています。
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倉敷市議会会派 「青空市民クラブ」 研修

大型連休谷間の5月1日(水)、三豊市議会会派 「三豊市民クラブ」 と 「みとよ新政会」 合同の、倉敷市議会会派 「青空市民クラブ」 の研修を行いました。
議会や議員の政治活動指針として、市民の皆さんとの約束をまとめたものがマニフェストです。(ほかにも耳触りのいい呼び方がいくつかあるようです)
元衆議院議員で三重県知事を務め、現在、早稲田大学マニフェスト研究所所長の北川正泰氏が中心となって実施している、マニフェスト大賞(マニフェスト アワーズ)があります。
第6回と第7回マニフェスト大賞 最優秀賞の最高評価を得たのが 「青空市民クラブ」 です。
平成20年10月に出したのが 〔あおぞら 5つのお約束〕 で、当時のメンバー議員がまとめたマニフェストが、第6回の大賞受賞となりました。
翌年改選があり、〔あおぞら 5つのお約束〕 を引き継いだ新たなメンバー議員で、中間年にあたる平成22年2月に出されたのが 〔青空マニフェスト 検証〕 で、第7回の大賞受賞となりました。

会派で掲げたマニフェストに対し、自己と外部評価によって取り組み状況や達成度を市民に報告しています。
言いっぱなしではなく、チェック機能を自らに課してマニフェスト・サイクルを実行しています。
私自身のこれまでの議員活動に決定的に欠けていたのは、掲げた施策項目に対する成果の検証が、可視化されていないことに気が付きました。
自ら掲げた目標にどれだけ近づいたのか。
市民の皆さんに対する、私自身の活動の成果の 『見える化』 に取り掛かろうと考えています。
今回の研修で “初心” を思い出させていただきました。

『ピュアホワイト』 の種まき

NPO法人青空クラブでは、一昨年の “そば” 栽培体験に続く第2弾企画として、本年は、夏休みに収穫できるトウモロコシ栽培に挑戦しようと計画しています。
水曜日ならば、桑山放課後児童クラブの子どもたちが集団下校するとのことで、皆そろっての種まきができると予定していたのですが、あいにくの雨となり、翌日の4月25日(木)の夕方の実施となりました。
雨での順延となりましたが、畑の土に適度のお湿りができ、結果オーライでした。
自然とうまくお付き合いするとは、こんなことをいうのだと改めて感じています。
ネーブル刈りでお世話になった筒井さんのご厚意でお借りした0.2aほどの畑に、青空クラブ副理事長の三野さんの指導で、20名余の子どもたちは、今人気沸騰中の 『ピュアホワイト』 の種を、一粒一粒丁寧に・・・? 蒔いてくれました。
『ピュアホワイト』 は、生でも食べられるほど皮が薄く、とにかくトウモロコシとは思えないほど最高に甘くおいしいとのことで、収穫がとても楽しみです。
子どもたちには、夏の収穫時期までの間、時々栽培地に足を運んでもらって、しっかりと草取りをお願いします。
どれだけ汗をかいたかによって収穫の感動は格段に大きなものとなるはずです。
青空クラブの子どもたちが栽培している、トウモロコシ畑だと分かる看板を皆で作って、建てたいとも話しています。
とれたての 『ピュアホワイト』 を口いっぱいにほおばり、はしゃぐ子どもたちの姿が目に浮かぶようです。
しっかりと草取りのお仕事をして、お利口にしていないとお預けですからね!

閉会中の建設経済常任委員会(4/26)

閉会中の建設経済常任委員会が、4月26日(金)に開催されました。
本年度に予算化されている、主要工事の現地視察を行いました。
〔港湾水産課〕
詫間町仁老浜 高潮対策の護岸改良工事
〔水道局〕
豊中町岡本 帰来配水池築造工事

〔建設課〕
市道摺木友信線新設工事

市道田井徳満線拡幅工事

豊中町上高野 長淵川改修工事

その他、帰来配水池(約3億円)以外の水道局関係で、6億円弱の改良工事が予定されています。

公共施設整備調査特別委員会(4/23)

公共施設整備調査特別委員会が4月23日(火)開催され、前回までに資料提案されていた 『三豊市公共施設再配置計画 公共施設の再配置に関する方針(2013~2052)』 の第1期基本計画(2013~2022)に対する、一部修正が出されました。
これまでの人口推移の基礎資料としてきた 国立社会保障・人口問題研究所 「日本の市町村別将来推移人口」 が、平成47年までの25年後推計から平成52年の30年後までを見通した、最新のものに差し替えられました。
わずかながら人口減少速度が緩やかになっているとのことですが、30年後の三豊市人口は大きく減り続け2万人減の48,000人ほどとなります。
子どもの数は、30年間で約半分の3,600人ほどとなり、43%の減少となります。
また、生産年齢人口は約15,000人減り、約38%減となります。
このことからも、高齢者人口比率はますます増加していくことに変わりはありません。
他、10年間の再配置計画の 『庁舎周辺整備事業』 で、危機管理センター整備事業に加え、“高瀬公民館や高瀬図書館については、市全体の公民館や図書館のあり方を考える中で検討していきます。” が加えられました。
また、市立2病院の統合再整備計画が、“運営形態の検討も含め地域医療のあり方検討委員会に関する答申に基づいて検討を行なう” ことも示されることとなりました。
今後のスケジュール(案)にそって、10年間の推進プラン策定にとりかかっていくこととなります。