平成27年第1回三豊市議会が閉会

平成27年第1回三豊市議会定例会が、3月26日(木)に25日間の議案審議を終え、全議案を可決承認し閉会しました。

3月14日付のこの場でお伝えした条例関係の議案と、平成27年度予算案及び新教育長の任命等の人事案件が主なものです。

一般会計予算は、358億90,000千円で前年比14.7%増です。増額の主なものは、新設統合小学校2校等の教育施設建設よ本庁舎周辺整備、火葬場建設事業等です。

特別会計(8件)は、192億1,000千円で前年比3.8%増です。増額の主なものは、国民健康保険事業の14億86,000千円と介護保険事業の1億30,000千円です。

企業会計(2件)は、水道事業会計が24億8,516千円で前年比8.8%増です。増額の主なものは、豊中浄水場管理棟改築と中央監視設備等です。病院事業会計(2病院)が18億40,048千円で前年比0.6%増です。その内、永康病院は医業収益の減で、一方、西香川病院は改修工事で増となっています。

「教育長の任命について」は、横山市長より本年度末をもって定年退職する、小野秀樹政策部長が提案され、承認されました。任期は3年間です。

議会組織に関する議案は、『議会活性化特別委員会』が設置され、委員長に城中利文議員、副委員長に岩田秀樹議員が、委員会による互選で決定されました。  所管事項は:「さらなる議会改革及び議会基本条例に係る取り組みの推進に向けた調査研究」  委員数:9名  期間:平成27年3月26日から調査終了まで、閉会中も調査することができる。  としています。

平成27年度は三豊市発足から10年目の年であり、私自身も副議長として議会運営にかかわる特別な意味を持つ、節目となる1年間となると思われます。全力で取り組んでいきます。

三豊市立豊中保育所の修了式

三豊市議会3月議会の合間を縫うように、小中学校の卒業式や幼稚園の修了式が続いています。平成27年3月25日(水)には、三豊市立豊中保育所の修了式が、たくさんの保護者(父母の2名とも参加している家庭がかなりな数ありました)出席の下行われました。今年度で退職する佐久良所長先生の最後の大仕事です。修了児たちもそれを感じているのでしょうか、晴れ舞台を祝うように、式が終わるまで実にお行儀よく静かに座っていました。産れてわずか2年の子どもたちとは思えないような光景でした。我慢していたのでしょう、式が終わるのを待ち構えたように大泣きの子どももいました。これが普通ですよね。よく頑張りました。とにかく、先生方の指導力に脱帽です。

 

ぞう組、パンダ組、きりん組の52名の修了児の皆さん、ご修了おめでとうございます。名前を呼ばれて元気に返事ができ、「ありがとうございます」もしっかり言え、なによりも人のお話を背筋をぴんと伸ばして聞くことができています。こんなにお利口になりました。これから幼稚園や新しい保育所に行っても、お友だちと元気に遊んだりかけっこしたりできると思います。頑張ってください。

保護者の皆さん、お子様のご修了おめでとうございます。これから本格的な子育て生活が始まります。今春から、子ども・子育て支援新制度が始まりますが、仕組みがどのように変わろうとも、子育てや教育は所長先生の保護者の皆さんへの感謝のお話もありましたように、保護者の皆さんのご理解とご協力があってこそ成り立つものです。子育ての基本は、家庭にあることは誰もが知っていることだと思います。保護者の皆さんには、お子様の成長のためにも『普通の生活』と『運動』を続けてほしいと願っています。

『普通の生活』とは「早ね早おき朝ごはん」です。『運動』とは「遊び」です。当たり前のことを続けることほど退屈で諦めそうになりますが、これの積み重ねこそがお子様の人柄の基礎力になります。また、これからの幼児期は、一生を生き抜くための運動能力の基礎を養う、適齢期です。このまちには、不動の滝カントリーパークなど豊かな自然がいっぱいです。休日には、家族そろって出かけていただき、体を使って走り回ってください。思いっきり汗をかいて遊んでほしいと願っています。

終わりになりますが、保護者の皆さんの子育て生活が楽しいものとなりますことと、お子さまが元気で立派に成長されますことを願い、お祝いの言葉といたします。

 

佐久良所長先生、長年のお勤めご苦労様でした。今後とも、三豊市の子どもたちと何らかの形で関わりを持ち続けて下さることを期待しています。お体には十分お気をつけていただき、ご活躍頂けますことを願っています。ありがとうございました。

 

 

平成27年第1回三豊市議会

平成27年第1回三豊市議会定例会が3月2日(月)から26日(木)までの25日間の会期で開催されています。来年度の予算案を主な議題とする3月議会は、今年度最終となる補正予算や、来年度から施行される条例の制定及び改正の議案など54件が審議されています。

3月6日(金)には、平成26年度の補正予算案11件、及び地方創生関係の補正予算に係る議案が1件、可決されました。  「議案第24号 三豊市まち・ひと・しごと創生総合戦略推進委員会設置条例の制定について」  国の総合戦略が定める政策分野にそって、市の目標設定や施策の効果の検証を目的に設置する。

3月12日(木)と13日(金)に開催された3常任委員会では、付託案件について審査されました。

「議案第23号 三豊市公文書等の管理に関する条例の制定について」  公文書管理法に則り行政文書の管理の統一的ルールを定めるとともに、文書館との連携の下に歴史公文書の適正な保存を行うため。

「議案第25号 三豊市基金の処分の特例に関する条例の静定について」  ペイオフに対応するため、基金を取り崩し相殺できるようにするため。

「議案第26号 三豊市がんばる企業応援事業補助金審査委員会設置条例の制定について」  応募申請内容を厳正かつ公平に審査するため。

「議案第27号 三豊市ものづくり大賞審査委員会設置条例の制定について」  功績のあった中小企業等を表彰するにあたり、厳正かつ公平に審査するため。

「議案第28号 三豊市歯と口腔の健康づくり推進条例の制定について」  国の法及び県の条例に基づき、市においても推進するため。

「議案第29号 三豊市事業所内子育て支援環境整備推進事業補助金審査委員会設置条例の制定について」  事業所からの子育て支援施設整備の提案に対し、補助金交付審査を行うため。

「議案第30号 三豊市子どものための教育・保育給付に関する条例の制定について」  子ども・子育て三法により、利用額や保護者の報告義務等の罰則を定めるため。

「議案第31号 三豊市教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定について」  新教育委員会制度施行にともない、常勤の特別職となり職務専念義務が規定されるため、教育長の職務の一部の免除を定めるため。

「議案第32号 三豊市いじめ問題対策連絡協議会等条例の制定について」  いじめ防止対策推進法制定に伴い、対策連絡協議会を置くとともに、いじめ問題調査のため調査委員会及び再調査委員会の設置を定めるため。

「議案第33号 三豊市防災会議条例の一部改正について」  危機管理課設置のため、総務部総務課長を危機管理課長に改めるため。

「議案第34号 三豊市消防団条例の一部改正について」  7方面隊運営費を新たに設けるため。一人当たり2,000円/年を支給する。

「議案第35号 三豊市職員の給与に関する条例の一部改正について」  人事院勧告により、医師の地域手当支給率及び医師の通勤手当、管理職員の特別勤務手当の支給、給料票の改正のため。

「議案第36号 三豊市詫間町松崎コミュニティセンター条例の一部改正について」  指定管理できるようにするため。

「議案第37号 三豊市詫間町箱浦ビジターハウス条例の一部改正について」  指定管理できるようにするため。

「議案第38号 三豊市宝山湖公園条例の一部改正について」  芝生広場の利用料を減額するため。中学生以下を4,000円から2,000円に、一般を8,000円から4,000円へ。

「議案第39号 三豊市防災センター設置条例等の一部改正について」  旧町時代から使用されていた住所表記を訂正するため。

「議案第40号 三豊市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例の一部改正について」  山本町、財田町のし尿が平成27年4月1日より他町と同様の処理となるため。

「議案第41号 三豊市介護保険条例の一部改正について」  保険料率を7段階から9段階とし額を定めるため。

「議案第42号 三豊市福祉センター条例の一部改正について」  旧町時代から使用されていた住所表記を訂正するため。

「議案第43号 三豊市手数料条例の一部改正について」  鳥獣保護に係る法律名が変わることにより、それに改めるため。

「議案第44号 三豊市農村環境改善センター条例及び三豊市市営住宅設置条例及び管理条例の一部改正について」  旧町時代から使用されていた住所表記を訂正するため。

「議案第45号 瀬戸グリーンセンター更新工事事業に伴う負担金平準化基金条例の廃止について」  整備に係る負担金を一括払いすることで事業が完了するため。

「議案第46号 三豊市仁尾町ふれあい健康会館条例の廃止について」  仁尾町福祉会館取り壊しのため、施設内にあった児童館が移転利用できるようにするため。

「議案第47号 『子ども・子育て支援法』及び『子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法令の整備等に関する法律』の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について」  子育て支援法等施行及び福祉関連法改正に伴い、改正4件と廃止1件のため。

「議案第48号 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について」  地方教育法の改正に伴い、教育委員会組織変更のため。

「議案第49号 香川県広域水道事業体設立準備会の設置について」  県内6市8町(坂出市と善通寺市は不参加、直島は岡山県から送水)で協議会を設置するため。

「議案第50号 指定管理者の指定について(三豊市高瀬町総合交流ターミナル施設)」  たかせ天然温泉を、(株)創裕に引き続き指定管理委託するため。平成27年4月1日~平成32年3月31日までの5年間。

「議案第51号 指定管理者の指定について(三豊市高瀬町産地形成促進施設」  心泉市たかせを、(株)創裕に引き続き指定管理委託するため。平成27年4月1日~平成32年3月31日までの5年間。

「議案第52号 指定管理者の指定について(三豊市粟島海洋記念公園)」  ルポール粟島等を、(株)創裕に引き続き指定管理委託するため。平成27年4月1日~平成32年3月31日までの5年間。

「議案第53号 指定管理者の指定について(三豊市山本町山地直売所)」  (有)山本ふれあい市に引き続き指定管理委託するため。補助金適化法により平成27年4月1日~平成29年3月31日までの2年間。

「議案第54号 指定管理の指定について(三豊市財田町土づくりセンター)」  JA香川に引き続き指定管理委託するため。平成27年4月1日~平成37年3月31日までの10年間。

なお、平成27年度予算案は議会開会中に開催される予算特別委員会において、審査することとなっています。

全議案の採決は3月26日(木)の、議会最終日に行われることとなります。

 

副議長の所信

報告とお礼が遅くなりました。平成27年3月2日(月)に開会した三豊市議会3月議会初日に副議長選挙がありました。会派の仲間を始め多数の同僚議員の投票をいただき、三豊市議会第10代の副議長に当選することができました。心からお礼申し上げます。また、これまでご支援いただいた市民の皆様に対しても、これまでの変わらないご支援に感謝するとともに、これからも怠ることなく変わらない活動を続けることをお誓いしたいと思います。

三豊市議会では議長及び副議長選挙にあたっては、本議会での投票の前に全員協議会で立候補者が所信を述べることとなっています。議長の任期は2年との申し合わせであることから、今回の改選は副議長のみです。私は、なぜ副議長選挙に立候補を決意したのか、所信を述べる機会をいただきました。

 

【副議長選挙立候補にあたっての所信】

ただ今より、三豊市議会副議長選挙立候補にあたっての、所信を述べさせていただきます。

三豊市が誕生して10年目を迎えています。三豊市議会もこれまで、二元代表制の一翼として市政を担ってきたと認識しています。

市内の小学校の中には、4年生が2分の1成人式を行っているところがあります。そこでは、子どもたちは皆、自分の将来の夢や希望を大きな声で発表します。その凛々しさに、私は大きな感動を覚えるとともに、このまちの未来への可能性を強く感じるものです。

それに倣えば、三豊市議会にとっての10年という年月は、基礎力を培う期間でありまだまだ発展途上であるといえ、10年目という年は市議会のあるべき方向性を指し示す時期に来ている節目である、といえると思っています。

そこで私は、三豊市議会がこれまで諸先輩方のご尽力によって、積み重ねてきた議会の数々の成果を、自らも微力ながら皆様とともに確かなものとし、さらなる高みを目指していきたいがため、副議長選挙に立候補することを決意いたしました。

議会は、二元代表制の一翼として、決議責任を担うために議決権を有する機関という重要性の認識を高め、多様な市民意見を背景に政策提言できるよう、一丸となって責任を全うしていかなくてはならないと考えています。そのために、市民と直接対話する意見交換会や、議員同士の自由討議のより良い形を、皆様とともに模索していきたいと考えています。

合併10年目の節目は、地方創生元年です。地方創生は、自治体間競争の時代の幕開けだともいわれています。今こそ、市民、市、議会がともに、このまちの飛躍に全力で取り組まなければなりません。そのために、議会がひと塊となって研鑽を進めて行かなければならないと考えています。全ては、三豊市民の幸福、市の発展のためであります。

なにとぞ、皆様方のご支持ご支援を賜りたくお願い申し上げ、私の副議長選挙立候補にあたっての所信といたします。

 

与えられた1年間の任期を、三豊市議会の改革と発展の時とするために、全力で取り組みます。

子ども会新指導者研修会

毎年この時期に開催されている、三豊市子ども会育成連絡協議会の新指導者研修会が、平成27年3月1日(日)に開催されました。回を重ねるごとに準備と運営に汗をかいていたでいている役員さんや市職員さんのおかげで、充実した研修会となってきました。昨今では、子どもたちのスマホ問題がクローズアップされており、タイムリーな講演の企画が組まれ、来賓でお越しいただいた臼杵教育長さんも、納得して頂いたと思っています。三豊市子ども会育成連絡協議会会長として挨拶をさせていただきました。

 

平成26年度三豊市子ども会新指導者研修会に、多数ご参加をいただきありがとうございます。この研修会は、次年度の子ども会の指導者と育成者を対象に、子ども会活動の理解を深めていただき、充実した活動につなげていただくために開催するものです。来賓に三豊市教育委員会から臼杵教育長、三豊市小・中学校校長会から大久保校長先生にご臨席をいただいています。ありがとうございます。

私は、子ども会活動は、子どもたちが学校や家庭、特定の団体に限定されることなく、地域の中で経験する様々な体験活動を通して、生きる力の基礎となる豊かな感性を実に着けることを最高の目的としていると考えています。

中学1年生の悲しい事件が、毎日のように報道されていますが、少年の身近に気軽に相談ができる大人がいれさえすれば、もっと違った展開があったに違いないと、残念でなりません。実は、子ども会活動は地域の中での人間関係作りの場として、とても重要な役割を担っているのです。

今日は、指導者向けに『さぬきっ子安全安心ネット学習会』の講演、参加児童向けにNPO法人フレンズによる『創作体験活動』を用意しています。活動発表として、4つの単位子ども会の発表があります。

この新指導者研修会が、皆さんのこれからの子ども会活動に大いに参考となり、ますます活発で創造性豊かな活動に役立ちますことを期待し、開会にあたっての挨拶といたします。どうぞ最後までよろしくお願いいたします。

 

現代は、スマホを始め私たちの生活の実態とかけ離れたところでの情報が氾濫する社会となっています。これらを活かすも、これらに翻弄されるも、これらを使う人としての力なのだと思います。子ども会活動によって、少しでも子どもたちが時代の変化を追い風とする感性獲得し、豊かな人生を歩んでほしいと願っています。

三豊市公民館研修会にあたって

平成27年2月24日(火)に市民交流センターで、平成26年度三豊市公民館研究集会が開催されました。三豊市公民館運営審議会会長の小林静夫会長が出席できないとのことで、副会長として挨拶をすることとなっていました。地方創生が掲げられて様々な施策に取り組み始めています。その中で、地域の底力の総動員なくしてその実現は叶わないと思います。その源の一つに、地域に根差した地道な活動を続けてきた公民館活動の活性化をいかに図るのかに期待が寄せられているのではないかと考えています。

 

三豊市公民館研究集会が、地区館長さんはじめ公民館活動に携わる関係者の皆さんの参加により、盛大に開催されますことを心からお慶び申し上げます。また、日ごろは公民館活動を通して、三豊市の社会教育の一翼を担い大きく貢献して頂いていますことに、感謝を申し上げます。

さて、今この国の活力を取り戻すために地方創生が掲げられ、様々な施策が進められようとしています。人口減少対策と地方経済活性化によるものです。これはまぎれもなく、この国は地方の活力なくては成り立たないことを示しています。

地方の活力は、日々絶えることなく自らのために学び、人のために役立とうとする人たちによって支えられています。私は、その代表的な活動が公民館活動であろうと考えています。

本日は、高瀬町公民館勝間分館と詫間町公民館の活動報告や、新居浜市市民部長の関様の講演が予定されています。私も楽しみにしています。今日の学びを活かしていただけることを願っています。地域独自の活動や創造性によって、新たな暮らし方の知恵や文化の集積につながっていくことを期待し、挨拶といたします。ありがとうございました。

 

高齢社会において、介護予防等地域包括ケアの重要性はますます大きくなっています。公民館同様に、地域に根差した活動をしているいろんな団体や機関との連携の強化によって、支え合いの仕組みを構築していかなくてはなりません。

閉会中の総務教育常任委員会(第5回)

平成27年になって2回目で、26年度では5回目の総務教育常任委員会が2月16日(月)に開催されました。協議題は、1月23日(金)に開催された前回のこの会において、資料が十分でないとのことで持ち越された案件を中心に行われました。

「南部学校給食センターの運営について」

運営方法を公設公営と公設公営一部民間委託(調理及び配送を民間委託)する場合の、調理員数の推移及び人件費の資料の提示がされ、公設公営一部民間委託の方法で進める。業者選定方法は公募型プロポーザル方式とする。なお、北部給食センターに関する資料は、調査及び確認に時間を要するため、提示されず協議しないこととした。

「宝山湖公園使用料の詳細について」

三豊市宝山湖公園条例の使用料改正に向け、条例施行規則の利用規定の一部改正の説明があった。

「所管部局からの報告事項について」

●地方創成の概要について━まち・ひと・しごと創生法によって、市の取り組む方向性の説明があった。国の平成26年度補正予算による市の3月補正で、地方消費喚起・生活支援型でプレミアム商品券等に1億13,485千円、地方創生先行型で地方版総合戦略作成や観光事業等に71,010千円が交付予定。

●エリアマネージメントの現状について━『官民連携手法による本庁舎周辺等のエリアマネージメント』の現状と今後の予定の説明があった。2月24日に再配置審議会(実行計画の審議)、3月13日に国交省委託事業の報告書提出、3月議会で平成27年度実行計画の報告を行い、4月以降に実行計画の公開の予定。

「その他」の報告として、

●三豊市防災会の設立━平成27年2月8日設立し、会員115名(内、女性13名)。※現在の資格取得者数143名(内、女性14名)。

●女性消防団員結成について━7町各2人程度を平成27年4月に一般公募により募集。

●次期指定管理施設について━平成27年3月末日をもって指定期間終了施設の委託先を検討中。①ルポール粟島、キャビン等 ②たかせ天然温泉、心泉市たかせ ③父母ヶ浜海水浴場 ④つたじま海水浴場及びキャンプ場

 

以上で、閉会中の総務教育常任委員会報告(第5回)を終わります。

会派視察研修報告・3

会派視察研修報告の最後となる3件目は、島根県邑南町(おおなんちょう)における定住促進の取り組みです。子育て支援の充実や食にこだわった産業おこしで、地域の活性化に成果を上げています。

邑南町は、平成16年に石見町、瑞穂町、羽須美町が合併し誕生した、面積419.22㎢、人口約11500人余の農林業を主な産業とするまちです。先に研修報告した2件の訪問先同様中国山地にあり、島根県の中央部の世界遺産石見銀山の南に位置する山間部にあります。近年、自動車道整備によって広島経由で都市部との交通の便が良好となり、交流が活発になっています。

「邑南町における定住促進対策・日本一の子育て村の取り組みについて」 の研修を行いました。

 

邑南町のまちづくりの理念は 『持続可能なまち』 を目指すことだ。「日本一の子育て村構想」 を立ち上げ取り組んでいる。このまちも全国の地方同様、人口は右肩下がりだ。それを少しでも緩やかにしたい。平成23年度に 『攻めと守りの定住プロジェクト』 で、制度として取り組み始めた。 ①‟攻め”のA級グルメ構想(5年間) ②‟守り”の日本一の子育て村を目指して(10年間) ③徹底した移住者ケア の3本柱だ。

目標を0~18歳人口の増加・定住とし、その人口目標を平成22年:1,660人であるところを、平成28年:1,700人に、平成33年:1,800人とすることとした。そのために、「日本一の子育て村を目指して ~子育てするなら邑南町で~」を掲げることで、若者定住施策を充実させた。

医療、保健、福祉、教育、就労、定住支援、生活環境、生活情報、結婚等、の各分野で徹底的に事業化した。すべてを網羅して 【日本一の子育てに関するガイドブック】 として、誰にも分るようにまとめている。(概略版は全戸に配布、詳細版は希望者に配布) *資料は概略版

これまでの取り組みによる人口動態の推計は、合併10年目で初めて自然減を社会増が上回って、20人増となった。子育てしやすい環境は整ってきており、定住者数は平成22年:22人(内子ども3人)、平成23年:30人(4人)、平成24年:42人(7人)、平成25年:56人(10人)の実績となっている。たが、まだ出生率は上がっていない現状で、今後の課題だ。

これまでの取り組みで 「日本一の子育て村構想」 が目指す理念である、『地域で子育て 未来を創る みんなが笑顔で暮らせるまち』 の更なる実践が効果を上げることを確認できた。

徹底した移住者ケアは、日本一の子育て村推進本部を中心に、定住支援コーディネーターと定住促進支援員の連携で、UIターン者や定住者の声をくみ上げ反映している。新規施策として、子育て支援ポイント付与制度(さくらカード)を始めた。子育てサービスを利用するだけでポイントが貯まり、町内のお店で買い物に利用できるというものだ。たとえば、4か月検診を受けると20ポイント(夫婦で行くと40ポイント)もらえ、他の健診や子育てサロンに行くことでもポイント付与される。また、出生を祝うアルバムプレゼントや赤ちゃん誕生のお知らせ、地元キャラクター使用のベビー・イン・カーのシールなどを取り入れた。

‟攻め”のA級グルメ構想と連携した、行政と民間の協働による婚活イベントを活発に行っている。

これからも、様々な新しい事業や企画で 「日本一の子育て村」 に挑戦し続けていく。

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今回の研修テーマは、定住対策と子育て支援の取り組みであったため、‟攻め”のA級グルメ構想にはほとんど触れていませんが、「香木の森公園」を核とした食材の本当の美味しさ・魅力を伝えるA級グルメ発信拠点の取り組みや、「ハーブを利用した人と環境にやさしいこだわり米 特別栽培米『石見高原ハーブ米』」の取り組みも、大変興味深いものでした。このテーマだけでも再度研修に訪れたいものです。邑南町の攻めと守りの定住プロジェクトを起点とした 「日本一の子育て村構想と定住促進」 は、【日本一の子育てに関するガイドブック】 に収められたこれでもかといった施策の数々でできています。今回研修で学んだ邑南町の事業を、先ずは三豊市において取り入れるのも一つの手だと考えています。邑南町の研修は勿論のこと、いづれの研修も有意義なものでした。これからの活動に活かしていかなくてはなりません。

以上で、3回にわたる会派視察研修報告を終わります。

会派視察研修報告・2

会派の視察研修報告の2件目は、鳥取県八頭町(やずちょう)での 『八頭町のバイケミ(バイオケミストリー)農法について』 です。

八頭町は鳥取市の南に位置し、平成17年3月に郡家町(こうげちょう)、船岡町(ふなおかちょう)、八東町(はっとうちょう)が合併し誕生した、人口20,000人ほどのまちです。西条柿や花御所柿、二十世紀梨、りんご、ぶどうなど、フルーツの里そして全国に情報発信しています。八頭町のバイケミ農法は、日本古来からこの国の気候や風土に適した農法を基本にして、竹を肥料にして高い食味値の米や、鮮度や糖度、低硝酸値の野菜の栽培を目指すものです。

八頭町バイケミ農法研究会の取り組みの研修を行いました。

 

戦後、広く行われてきた肥料を土に深くすきこむ農法は、乾燥した気候風土のアメリカでは効果的なもので、それをそのまま雨の多い日本に取り入れたものだ。竹パウダーを肥料とする稲作は、生(なま)の肥料を表面で堆肥化させる表面施肥(上肥え)で、代掻き後、生の肥料として竹パウダーを散布し、直後に田植えをする。理想は田植え後に散布するのが良いと考えている。”おいしさ” は、横に張る横根の成長でうまれるもので、土深く伸びる直根は植物自身を支えるための根で、”おいしさ” には関係ない。八頭町では、孟宗竹パウダーを使用している。竹は稲と同様に草系植物であるため、炭素分解周期が稲の収穫期間に合致しているため、優れた生(なま)の肥料だ。

竹を肥料にしたバイケミ農法の効果は、  米:食味値が八頭町役場所有のサタケ米粒食味計RCTA11Aの計測で、90以上が90%以上  野菜:鮮度の日持ちが良く、高品質で高食味、高糖度(大根で9度)、低硝酸値

課題は、 ●多量の竹パウダーを作りにも、散布にも機械設備が必要で、多額の投資が伴うため、機械の所有・管理の体制整備が必要。 ●豊かな土壌づくりのためには、生産物の収穫以上の繊維の多い有機物を入れることが必要。一時的に多量投入すると、腐植には土壌中の窒素を吸収し、作物が窒素飢餓を起こすため、作物のために降るのではなく腐植促進のため、腐植に要する量の窒素を有機物に散布する必要がある。 ●竹パウダーの腐植は、土の表面の方が早いため、土壌表面に散布し竹パウダーを土の中にすきこまない。なぜなら、土中では腐植が進みにくく腐敗し有毒ガスが発生し、作物の根に障害が出ることで、連作障害の原因となる。

今後の展望として、 ●竹パウダーを使う農法は、日本古来の農法だ。現代農業として経営できるようにしたい。 ●和食も世界に周知される時代だ。世界から信頼される農家となり、心のこもったものを作れば、勝ち残れるはずだ。 ●野菜の硝酸イオンは、EUでは制限値が制定されているが、日本はない。日本古来の農法で、EUの制限の半分に減らすことが可能だ。

竹を肥料にしたバイケミ農法で栽培した米の収穫量及び売価の目標は、10a当たり600㎏で5,000円/㎏だ。この量とこの単価はまだまだの段階だが、1パック450g(3合袋)を900円でギフト市場の開拓を目指している。農家は 「土づくりではなく、作物づくりだ。量なのか質なのか。」 自らの農業経営の方針を明確にして、辛抱強くバイケミ農法に取り組んでいる。

 

説明して下さった バイケミ農法研究会 副代表の中嶋繁夫さんのバイケミ農法米は、八頭町の学校給食に出荷しています。子どもの味覚は幼少期に決まるためです。また、同席されたぶどう農家の会員さんのつくるぶどうは、竹チップを施肥したことで病気や害虫が少なくなったうえに、生食用は糖度20度となっているとのことです。直売所へ出荷するとともに町内の保育所で使用されています。地域とともに生き、地域とともに進化する農業の在り方の一例を学ぶことができました。我が家の稲作とぶどう栽培にも取り入れてみたいと思います。先ずは、実践です。

八頭町バイケミ農法研究会の皆さん、研修の段取りをつけていただいた町役場の職員さん、お世話になりました。ありがとうございました。

会派視察研修報告・1

三豊市議会の第1会派である 啓明会 の視察研修に平成27年1月20日(火)~22日(木)の3日間参加しました。訪問先は、中国山地の山間部にあり、それぞれの地域の特性を生かしたまちづくりに取り組んでいる、3つの自治体です。

一件目の研修は西粟倉村(にしあわくらそん)で、岡山県の北東部に位置し、北は鳥取県に、東は兵庫県に接した、人口1,500人ほどの林業の村です。三セクの智頭急行で大阪へ2時間、東京も日帰り出張が可能なため、都市との交流ができるところにあります。面積は57.93㎢で、内95%を森林が占めています。その内85%が人工林です。これを地域唯一の資源ととらえ 【百年の森林(もり)構想】 を掲げ、森林から始まる村づくりの 【百年の森林事業】 の挑戦が続いています。このことが結果として、若者の定住に成果を上げているのようです。

 

【百年の森林構想】 とは、「約50年生にまで育った森林の管理をここで諦めず、村ぐるみであと50年がんばろう。そして美しい百年の森林に囲まれた上質な田舎を実現していこう」 「森林事業は心と心をつなぎ価値を生み出していく『心産業』、村の資源である森林から産業を、そして仕事を生み出していこう。」 というものだ。

2009年に、私有林を対象とした西粟倉村森林管理運営に関する基本合意書の締結が行われ、村(役場)が森林を守る 【百年の森林事業】 がスタートした。【百年の森林事業】 には、<百年の森林創造事業> と <森の学校事業> がある。

<百年の森林創造事業>(川上の事業) とは、西粟倉村の森林総面積5,400㏊の内個人所有の私有林約3,000㏊を管理し、生物が豊かで、美しく安全な森林づくりが目的だ。そのための基本的方策として、①集約化による森林整備(面積の小さい森林を大きなまとまりにし、効率化する) ②長期施業管理に関する契約(森林を預かって管理・整備) ③百面の森林総合情報システムネットワークの構築(所有者ごとの境界が明確となっている) を整えた。これまでの取り組みの結果、村管理の森林管理面積は約2,350㏊と拡大してきた。間伐材の収益の分配は、平成25年度で平均販売単価9,100円/㎥となり、所有者分配金は2,800円/㎥であった。木材価格が上昇したため、収益は大幅に増加した。また、都市との交通の便が良いこともあり、民間事業者の運営する『共有の森ファンド』への投資も集まり、森林所有者に対する現地説明会『新しい森づくり発見ツアー』(役場・森林組合・森の学校共催)を開催し、村の認知度向上に努めている。その他、村内でも大型木製遊具を制作し、子どもたちが西粟倉産材に触れる機会をつくったり、誕生祝品「ウッドスタート」として地産地消の木製玩具のプレゼントや、子どもが気に触れながら育つ環境をつくるため、木育拠点整備を実施している。

<森の学校事業>(川下の事業) は、間伐材を使った商品の開発・販売(消費者に直結)を通して、西粟倉のファンをつくることが目的だ。(株)西粟倉・森の学校は、旧影石小学校跡地(昭和34年築)を利用し、平成21年10月に設立された。ここを拠点に <百年の森林創造事業> により育まれた森林をきっかけに、西粟倉を多面的に活性化し、森林を人々の暮らしに繋げていく事業だ。西粟倉産材の製材所が平成22年8月に稼働したことで、FSKに認証を受けた森林材によるオリジナル商品や新たな取り組みの可能性が広がった。西粟倉産材を使用しCO₂削減に貢献するための、東京都港区との ”みなと森と水二酸化炭素固定認証制度” の協定を締結し、自然環境を守る村として知られるようになった。また、林野庁と環境省の委託事業である「木質バイオマスエネルギーを活用したモデル地域づくり累進事業」 により、中山間地での木質バイオマスのモデルケース作りにも取り組んでいる。

このような事業展開の結果、西粟倉の生き方に共感する若者が訪れるようになった。学生のインターンシップや体験ツアー等を通して、若者の応援が集まることで、森の学校を拠点とした雇用の場が生まれ、新規事業による活性化で50人の若者が定住した。始めから若者定住を目指したわけではない。この村には森林があった。唯一の資源に全てを託し村挙げて集中することを決断したのが 【百年の森林構想】 であり 【百年の森林事業】 だったのだ。いまだに手さぐりでの取り組みだが、ここにはこれしかない。

今後、地域の課題解決の視点として、独居老人の増加に対し、再生可能エネルギーを活用した低コスト生活による 「上質な田舎」 の創造を実現していこうと考えている。単なる化石燃料の再生エネルギー化では行き詰まる可能性が高い。森林をきっかけにした木質バイオマスによる、再生エネルギーの活用が西粟倉村を支えていってくれると思っている。

 

地域自らの決断が地域自身を変え、地域活性の再生エネルギーとなることを学んだ研修でした。説明をしてくださった、産業観光課 百年の森林構想推進係 小椋課長補佐、総務企画課 粟屋課長補佐には、お忙しい中お世話になりました。ありがとうございました。

※FSK=ドイツに本部を置く国際組織「森林管理協議会」