常任委員会視察研修報告パート2

今回は、教育民生常任委員会の視察研修のもう一つのテーマである、熊本県芦北地域振興局の「子どもの食育ネットワーク事業」の取り組みについての報告をします。
大分県日田市に引き続き、熊本水俣保健所において、県芦北地域振興局から保健福祉環境部・農林部・芦北教育事務所の3部局11名の出席をいただき、「子どもの食育パートナーシップ事業」の視察研修を実施した。
事業主体の熊本県芦北地域振興局は、県南部の水俣・芦北地域を管内とし、人口55.000人、面積430平方キロメートルの農林水産物に恵まれた地域であり、水俣病を教訓とした環境学習や自然体験型学習など、地域資源を活かした観光振興にも力を注いでいる。
当局では、昨年の食育基本法制定に先立つこと2年前の平成15年、生活習慣病やBSE問題、食品の偽装表示など食環境のあり方が騒がしい中、これまで保健・農林・教育それぞれの部局で独自に進められていた事業を連携する取り組みを始めた。それが「子どもの食育パートナーシップ事業」である。
それまでは、
*保健部局の健康増進のための食育事業
*農林部局の地産地消の推進
*教育部局の食に関する教育
などが進められていたが、縦割り事業の見直しにあわせ、問題点の洗い出しがされた。
”子どもの生活習慣病、こころの健康”(健康づくり)
”食の安心安全、食文化の継承”(環境整備)
”学校、家庭、地域の役割”(学校、家庭、地域の連携)
などであった。これらに対する必要な対策を共有することから始められた。
本事業推進に当たって、「最終目標」を子どもたちの目指す姿として「ふるさとを愛し誇りに思う子ども 自然に親しみ思いやりのある子ども」とし、到達のための段階目標として「健康目標」と「食生活目標」を定めた。
「健康目標」:<子どもがこころも身体も健康である> 適正体重である・子どもの健康に不安を感じていない・すぐ怒ったりいらいらしたりしない・喜んで通園通学する・朝すっきりした気分でいる
「食生活目標」:<望ましい食習慣の確立> 朝食を毎日食べる・偏食が少ない・よく噛んで食べる・1日1回は家族そろって食事をする・素材の味をいかした(薄味)料理を好む・郷土料理を好む
これらの計画目標に向け、平成15年から19年度までの5年間「家庭や地域によるサポート」「子ども自身に身に付けたい能力」「食環境の整備」の取り組むべき3本柱の充実・実践を行っている。
主食と一汁二菜の4つのお皿ランチョンマット・食育劇・健康づくり応援店・きょうのうんちは○○うんち・食の名人・学校給食への地元野菜導入・地元農家での体験学習・教科と関連づけた食育の授業 などは、ほんの一部である。
多くの人々や団体、機関の多様な形のパートナーシップで、子どもたちの食生活改善の取り組みがなされていることを強く感じた。
研修の最後に教育事務所の担当の方からの言葉が印象的であった。保護者への啓発には限界がある。すべての教科で「食育」は可能であり、子どもから大人へのバトンリレーが地域全体への啓発となる。更に、食育基本法の「食育を、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるべきものと位置づける」は、本事業の重要性を際立たせた。
以上で、三豊市議会教育民生常任委員会の視察研修報告を終わります。

“常任委員会視察研修報告パート2” への4件の返信

  1. 研修お疲れさん。
    自治会単位で栄養士による食の指導はどうですか。
    同じこと10回連呼して人集めをすればよい、必ずヒットしますよ。
    ところで、寿工芸の跡地に三豊市の職員労働組合の事務所があるが、どうなっているのでしょうかね。
    今回の研修は政務調査費で出張ですか。レポートはどこへ提出するのでしょうか。
    お便りありがとうございます。また、ご提案ありがとうございます。
    職員労働組合の事務所の件は、7町による合併協議会のときからの打合せ事項だそうです。土地は三豊市土地開発公社のものですが、建物は三豊市の普通財産です。電気水道代の扱いや正式な契約は今、管財課で手続きをしているとのことです。遅いとは思いますが問題はないとのことです。
    今回の研修は、委員会研修費で実施しました。なお、研修報告書の提出先は、議長宛です。市民の皆様には議会広報誌でお伝えします。
                    たくま まさし

  2. 各地への研修を続けられているようですが、大いに結構と思いながらも、はたしてそれが三豊市の発展のためにどれだけ必要なのかとの疑問も感じます。というのは、三豊市の
    まちづくりにとっての課題は、そんなまで遠くへ出かけていかなくても、この市の中にいっぱいあるからです。
    返事が遅くなりすみません。
    ご意見の通り課題は山積しています。
    私も含む市民一人ひとりが、自らの日々の行動を少しずつ変えようとするところに、まちづくりがあるのだと思っています。
    行政や政治がやるべきまちづくりと、一人ひとりの心がけで取り組んでゆけるまちづくりがあると思っています。
    後先関係なくやってみようと気づき行動したのが、私にとってのまちづくりとしての議員への道でした。
    気づいたらすぐやる。ご意見を読みながらわが身を振り返っています。
    ありがとうございました。
                           たくま まさし

  3. 市当局は都合の悪い時は合併協できめた事。都合のよい時は我々でさはいする。
    とにかく、市が労働組合に施設を貸していることに問題があります。これは大変なことに向かっていきますよ。行政改革は出来ないでしょう。
    職員組合の皆さんも、私たち同様(いや、きっと私たち以上に)、三豊市の未来について思い悩み考えていると思います。職員組合の皆さんの理解と協力なくしては市の行財政改革は達成されないことも充分にご存知のことと思います。
    建設的で、未来志向の三豊市職員組合であることを、私は信じていますし、しっかりとした良識のもとに運営される職員組合あって三豊市行政の再生と進歩があると思っています。
    三豊市をともにつくる想いが一番です。
    この意味で、この厳しい財政の現実の前では、運命共同体に近い存在であると感じています。
    事実、市民・民間企業感覚の改革提案は遠慮なくどんどん出せる状況になってきています。そうでなければ、誰も(市民の皆さんは勿論、職員の皆さんも)浮かばれないのですから。
    時代は確実に変わっています。
    ご指摘の件、しっかりと肝に銘じ、契約の内容は確認して置きます。
    ご意見本当にありがとうございます。
                       たくま まさし

  4. 労働組合の件よくわかりました。今後ともよろしくご指導ください。
    私も市民の皆様の期待を裏切らぬよう、緊張の中で慎重に取り組んでゆきます。
    これからもご意見やお叱りどうぞよろしくお願いいたします。
                     たくま まさし

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