日田市の「バイオマス資源化センター」施設

平成18年4月に稼働を始めて5年目を迎える 「日田市バイオマス資源化センター」 へ、視察に行って来ました。
7月2日(金)早朝に発ち、午後に訪問し、日付が変わる間際の帰着の、慌ただしい日帰り視察研修でした。
私にとってこの施設は2回目の訪問となります。
前回は平成18年8月で、この施設が稼働を始めてわずか4ヶ月の、まだまだ実績の乏しい時期でした。
今回は4年間の実績を確認するとともに、ある特定の点についての調査を目的としています。
この施設の選択した技術である 【バイオガス化施設】 は、これまでの実績としてほぼ計画に近い効果を上げているようで、その内容は、前回の研修報告である平成18年(2006年)8月14日にこの場の、 『常任委員会視察研修報告パート1』 に書き込んでいますのでご確認ださい。(維持管理費は年間95,200千円で、収入は49,000千円です。変更と追加をお願いします。)
今回の研修で改めて気づいたことは、日田市が 『日田天領水』 でも有名なように、九州北部地域の
水源であることが、バイオマス資源化施設建設を決定づけたのだということです。
そして、水と豊かな自然を背景に環境政策を進め、日田式循環型有機農業の推進に、取り組んでゆけたといえます。
三豊市が日田市と同様に 【バイオガス化施設】 を導入する環境にあるのかどうかは、三豊市議会の今後の重要な議論のテーマとなると感じています。
三豊市のごみ処理施設建設の検討が本格化しようとするこの時期での今回の視察研修の主目的は、 『臭気の発生防止策』 についてです。
すでに出されている、ごみ処理技術検討委員会からの答申では、次なる施設はバイオガス化施設です。
一番に心配されるのが、生ごみ投入口と、腐敗発酵で発生する臭いをいかに防止するのかだと考えられるからです。
その対策は、
① 受け入れ室は高速シャッターで開閉しダクト捕集
② 受け入れ室や高濃度の発生する設備は、高濃度脱臭装置と低濃度脱臭装置を併用
③ 屋外プラントの臭気除去は限界があるため、施設境界線を臭気測定し随時対策
④ 生物脱臭(バクテリア等)は無理がかけられないので、余裕の設備が必要(2層の水をかけた軽石層に臭気を通すシステムを採用している。環境面とランニングコストの性能発注により、この手法がとられている。
などの報告をいただきました。
私たちは、三豊市の次世代のごみ処理の方向性を、決定してゆかなくてはなりません。
公設公営、公設民営などの従来の経営形態に加え、民間の資金を活用した官民共同型の新たな契約による経営形態が考えられます。
ごみの受け入れは、家庭ごみに限定するのか、それともこの地域で発生するすべてのバイオマス資源(産業廃棄物や畜糞尿・屎尿浄化槽汚泥など)を対象とするのか。
また、市単独か広域か。広域といえどもどこまでを対象範囲とするのか。
発想は柔軟であり、かつ、未来社会に向けて創造的でなくてはなりません。
その観を強くした研修でした。